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呪い

ヒロイン登場です


エレナに慰めてもらった次の日、俺はエドさんの所に行こう決意する


(.....それでなんで装備屋なんか目指してるんですか??)


「い、いや、それは心の準備がな.....」

(はぁ...別にアレウスさんの自由ですが。それでなんで装備屋に?)

「いや、見た目はまだただの街の青年だろ?冒険者っぽい装備が欲しいかなって、それに新しい武器も」

(フェイトがあるのにですか?)

「あれは強すぎるんだよ...」


使うことがほとんどないので忘れるかもしれないが、俺はエリーナと契約した時に1本の刀を作った。それがフェイトだ。この刀がいろいろ厄介で簡単に言えば何でも切れてしまうんだ。正直刀を制御しなきゃ適当に振りさえすれば相手は切れる


まぁそのせいで世界の理に干渉して次元の間にポイされるなんてことは嫌だからな...


「あの刀は無しだ、それにもっと普通の剣が欲しい」

(む、なんですか、その言い方!あれさえあれば何でも切れるじゃないですか!)

「それが問題なんだろ!俺はもっとまともな戦いが味わいたいの!」


まったくなんで俺の気持ちが理解されないんだ。アホだから?アホだから理解出来ないのか?......そうなんだろう


そんな言い争いをして、角を曲がろうとした時


ドンッ!


「うぉっ!」


俺は角の向こうからぶつかってきた相手を受け止める

(千里眼を使ってれば避けれるでしょうに)

別に千里眼はいつも使ってるわけじゃない、情報量が多すぎるんだっての、あとお前のアホ発言に付き合ってたからってのもるんだからな?


とりあえずぶつかって相手に声をかけないとな


「おい、大丈夫か?...ってお前は...」


俺とぶつかった相手はエドさんのいたところのフードの奴隷。すなわち、俺がこのあとどうにかして助けてやろうと思っていた奴隷だ

その奴隷は俺の顔を見るやすぐに俺の肩を持って揺らす。


(なにか焦ってるみたいですね)


彼女の表情は見えないが、ひどく焦ってる様子だ、そんなことを考えていると──


「おいっ!見つけたか!」

「いや、まだだ!あの奴隷どこに行きやがった!」

「くそ、貴族様の献上するやつだぞ!!早く見つけ出さないと!!」


2人の男の声が聞こえてくる、どうやら彼女は追われているようだ。ということはまた逃げ出したのだろうか?昨日失敗して、今日そんなに簡単に逃げれるのか?


俺はとりあえず彼女を人気の少ない所に連れて男たちが離れていくのを千里眼で見届ける


「おい、もう大丈夫だ」


俺がそう声をかけるが反応がない


「おいっ!」


と、俺は少し彼女の肩を強く揺らしてしまった。

彼女はビックリしてしまい、フードが取れる


「っ!?」


俺は彼女の顔を見て驚いた。透き通るような亜麻色の綺麗な髪、白い肌、そしてエルフを思わせるような少し長い耳。

でも、俺が驚いたのはそこじゃない。彼女の目だ、瞳の色が金色にまるで満月のような静かな輝きを放っている。


(これは...!何でしたっけ...魔眼でしたかね...?)

「魔眼...?今はそんなことはいい、おい!大丈夫か?」


俺がそう聞いても答えない、彼女は顔を見られて焦っているのだろうか何も答えない


「しょうがない...少し手荒だが...」


バチバチッ!


俺は彼女を少し眠らせるために気絶する程度の電撃を使用する


(手荒な方法ですが、仕方ないでしょね)

「あぁとりあえず、彼女を連れて宿に戻るぞ」


そして宿へと連れて帰り、ベッドに寝かせる


「これはどうしたものか...」

(いきあたりばったりでしたからね、まぁいいじゃないですか手間が省けて。しかしなんでまたこんなすぐに逃げられたんでしょうか?)

「それがわからないが、それ以外なら分かったことがあるぞ」

(何ですか?)


「彼女は俺の言葉に反応してなかったろ?あれは焦ってたんじゃなくて聞こえなかったんだ」


そう、俺は彼女を運んでいる時に回復魔法を掛けていて気づいたんだ


「それに目も見えないし、声も出せない」

(それは本当ですか?)

「あぁしっかり調べた、さっきの挙動不審な動きもそれが原因だよ」


さっきのも焦ってるのもあったのだろうが、一番の原因はそこなのだろう


「さらにここから問題がある、俺の回復魔法でも彼女を治せないんだ」

(アレウスさんのが?どうしてですか?)

「わからないが、彼女の中にかなり強力な異様な魔力みたいのが流れている」

(それは...うーん...ありえるのは悪魔の呪のたぐいですね?」

「呪い?」

(はい、これは呪いですね。まぁ闇魔法の一種なんですど...毒みたいな普通の状態異常とは異なりますからね、光魔法の回復は効かないんじゃないですか?)

「じゃあ治しようがないのか?」

(今の現状では不可能かと.....使用者しか解呪できないようなものだったと私は覚えてます)


魔法じゃ無理なのか...この魔力の流れを断ち切りさえすればいいのだが.………………..待てよ?


「なぁ、彼女に流れてる異質な魔力を断ち切ればいいんだよな?」

(はい、そうですが?...まさか?)

「あぁそのまさかだ」


俺はそうニヤリと笑い、彼女に顔を向ける




(本当にやるつもりですか?)

「ダイジョウブダヨ。」

(全然ダメじゃないですか!)


俺は今彼女目の前にたっている、フェイトを片手に持ちながら


(よくもまぁそんな発想しますよね)


俺が考えた案はこれだ、うちの何でも切れる無敵刀で魔力を切るという簡単なものだ。

簡単と言っても彼女切ってしまう可能性もあるので、かなり危険な賭けだ


(アイデアを話した時はあんなに威勢が良かったのに……いざ目の前にするとビビるんですね)

「いや、そりゃ失敗したらどうしようとかって思うだろ?」

(心配性なんですね、大丈夫ですよアレウスさんなら出来ます)


俺はエリーナに何度もそう言われたので、そろそろ覚悟を決める。手小刻みに震えてるけど、これはこれでいい感じに微振動してるから切れ味が増してるかもしれない


(くだらない言い訳とかいいですから!!はやくしてください!!じれったいです!!)


......すいませんでした


彼女の魔力の流れに集中するために目を閉じる

見えはしないが彼女の魔力を感じる、その中に異質とも言えるようなどす黒い魔力が混じっている、これが呪いだな

俺はこの魔力だけを断ち切るために集中力を研ぎ澄ます


...........…………………………!!


俺は目を開けて、フェイト振るう


バキッ!!ガラスが割れるような音を立てて、彼女から光が抜ける


「ふぅ...」


俺は気づけば額から汗が流れていた


(お疲れ様です)

「あぁ、ありがとう、とりあえず呪いは消えた」


それでもまだ心配なので彼女に回復魔法をかけといた


「これでたぶん大丈夫だろう……そろそろ目を覚ますだろうが...とりあえずクレアさんに宿泊延長を頼んでこよう」


そう言って俺は下の階にいき、クレアさんに適当な事情を話して2人分の5日の宿泊を頼み、部屋に戻った


「世の中ついていい嘘もあるよな」


俺はそういいながら、部屋に入る


「彼女はだいじょ……っていない!?」


どこ行った?まさかあの状態で目覚めて逃げたのか!?


「う、うっ.....」


!?洗面台の方から泣いてる声が聞こえる


俺はそっと扉を開くと、そこには自分の姿をみて泣いてる彼女がいた


そして、鏡越しに俺の存在に気づくと、こちらを振り向いて


「あな...た、わ...しを助け... んですか?」


まだ喉がしっかり戻ってないのかかすれて聞こえる


「落ち着け、君はもう治ったけど完全じゃない、無理はするな。事情を話すからこっちへ来て話そう」


俺は彼女を怖がらせないように話しかけ、ベットに座らせた


トントンッ


その時扉を叩く音が聞こえた


扉を開くとアリアがスープを持ってたっていた


「あの倒れた人を助けたとお母さんから聞いて...」


そう言って彼女は俺にスープを渡す


「あぁありがとう」


クレアには倒れた人を看病して今目覚めたからと

腹に優しいスープを頼んであった


「それで、倒れた方は...」

「あぁ大丈夫だ、心配するな。あとで食器を返しに行くよ」


そう言ってアレアを返し、扉を閉めた


彼女のところへ戻ると、キョロキョロ周りを見ていた

まだ実感がわいてないんだろうか?


「スープを作ってもらったぞ、とりあえず食べるといい」


そう言って彼女にスープを与えると彼女はスープを口にすると、目を開いて驚きすごい勢いでスープを食べた


「お、おい、そんな急いで食べたら体に悪いぞ?」

(もしかしたら彼女は五感なども奪われていたんじゃないですかね...そういった感覚がない辛さは分かります)


元々感覚というものを持っていなかったエリーナからしたらその辛さはわかることなんだろう


そして彼女は食べ終わると


「ありが...う...ざ...ます。」


「あぁ気にするな、俺は皿を返してくるから、落ち着くまで休憩してるといい」


そう言って俺はアレアに皿を返し、お礼を言って部屋に戻った


「ありゃ寝てるよ」


彼女は俺が部屋から出る度に俺を驚かせる


(緊張の糸が切れたんでしょうね)


たしかに彼女はずっと目も見えず耳も聞こえず暗闇で過ごしていたんだからな


俺は彼女が目覚めるまで回復魔法をかけ続けるのであった

お読みいただいてありがとうございます


まだまだ拙い文ですが、なにかご指摘があったらよろしくお願いします




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