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10の魔剣と銃の国  作者: ☆ひさよ☆
天と地と出会い
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出会い

「腹減ったなー」

『俺は時間経過で空腹になるような体じゃないから同意はできないけどな』

「つれねえなぁ」

村を出た俺達は西の方へ進んでいた。出る前に父さんに「まずは西の方に1週間ほど歩いたところにあるスミスの町を目指せ。お前の足なら1週間かからないかもしれないが、無理だけはするなよ?」と言われたので、スミスの町を目指して西の森を抜けようと歩いていた。

1日目は意気揚々と出てきたのもあって、飛ぶように森を駆け抜けていた。だが、初日の夜から、食料確保に苦労し、食料を探しながらとぼとぼと歩いてさらに1日が経過した。

肝心の食料といえば、きのみと野草。野草については本を持ってきていたので、問題はなかった。他にもいくつか父さんが持たせてくれている。

しかし、肉が一切手に入らなかった。なぜか歩いていても動物に一切出くわさないのだ。

『お前は殺気の殺し方があまっちょろいんだよ。欲望の気配がダダ漏れなんだ』

「どこから漏れてるっていうんだよ」

『主に口からだな』

俺は口から垂れていた涎を急いで拭った。

「うるせー」


しばらく歩いていると、目の前を巨大な緑色が横切った。

『お、コモドリザードか。図体はでかいが比較的大人しい爬虫類だったな』

「で、味は?」

『うまいって聞くぞ』

「よし、尾行するぞ」

俺は茂みに隠れ、コモドリザードの死角に入るようにしながら後をつけた。

コモドリザードはのっそりのっそりと歩きながら、街道に出たようだった。そこで立ち止まったので、そこを狙うことにした。

「首を高く上げたところにするか。それとあれを試してみようか」

コモドリザードは首を下の方にもたげていて、茂みが邪魔で少し見えにくかった。

しばらく様子を伺っていると、コモドリザードが振り返り、首を高く持ち上げた。

「ここだな……頼むぞホープ」

『おうよ』

「炎魔法・バーニング」

俺は走り出すと共に魔法を発動した。俺の体が炎に包まれ、みるみるうちに加速していき、俺は勢いのままコモドリザードの首元に向かって飛んでいっていた。

「炎舞・焔!」

バーニングで加速し、勢いを付け、焔ですれ違いざまにコモドリザードの首を一刀両断した。

「やったぜ!」

『お前、着地のこと忘れてないか?』

「あっ……」

俺の体はバーニングの加速のせいで宙を飛んだままだった。体を包む炎はもう消えていたが、勢いは収まらないままだ。しかも加速が無くなった今、下降していっている。このままでは地面と激突して、骨折は免れないだろう。

「やべー!!」

考えろ考えろどうしたらいい?どうしたら勢いを殺せる?

そして俺が出した答えは、逆向きの勢いを与えて、勢いを相殺するということだった。

「くそお!炎舞・業火(ごうか)!」

剣を横向きに構え、炎舞・業火を発動する。これは、剣から炎を噴き出すという技である。その炎を噴出させた勢いでブレーキをかけようというわけだ。

俺の狙い通り、勢いは弱まった。だが、相殺しきることができず、俺は地面を転がり木に激突する。

「いてててて……」

『もう少し考えてから行動したらどうだ』

「いい考えだと思ったんだけどな……」

俺は木にぶつかったところをさすりながら立ち上がり、街道まで戻った。幸い、軽い打撲と擦り傷だけで済んだみたいで、普通に歩くことができた。


街道に戻ると、見事に首が切断され、横たわっていたコモドリザードを発見する。

「今日は腹いっぱい肉が食えそうだぜ!」

俺が喜んでいると、後ろから声が聞こえた。

「あの、先程飛んでいった火の玉はあなたですか?」

「ん?多分そうだと思うけど?」

振り返ると、金髪朱目の女の子が立っていた。その姿は砂埃で汚れていて、白い服も所々破れていた。

背は俺と同じくらいだから同い年かな?

「助かりました。コモドリザードを討伐してくださり、ありがとうございます。私は……」

そこまで言って、彼女は少し言い淀む。なので俺から先に名乗ってやった。

「俺はケントっていうんだ。君は?」

「まりあ……そう、マリアと言います。助けてくださり、ありがとうございます」

マリアと名乗った少女は、服の裾を摘んでお上品に一礼した。

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