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10の魔剣と銃の国  作者: ☆ひさよ☆
魔族と龍の魔剣
98/111

作戦会議?

夜も遅いので、今日は休むことにした。部屋は2階で、沢山あったが、マリアとキリエが一緒の部屋がいいと言ったので、サフィリアがベッドを別の部屋から運んできてくれた。部屋には、洗面台と小さな収納棚、それに一つのベッドがあり、窓は人1人の背丈よりも少し大きいくらいの大きなものが付いていた。

サフィリアは、暗黒魔法で一時的にベッドを異空間に収納し、俺達の使う部屋で取り出した。こんな重そうなベッドを軽く持ち運んでしまうところを見ると、魔族というのは人族とは体の作りが違うのだなと心底思った。

「すごい力ですね」

「人族から見ればそうかもしれませんが、私は魔族の中では非力な方ですよ。これくらいのベッドを運ぶのも、適当に力を入れると腰に来るので、慎重にやっています」

結構軽々と持ち上げていたと思っていたのだが、意外と重労働だったのかもしれない。

「では、ごゆっくりどうぞ」

サフィリアは綺麗な所作で静かに扉を閉め、部屋から出ていった。彼女は給仕の仕事をしたことでもあるのだろうか。

「さて、これからのことを話します」

俺達は三角形を描けるような感じで輪になり、サフィリアの足音が聞こえなくなったところで、マリアが話し始めた。

「まず、ここに泊まる際、見張りとして交代で寝ることにします」

「え、めんどくさ―――」

「ケントさんは黙っていてください」

マリアに口を塞がれた。

「一見友好的に見えますが、相手は魔族です。油断はできません。まずは私が見張りをします。何か起きれば2人を起こします。お二人もそうしてください」

キリエは賛同するように頷く。俺は正直めんどくさかった。何より、フランやサフィリアが俺達を襲うなんて考えられなかった。それほどに、彼女たちは屈託のない態度だったのだ。

「そんな心配無いと思うけどなー」

突如、俺の後ろから声が聞こえた。その声に驚き、マリアとキリエが飛び退き、武器を取り出し警戒態勢に入った。

後ろをチラリと見てみると、フランであった。相変わらず、露出の高い服装をしている。それで寝るのか?

「俺もそう思うけど」

「思いません! どうして気配を消して部屋に入ってくるんですか!」

「そういえば、いつの間にドアを開けたんだ? 音が聞こえなかったけど」

「ああ、それはね」

フランはにっと悪戯っぽく笑いながら上を指差した。フランの口からは鋭い八重歯が見えていた。

フランの指し示した方を見てみると、天井に穴が空いていた。どうやら屋根裏に続いているようだ。おそらく、廊下や他の部屋と繋がっているのだろう。

「なるほど」

「なるほど。じゃないですわ! どうしてそんな暗殺者のような行動をしているんですの!?」

キリエは気が動転しているようで、声を荒げている。そんなキリエに向かってフランはあっけらかんとして言った。

「癖になってるんだ。音消して着地するの?」

「どうして疑問形なんですか……」

もっともな疑問である。

「リリス様がこう言えって言ってたから!」

フランは屈託のない笑顔で答える。きっと、サキ・リリスに褒められる想像でもしているのだろう。

そこまで聞くと、マリアが深くため息をついた。これまで聞いたことがないほど深いため息だった。

「なんだか、心配していた私が馬鹿みたいですね。私は寝ます。明日もありますから、二人共ゆっくり休みましょう」

そう言うと、マリアは並んだ3つのベッドの右側に寝転んだ。

「私も寝ますわね。フランさんが私達を襲おうとしてるとは到底思えなくなってしまいましたわ」

キリエも、左側のベッドへ寝転ぶ。ということは、俺は真ん中か。

「あれ? むむむ?」

フランが不思議そうに唸っている。

「どうした?」

「いや、リリス様の言ってたことと違うなって思って」

「なんて言ってたんだ?」

「女が2人、男が1人、一つ屋根の下、何も起こらないわけがなく……3人は熱く交尾をしてから寝るって言ってたの」

それを聞いた途端、キリエが横になっていた体をガバッと起こした。その顔は真っ赤だった。

「す、するわけないでしょう!!」

キリエはひどく動揺した様子で答えた。

「そうだな。俺達はそういう関係性じゃないもんな」

「そうですね。私達は旅の仲間。そういう関係ではありません」

マリアは俺の方を向かず答える。

「なーんだ。私も混ぜてもらおうと思ったのに、ざーんねん。じゃあ、私は部屋に戻るね。ばいばい」

そう言って、フランは今度は扉から出ていった。

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