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4 joker

「ようこそ!お荷物を預かります。」

島に着くと、若い楠木という女将さんがお出迎え。

だがすぐロビーへ。大きなテレビがある。来てわかった。つまりー…、

「ようこそ。我が最後のショーへ。」

テレビに仮面で黒マントの人。そう、Jokerだ。富士見さんがカメラを回す。


「これから、諸君挑戦者へショーについて説明する。」

この声、合成音だ…。

あれ?ふと横を向くと、夏目さんがケータイをさわっている。

こんな時に…?

「あのー説明て、普通のショーじゃないと?」

と富士見さん。

だが

「観客は静かにきくように」 と言われ無視された。

「君たちは普通にこの旅館で暮らしてもらおう。そのなかで私の仕掛けた不思議体験をしてもらう。」

その不思議体験―マジックのトリックを解いたら挑戦者の勝ち、できなかったらJokerの勝ち。

「あの、じゃあいつ起きてもおかしくないと?」

それはなんか怖いというか、びっくりするのではと思って聞いたが、「観客は静かにきくように」 とまた無視された。


「だが、それでは本気でやり合えない…」


・・・?一瞬ゾクッとした。

・・・なんだ?ただのショーに、何を、する気だ・・・?

合成音だから、余計に非情な感じがする・・・。


「・・まぁ、いい。さぁ、はじめようか。この一週間を。」



ledies and gentlemen・・・・・

そんな声がどこからか聞こえてくるようだった・・。



「・・・はー・・、さすがjoker、やることが大きいねぇー・・。」

カメラを切った富士見さんが言う。

「本気って、どういうことだろう・・」

満波が俺に聞く。俺も、そこがどこか引っかかっていた。だが、大人たちはそうでもないらしい・・・。

「そうえば、SKK部の諸君、実は最近夏目さんが作家でビューしたこと知ってます?」

先生が聞く。

「え・・・?作家・・!!?本当ですか夏目さん・・!!」

真琴が聞く。

「え・・・?ああ。大したことじゃねぇけどさ・・。ペンネームは絵夢多Nってゆうんだ。」

絵夢多・・!そうえば見たことがある・・かもしれない。

「でも、何でそのペンネームにしたんですか?」

俺が聞く。

「夏目を、ローマ字でnatume、それを逆から読んで、emuta-nな?」

なるほど。いかにもSSK部らしい。

「名前といえば、jokerの正式名ってゆうか、旧名って知ってます?」

黒羽さんが聞くが、皆首を横に降る。

「そっかー・・。ちょっとうわさになってたんで番組のねたにしたかったんですけど・・。

旧名か正式名か、ただステージで初めに言った言葉があったらしいんですよ。」

と富士見さん。

へぇ・・。そんなものがあるのか。あとで、ネットで調べれたらー・・、確か狼がケータイもってたはずだから調べてみようか。

ああ、でもテレビ局の人が知らないとなると検索難しいかな・・。




「そうえば、こんなショーだとカメラ取れないんじゃないですか?」

雅先輩の質問に黒羽さんが答える。

「ああ、大丈夫だよ。本当はそのトリックの仕掛けが見えるところに隠しカメラをつけて、それを放送するつもりだったんらしいんだ。で、うちの局もそれで我慢してたんだけど―・・どっかの誰かが・・。」

「そんなん!わたしのカメラマンとしてのプライドがゆるさん!!だからがんばってトリックといて、自力できたんよ!!」

・・・、なるほど。なんというか、富士見さんらしいな・・・。

苦労してるな黒羽さん・・・。

「あ!みなさんこんにちはー!!」

そういって、ロビーからひょこっと、サングラスをかけた30代半ば位のおじさん・・?かお兄さんがが、声をかけた。

「あ、この方はこちらの料理長・・といっても過言ではない人、松原さんです。」

楠さんが丁寧に説明する。

「ご飯できたので放送入れるとこだったんですよ。さぁ、食堂へどうぞ!」

食堂へ向かう俺たち。

食事は豪華!旅館―だから和食ではなく、今日は洋食だった。


言い忘れていたので、食事の間、ちょっと詳しくこの旅館の説明を。

この旅館はかなり大きく綺麗な旅館で、西館と東館に別れている。

島の形状が曲線のため、島の端にあるここはちょっと配置が複雑である。

西館が、半分くらい北にずれて、東館の北には小屋が東間から見て斜めー・・、西館と東館と小屋で三角形を作るように立てられてある。

あとで聞いたが、この小屋は物置だそうだ。

そして、西館のちょっと空いた南には庭、玄関。ロビーは西、俺たちは東の3階に泊まらせてもらっている。


さてさて、食事が終わり、各部屋へ。大人たちは一人一部屋だが、俺らは女子と男子、それぞれちょっと大きめの部屋各1部屋。


部屋に着いた。いくら宿題が終わってないからといって、流石に着てすぐ勉強!・・はキツイので、気になったことをやってみる。


夏目さんがいってた、ペンネームをつくった、ローマ字をひっくり返すやり方。

Joker・・・は、意味無し。まぁしょうがないけどな。

他は―・・・、浜崎一期 hamasaki itigo ogiti ikasamah

うーん・・、読めない。でも、最初に母音が来るとローマ字読みができるのだな・・。

母音・・、か。そうえば島の名前も、生亜朔島――オアサクジマで母音だな・・。

Oasakutou uotukasao  ・・?うおつかさお。え・・・?魚塚・・・・!?

そうえば、はじめ満波からチケットを見せてもらったとき、島の名前の読み方が分からなくってイキアサクトウってよんだっけ・・・?

Ikiasakutou・・・・uotukasaiki

「うおつか さいき・・・。そう読めるわね。」

いきなり満波の声がしたのでびっくりした。いつの間に部屋に入ってきた・・・!?

「魚塚 優奇さんと似てる名前だね・・・?先輩っ!」

真琴がいう。そして雅先輩もいる・・。狼は入るのを必死に止めたのに・・。と顔に書いてある・・。


「どういうことだろ・・・?すっごい偶然だね。」

と真琴。

「・・、いや、私は・・・」

先輩が言う。

「島の名前のほうが、わざっとっぽいと思うけれど・・・。」


・・・、つまり・・・・、

いったい、どういうことだろう・・・?







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