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修行と制作と

よろしくお願いします

ーダンジョン25階層ー


「じゃあとりあえずカトレアの戦い方を見せてもらうとするか?」


「わかったわ、じゃあ見ててね」



俺は今カトレアを連れてダンジョンに来ていた


「あそこにゴブリンジェネラルと部下のゴブリンたちがいるな、何かあったら俺がすぐ助けるから、やってみてくれ」


俺がそう言うとカトレアは前に進む


25階層は通称ゴブリンフロア、名前の通りゴブリンしか出てこないのだ


「グギャッ」


ゴブリンたちもカトレアに気づく

カトレアはポケットから試験管を一本出す


「何をする気だ?」



ひょいっ、カトレアが試験管をゴブリンたちの方に投げ




ドカーーーーン!!


試験管当たると同時に爆発が起き、そこにゴブリンたちはもういなかった


「......」

俺はあっけにとられて何も言えなかった


(なんというかカトレアも規格外ですね)


今回はエリーナの意見に同意するしかなかった


「アレウスどうかしら!」


「あ、あぁ全然問題なかったが。一体何をしたんだ?」


「なにって、薬品を調合をして空気に触れると爆発するようにしたんだわ」


どうやら自作で手榴弾的なものを作ったらしい


「それはすごいな、正直驚いたよ」


「そうね、村にいた頃は強いモンスターはこんな感じで倒してたわ。次からは弓を使うようにするわ」


「わかった、敵の強さはどうしよう」


「んー、もうちょっと強くても大丈夫かしらね」


カトレアがそう言ったので俺はとりあえずゴブリンフロアのボス部屋まで連れてきていた

このフロアのボスはゴブリンロード、ゴブリンの主だ


「カトレア1人で出来るか?」


「やってみるわ、「アルテミス」!」



カトレアはアルテミスを召喚する


「矢はないのか?」


「ふふふ、見てればわかるわ。試したいことがあるの」


そういってカトレアは手に魔力をため矢を構えはじめる


すると魔力がどんどん形となり矢に変形していく


「これは面白い発想だな」


カトレアは魔法の手袋「イクス」をつかって魔力を矢に変えているのだ


そして、矢がかなりの大きさになる


バシュッ!巨大な音をたてて魔力の矢が放たれる



ドパンッ!

ゴブリンロードの頭にあたり頭がはじけ飛ぶ



「おぉ、ナイスコントロール」


「伊達に弓でずっと狩りはしていないわ。それにこの弓で撃つとかなり強力だわ。」


「しかし魔力を矢にするとは面白い発想だな」


「これは前から考えていたことよ。それで他のゴブリンたちはどうしようかしら」


「あぁほかはザコだから俺がやるよ」



そういって俺は手をかざし


「「プレッシャー」」


ゴブリンリンナイトやゴブリンジェネラルなどを圧殺していく


「やっぱアレウスは規格外ね」


「いつかカトレアにもこれくらいにはなってもらうつもりだよ」


「当たり前よ、私はアレウスやミラの隣に並んで立ちたいもの」


冗談で言ったつもりだったがカトレアは本気なようだ


(カトレアは強くなりますね)


エリーナもそんなことを言っている


その後も何回か戦闘をこなし、今日は様子見ということで午後からは工房での作業だ


そんな日々が続き、作業を始めてから2週間くらいの時に事件は起こった



「ん、あぁ......ふぁ〜、俺は寝てしまったのか」


どうやら作業している間に寝落ちしてしまったらしい。ミラが俺に気にかけて俺に毛布をかけておいてくれたらしい


「あとでお礼言っておかなくちゃな」


俺は少し汗がベタついていたのでドロンのところのシャワーを借りようと思いシャワーがある洗面所へと向かう




ガラガラ、洗面所の扉を開く



「ア、アレウス!?」


「ん?カトレ...ア...?」


洗面所のドアをあけるとそこには生まれた姿のままのカトレアがいた


少し湿った髪、白い肌、そしてなんといっても目がいってしまう二つのそう双丘


「はっ!す、すまん」


俺は急いでドアを閉める


「ごめん!俺行くから!」


俺は慌ててその場から離れようとすると


「待って!ねぇちょっと話をしない」



カトレアがそういってくるので俺たちは扉越しに会話を始めた



「作業も修行も順調にいってるわね」


「そうだな、毎日やってるとハードだが大丈夫なのか?」


「えぇとっても充実してるもの全然疲れたりしないわ」


「ならよかったよ」


本当に良かったと俺は思う


「それでね、私がこんな幸せに暮らせてるのはアレウスのおかげだわ」


「そんなことは無い、カトレアの才能があったからだ」


「ふふふ、アレウスは初めてあった時も私のことを天才って言ってくれたわね」


俺はカトレアも初めてあった時のことを思い出す


「私のことをね、天才って言ってくれた人はもう一人いるの、私のお母さんよ」


「どんなお母さんだったんだ?」


「そうね、お母さんはとっても優しかったわ。時折怒ることはあったけど、私がものを作るカトレアは天才ねって、私を褒めてくれたの」


「いいお母さんなんだな」


カトレアの物作りの原点はどうやカトレアのお母さんにあったらしい


「それでね、私、アレウスに天才って言われた時は本当に嬉しかったわ。それに魔女と呼ばれ腕を切られ奴隷にされ、どん底に落ちた私を助けてくれた」


その後もカトレアの言葉が続く


「私にとってそれは光のようなものだったわ。アレウス、本当に感謝してるわ」


「あぁどんどん感謝してくれ」


「ふふふ、そうね。それでね...」


「ん?」


カトレアが何かを言おうとしている


「その私ね...アレウスのことが大好きよ」


「え?」


俺はいきなりの言葉に頭が真っ白になった


ガラガラ、突然扉が開く


カトレアがでてくる、さっきと姿は全く変わらず生まれた姿のままだ


「私ね、助けてくれたこともあるけど、アレウス、あなたのことが大好きだわ」


「カトレア...」


「もちろんミラとの関係は知ってるわ。でもねミラに私がアレウスのことが好きだって話したら喜んでいてくれたわ」


「そうか、ミラが...」


「だから、アレウス私のことをどう思ってるの?私は何度も言うようだけどあなたのことが大好きよ」


カトレアが顔を真っ赤にしながら俺に言う


「カトレア...俺は...」


その瞬間にまだ短い間だが、カトレアとの日々が浮かび上がる。彼女の眩しい太陽のような笑顔が


「カトレア...俺はミラのことも好きだが、カトレア君のことも大好きだ」


我ながらひどく独断的でいい加減なことを言っているのはわかるけどこれが俺の正直な気持ちだ


「アレウス...」


俺たちは抱きしめ合いどちらとも言わなく唇を合わせる


「嬉しいわ、私あなたに出会てほんとに良かったわ」


「あぁ俺もカトレアに出会えてよかったよ」


そしてまた唇を重ね合う


「んちゅ...んはっ...ねぇアレウス...」


身体から力が抜けるような艶かしい声でカトレア言った


「...私を食べて?」


その言葉を俺の心のストライクゾーンど真ん中だった


(あ、これは感覚切っておいた方がよさそうですね)


エリーナの間の抜けた声が聞こえる


エリーナァ.........



その後のことは言わなくてもわかるだろう?



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


朝目覚めると、隣にはカトレアが寝ていた


「んー、アレウスー......」


俺の名前を呼んだので俺はカトレアの髪をなでる


「ふふふ...」


カトレアがくすぐったそうに笑う


(昨日はお楽しみでしたね?)


おっと、気持ちいい朝から女神様が雰囲気をぶち壊してくるようだ


「エリーナのそのひと言がなければな」


俺はカトレアを起こさないようにベットからでて部屋を出ると


「おはようございます、ご主人様」


「!?」


扉の近くにミラがいたんだ


「あ、あぁミラ。おはよう」


「おはようございます、朝食の準備が出来てます。それと...」


「な、なんだ?」


「カトレアのことはしっかり大事にしてくださいね?...あと、私のこともしっかり可愛がってください」



そういってミラは朝食の準備に行ってしまった


(あらあら、さっそくバレちゃいましたね〜)


「別に隠すつもりはなかったけどな、それにミラが怒ってなくてよかったよ」


ほんとに怒ってなくてよかった、正直ミラが怒ったら勝てる気がしない


俺は用意された朝食をとっていると


「おっはよー!ミラ!昨日は上手くいったわよ!」


「えぇそれはよかったわね」


「ミラの言ったとおりすごい気持ちよかったわ!」


「ブフッ!」


俺はカトレアの発言にあまりに驚き紅茶を吹いてしまった


「ご主人様、大丈夫ですか? 」


ミラが俺の口元を拭いてくる


「あぁすまない、あとは自分でやるから大丈夫だ。それとカトレア」


「ん、なに?」


「そういう発言は恥ずかしいからやめてくれ」


「仕方ないわね、ミラと2人きりの時に話すわよ」


お前ら一体どんな話をしてるんだよ...



その後はいつもと同じ修行と制作の繰り返しの日々が続き


カトレアとの件があってから一週間


「やったわ!これで完成よ」


「あぁお疲れ様、よく作ってくれたよ」



俺たちの通信機がやっと完成した

お読みいただきありがとうございます

ご意見、ご感想があったらよろしくお願いします


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