勇者の嫉妬
よろしくお願いします
「...新たな魔神だと?ダースどういうことだ?」
俺はダースに聞く
「そのままですよ、私たちは古文書を解読し方法を見つけたのです」
「...(エリーナ、やつの言ってることは本当か?)」
俺は黙ってエリーナに聞く
(いえ...私もわかりません、すいません...)
エリーナでもわからないか
「どういうことだ、理由を説明してもらおうか」
俺はダメもとで聞いてみることにした
「いいでしょう、冥土の土産に教えてあげましょう」
なんとご丁寧にフラグまでたてて話してくれるようだ
「勇者の魂は特別なものでしね、その魂は魔神になり得る器なのですよ。簡単に言えば魔神になる因子、私たちはそのまま魔神因子と読んでいます」
勇者...魔神...因子...どこかで聞いたような...
「アレウス、ダースが言ってるのは奴の屋敷で見たやつじゃないかしら?」
そうか、古代の文字で書かれた文書に書いてあった俺が何故か読めた文字の中にあったものか
「くくく...まさかドレアム様が倒されるとは思っていませんでしたよ。ですから勇者タケトを器として新たな魔神を作り上げのですよ」
「...」
ダースはまた醜く笑い、タケトは無言のまま俺を睨みつけてくる
あれ、第二王子のハロルド君は...あ、タケトの瘴気に当てられて気絶しちゃってるよ、ほんとに普通の人だったのね
「そうか...だいたい事情はわかった。とりあえずお前たち二人とも始末する」
俺は淡々と告げる
「ミラ、カトレア予定通りだ、2人はダースを頼む。俺はタケトの相手をする」
「わかりました」
「ええ、それでいいわ」
俺たちはお互い確認する
「くくく、いいでしょう!そんなに死にたいのですね、相手をしてあげましょう」
ダースが悪役よろしくな表情を浮かべて高らかに笑う
「ハロルドは気絶してるからとりあえず巻き込まないようにしろ、2人とも負けるとは思ってないが無茶だけはしないでくれよ」
「わかっております、ご主人様も無茶しないでください」
「私はアレウスの方が心配よ」
俺はそう答える二人に苦笑で返す
「さて...おい!タケト!さっきから俺に熱烈な視線を送ってくれちゃって、お前の望み通り相手は俺がやってやる!場者を移そう、ついてこい!」
俺は窓から飛び出し王都の上空へと移動する
タケトも俺のあとをついてくる。
というか空を飛べるとは思っていたけど、ほんとに飛べるとはな
俺たちは王都の遥か上空まで移動し、お互い向き合うように浮かび、巨大な満月が俺たちは照らしている
「さて...勇者様だったお前がどうして魔神なんかになったんだ?」
俺はとりあえずタケトが魔神になった理由を聞きだす
「...力を手に入れるためだ」
「なに?」
「君を倒すために僕は力が欲しかったんだ」
「え、まさか...」
(あーあー、アレウスさんが闘技大会で勝っちゃうから、勇者様が嫉妬心で闇堕ちしちゃったじゃないですか)
...やっぱそうですよね...これ多分俺のせいですよね...
「僕は勇者なんだ、勇者は誰にも負けちゃいけない最強の存在なんだ」
タケトの言葉は止まらない
「だけどあの日...僕は...負けた...だから、僕は君を倒して再び最強の座につく、僕は勇者だ!僕は君を...いや、お前を殺すための力が欲しかったんだ!」
ドォォォ!!
タケトが叫ぶと同時にタケトの体からオーラのように黒い瘴気が発生する
「はぁ...これで俺が起こした問題でもあるっていうことか...」
鑑定をかける、名前は勇者魔神タケトとなっておりモンスター扱いとなっていた
Lvは420、俺には負けるが俺を抜けば世界最強な気がする
しかしレベル以外のステータスはところどころ文字化けしている、色々と警戒しておいた方が良さそうだ
「お前の言いたいことはわかった、俺が相手してやる。それでまたお前には負けてもらうぞ」
「ふざけたことをぉ...」
タケトが牙をむき出しにしてうなる
もうどっからどう見てもただ魔神だ
「お前を殺してやる...フラガラッハ!アスカロン!」
タケトがそう叫ぶと二つの剣がどこからか飛んでくる
「おいおい、剣まで闇堕ちするのかよ」
聖剣フラガラッハとアスカロンは既に白い聖なる剣ではなく、禍々しい黒い生き物のような剣になっていた。
鑑定結果でもご丁寧なことに堕剣となっていた
闘技大会の時と同じようにフラガラッハは宙に舞い、アスカロンはタケトの手の中にある
「...月光は使えないか...」
俺は月光の代わりに空間倉庫から砂鉄を取り出し、雷魔法で操る
「さて、はじめようか」
「グワァッ!!」
ドゴォ!!!
王都上空で俺とタケトの戦いが始まった
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ーカトレア視点ー
「さて...おい!タケト!さっきから俺に熱烈な視線を送ってくれちゃって、お前の望み通り相手は俺がやってやる!場者を移そう、ついてこい!」
アレウスがそう言って勇者タケトをつれてパーティーホールから出ていく
「さて、カトレア、私たちの仕事をしましょう」
ミラが私に向かってそう言う
「えぇ当たり前よ、魔女と呼ばれた借りはきっちり返させてもらうわよ」
私はダースを睨みつけてそう答える
「くくく、いい度胸ですね...それでは...「インフェルノ・ランス」!!」
ダースが突如炎の槍を私たちに放ってくる
しかし私たちはそれを避けようとしない
「イージス」
ミラがそう言うと目の前に無数の盾が召喚される
ドガァ!!
ダースが放った炎槍とぶつかり爆発音がなる
「さて、カトレア私たちもやるわよ」
「わかってるわ、アルテミス!」
私は愛用の弓アルテミスを召喚し
ジャラッ
白衣のポケットから魔力充電器や魔力剣がついたホルダーを取り出して腰に巻く
「さて、私も、ディアボロ!」
ミラが巨大な斧ディアボロを召喚する
ミラのそのディアボロを持つ姿はあまりにもミラの体格からは考えられないからいつも驚いちゃうわ
そして、イージスの盾壁を解除していく
「ほう、どうやら口だけの奴らではないようだな」
ダースがニヤニヤ笑い声をかけてくる
「カトレア、私がダースと接近して戦うわ、援護射撃をお願い」
ミラが私に提案をしてくる
「えぇわかったわ、それじゃあ...」
私は魔力充電器の一つをなぞり、魔力を取り出しアルテミスを構える
ビシィッ!!!
鋭い雷の弓がダース向かって飛んでゆく
「面白い...!」
バキィッ!!
ダースは黒い剣を影から生み出し弓を弾く
しかしミラがそのスキを狙って一気に接近してディアボロを叩きつける
「無駄ですよぉ!」
突如巨大な黒い壁がミラの前に立ちふさがる
ドガァァァァァ!!
黒い壁とディアボロが激闘し、激しい音を立てる
「この魔法...」
ミラが何かに気づいたみたいだわ
「ダース...あなた、まさか悪魔ですか?」
悪魔?ダースが悪魔ですって?
私はミラの言葉を聞いて驚いた
「くくく、これが悪魔が使う魔法とはよくご存知ですね」
「えぇあまりいい思い出ではないですが、少しお相手をしたことがあるので」
私は知っているミラが悪魔の呪いによって苦しめられたことを
「そうですか、ですが私は悪魔ではありませんよ。そうですね、悪魔の力を奪い取ったと言いましょうか、今の私は悪魔の力を取り込んでいる、もちろん上級悪魔をね」
「悪魔の力を取り込むなど、どこまでも落ちた人間ですね」
ミラがそれを聞いて憎々しげに答える
「くくく、好きなだけ言うといいですよぉ!」
ドガァ!!
ミラの足元から無数の黒い槍が生えてくる
「ミラ!」
私は思わず叫んでしまった
ミラはそれをギリギリのところで避けて、私のところまで退避する
ミラの瞳は金色に輝いていた、どうなら魔眼を開眼してたみたいね
「カトレア、これはなかなか覚悟がいるかもしれないわ」
ミラがいつになく真剣な表情でいう
「えぇ覚悟は元からあるわ、手加減なんてしないわ」
私は再び充電器をなぞり、魔力を取り出し手に浮かべる
「くくく、あなたたちが私を相手にどれくらい持つか楽しみです、さあ宴を始めましょう!」
ダースが黒い瘴気を爆発させ高らかに叫んだ
お読み頂きありがとうございます
先にミラとカトレアの戦いから書いていくことになりそうです
ご意見、ご感想があったらどんどん言ってください!!




