表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10の魔剣と銃の国  作者: ☆ひさよ☆
赤き銃と魔剣
92/111

昏倒

翌日、俺達は魔導石を持って霧の森を訪れていた。村を出るときに挨拶は済ませてきた。村のことは村長であるガリスもいるから、心配は無いとのことだった。

湖の中心には、スイが刺さっている。今度は、俺の練習も兼ねて俺が氷魔法を使う。

「フリーズ」

すると、湖の半分が凍りついた。どうやら、精霊力を込めすぎたらしい。やはり練習は必要だな。

「もう驚きませんわよ……」

キリエが苦笑いしている。十分に驚いている気がする。

俺はスイを引き抜いた。その剣身は細身の直剣であった。見るものを魅了する美しい細剣は、ほのかに青く光っていた。

『遅かったですね』

「ごめん、昨日は疲れてたんだよ」

『別にいいですよ。ここに1人でいるのにも慣れましたから』

『一々棘がある言い方をしやがって』

『なんですか?』

「2人とも、喧嘩はやめてくれよ?」

『ちっ』

『ごめんなさい……』

俺はスイの剣先を魔導石に当てる。すると、透明な魔導石が綺麗な水色に変わった。そして、同時にスイの剣身が少し縮んだような気がした。

「あれ? なんか縮んだ?」

『そうですね。私の剣身は私の精霊力そのものですから、それを少し失うということは剣身も縮むということなのです』

「そうか。ちょっと悪いことしたかもね」

『いえ、私はあなたと共にいきたいのです。少し剣先が削れたところで、些細な問題ですよ』

「ならいいけど」

俺はスイを十字鞘に収め、土魔法で簡素な岩の台座を作り、そこに魔導石を置いた。

「これで大丈夫かな」

「マリア、これは女の勘というものなのですけれど……」

「キリエさん、余計なことは言わないほうがいいですよ」

声が聞こえたのでマリアたちの方を振り返ると、慌てるようにキリエが「なんでもない」と身振り手振りを交えて言った。



『もう少しです』

スイの案内の元、俺達は森を進んだ。森はそう入り組んでいるわけではなく、直線的に進んでいくと開けた平地が広がっていた。遠くの方には村らしきものも見える。しかし、俺達がいたのは丘の上だった。もっと平地を予想していたのだが……。

「2人とも、手をつないで」

「え?」

「はい」

マリアは俺の左手を握り、キリエは素っ頓狂な声を出していた。

「ほら、飛び降りるからさ」

「え? ここからですの?」

俺は当たり前だと言わんばかりに頷いて見せた。

「え、まじですの……? い、いえ。もう驚かないと言いましたものね!」

キリエはぎゅっと俺の右手を握る。

「エアロ、力を貸してくれ」

『オッケー』

「いくぞ!」

俺の掛け声で一緒に丘から飛び降りる。丘は20mくらいの高さだろうか。キリエは叫んでいたが、マリアは平然としていた。俺は精霊魔法【エアリアル】で俺達の周りの空気を操作し、落下速度を着地できるくらいまで落としながら降下した。足が地面に付き、無事着地する。

「大丈夫だっただろ?」

キリエの方をみると、キリエは涙目だった。

「そ、そうですわね……」

あくまで気丈に振る舞うつもりらしい。

「マリアは大丈夫だった?」

「はい。もちろんです」

あっけらかんとした笑顔で言うマリア。

その笑顔を見た瞬間、俺の意識は闇へと沈んでいった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ