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10の魔剣と銃の国  作者: ☆ひさよ☆
王女とケント
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石化

王城で一泊した後、朝ご飯をご馳走になって、俺は城を後にした。

そして俺は王都の東側に広がる荒野に来ていた。


ここに来た理由は、ギルドの依頼だ。俺たちは運良く出くわさなかったが、最近よく出没して、行商人などが襲われているらしい。

『バジリスクとはまた厄介なやつが出てきたな』

「なんか厄介なの?」

『バジリスクは石化の唾液を持ってるからね。唾に触れたものを石に変えちゃうんだよ』

『そんなことさせる前に切っちゃえばいいと思うけどね!』

『ヒメ、無駄に精霊力を使わせようとしないで』

『しょんぼり』

「っていうかどんな感じの見た目のやつなの?」

『赤い爬虫類だな』

『鱗がある』

『目がギョロギョロしててかわいいんだよ!』

その表現は可愛いんだろうか・・・?


街道に現れるバジリスクの討伐ということで、俺は街道に沿って歩いていた。しかし、本当に俺一人が歩いてるだけで襲ってくるのだろうか・・・。

『あ、あれじゃない?』

俺が横を向くと、遠くの方に何か見えた。

「行ってみるか」

さすがに街道近くで戦うのは通りすがりの人に被害も出かねないので、できれば街道から離れた位置で戦いたかった。

俺がダッシュでなにかが見えた方に走っていくと、だんだんと姿が見えてきた。それは四足歩行の巨大な爬虫類のようで、体の上側は赤い鱗に覆われていて硬そうなのに対し、下側はそれが見えず、柔らかそうに見えた。

「あれか? でかいな」

『唾液には気を付けろよ』

「わかってる」

俺が真っすぐバジリスクに向かって走っていると、相手も俺に気づいたようで、口をもごもごと動かし始めた。

『来るよ!』

俺が斜め横に飛ぶのと同時に、バジリスクの口内から液体が射出された。射出された液体は、俺がまっすぐ進んでいた場合に到達していた場所に見事に着弾していた。着弾した地面は、茶色い砂にまみれた地面では無く、灰色に変色していた。

『見たか? あれが石化だ。あれは生き物じゃなかろうが石化させる、魔法の一種だ』

「石化魔法をバンバン撃ってくるってわけか」


俺はバジリスクを中心に円を描くように回り込む。その間もバジリスクは唾液を絶え間なく飛ばしてきた。全部躱したので問題は無いが。

しかし、俺がバジリスクの後ろに回り込んだ時、奴は妙な動きをしだした。上空目掛けて唾液を射出したのだ。

「なにやってんだ?」

『ケント、上だよ』

ミコトに言われて上を見ると、唾液の塊が俺目掛けて降ってきていた。俺は咄嗟にミコトに手を当て、迅雷を使ってバジリスクとの距離を詰めた。優秀な感覚器官を持つ爬虫類のバジリスクもさすがにこの速さには追い付けなかったらしい。一瞬動きが止まった。

その隙を逃さず、俺はバジリスクの首をホープで切断した。

『おい馬鹿!』

「焔!」

バジリスクの首は奇麗に切断され、首が宙を舞った。だが、問題はその後だった。切断した首の付け根から、体液が吹き出したのだ。俺は咄嗟に身を翻したが、腕に体液がかかってしまった。みるみるうちに左手が灰色の石に変わっていく。

『おい! 触るなよ! 逆の手も石化しちまうぞ』

迂闊だった。いつもなら焔で切断すれば傷口が焼けて血液は吹き出してこない。しかし、今回のバジリスクの体液は魔法そのもの。そんな程度では止まらなかったのだ。

『ああ、クソ! とりあえず俺をバジリスクの頭に突き立てろ。そっちの体液は俺がなんとかしてやる。それが終わったら教会にいくぞ』

俺は慌てて頭の方にホープを突き立てた。

「教会に行けば石化が解けるのか?」

『石化ってのは呪いみたいなものなんだよ。呪いとか弱体化に特化した暗黒魔法というものがあるんだけど、それの一種だね。そして、呪いを解けるのは聖魔法か聖水と呼ばれる魔力の籠った水だ。教会なら、そのどちらもあると思うよ』

『マリアがいないのが早速裏目に出るとはな・・・。さあ、終わったぞ。頭を仕舞ってとっとと教会に行くぞ』

「わかった」

俺はバジリスクの頭をポーチに入れて、その場を後にした。


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