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社交パーティー当日、この日の為に父のイベルダがドレスを用意してくれた。
紅色をベースとしたドレスで、白と黒のレースで作った薔薇が裾のボリュームを増している。
リナリーが着付けてくれると、長い髪も櫛を通してくれる。一言で言うと悪役らしいお姫様の出来上がりだった。
「綺麗だねジェシカ。」
そう言い部屋に入ってきたのは兄のノエルだった。
イケメンは特に何か手を加えなくてよいのだろうか。何も変わらず今日も美しい。
まだ婚約者がいないわたしには、兄が付き添いエスコートしてくれるらしい。
「ありがとうございますお兄様。
お兄様も変わらず大変麗しゅうございます。
本日のエスコートお願い致しますわ。」
そう言うと淑女らしく裾を持ち上げお辞儀をする。
それに乗っくれたのか、優しく微笑むと片手を差し出しエスコートの仕草をしてくれる。
「こちらこそ。可愛いお嬢様。」
わたしも手を差し出すと、手の甲へ口付けをしてくれる。
悪戯っぽく笑うと、わたしの手を引き自分の腕へと回してくる。
(…可愛かったな今の顔…)
そう思ってしまったのを兄に悟られないように、二人で部屋を出た。