魔神
本日ラストです
急展開となっております
よろしくお願いします
俺たちは今は宿で夕飯を食べている、もちろんミラが作ったものだ
「ミラが作った料理はうまいな」
「本当ですか?ありがとうございます」
ミラが作った料理は本当にうまい、これでまた料理スキルは俺と同じC、これからどんどん美味しくなっていくだろう
料理を食べ終え、ミラと街の買い物のことなど会話をしていると
ドンドンッ!
ドアが叩く音がする
「私が出てきますね」
ミラがドアの方へ確認していく
「きゃあ!」
ミラの悲鳴が聞こえる
「ミラ!」
俺は急いでドアの方へ向かうとドアには血まみれで倒れている男がいる
この男はダレル公爵のとこの騎士だな
「おい、どうした、大丈夫か!」
俺は回復魔法をかけながら男に話しかける
「公爵...ダレル公爵が...」
「おい、ダレル公爵がどうしたんだ、おい!」
男はそういうと気絶する
「ご主人様...」
「大丈夫だ、気絶しているだけだ。それよりダレル公爵何かあったみたいだ」
俺は男をベットに寝かせ回復魔法をかけ、体調が落ち着くのを確認する
「ミラ、これからすぐにガストンの屋敷へ向かう。どうするミラも来るか?」
「はい、母のこともあります、それにご主人様
を一人で行かせるわけにはいけません」
「そうか、戦闘になると思うがくれぐれも気をつけてくれ」
「はい!」
俺たちはもう一度男の体調が安定したのを確認してガストンの屋敷へ向かう
「これは空気がおかしいな...ミラ何かわかるか」
ミラには既に魔眼を開かせている
「屋敷の中から、禍々しい魔力を感じます」
「そうか、そいつが今回の首謀者だろうな。ミラ準備はいいか」
「大丈夫です、いつでも行けます」
俺たちは屋敷に突入し、その魔力の元へと向かう
扉をあけるとそこにはホールのような広い部屋が広がっていた
よく見てみると、ダレル公爵が鎖で縛られている
「おい、大丈夫か!」
俺は回復魔法をかけながら話しかける
「その声は...アレウスか?すまない...」
「いや、気にしなくていいです。それより何があったんですか?」
ダレル公爵にことの顛末を聞いた
夕方ごろにガストンの元を訪れたダレル公爵は
ガストンに招かれこの部屋に連れてこられたらしいがそこで強襲にあい戦闘になったという。
向こうには魔法使いのような奴らが数人いて手も足も出ず、騎士1人を俺の元へ向かわせたということだ
「何人かは殺され、何人かは連れ去られた」
「......ガストンは今どこにいますか?」
「やつは私の部下を連れた地下に行くと言っていた」
「地下か...とりあえずこの屋敷を搜索しよう、ミラついてきてくれ」
「わかりました」
ダレル公爵を「ワープ」で宿に送り俺たちは屋敷の搜索を開始する
屋敷の中には誰もいなかった
「おかしいな、人が誰もいないなんて」
「母はいるでしょうか..」
ミラが心配そうな顔をする
「大丈夫だ、ガストンより先にミラのお母さんを探そう」
俺たちはひとつひとつの部屋を調べていく
するとある部屋に辿り着く、誰かが中にいるみたいだな
そして扉をあけると、中には1人の女性がいた
「お母さん!」
ミラが俺の横を通りすぎ女性の元へ行く
「ミラ!」
ミラとミラの母親が抱きしめ合う
「ミラ、ほんとにミラなの?」
「えぇ、お母さん私よ、助けに来たわ」
「ところで...」
ミラの母親が俺の方を向く
「お母さん、この方は私を助けてくれた人です。アレウス様です」
「それは...!娘を助けていただきほんとにありがとうございます。私はミラノバの母、エルザと申します」
「アレウスだ、よろしく頼む。ミラ悪いんだが時間がない。お母さんを宿に連れていってくれ、俺はすぐ地下に向かう」
「ご主人様ありがとうございます。母の安全が確保できたらすぐに戻ります」
「あぁ俺1人でも問題ないからな、久しぶりに会えたんだ、ゆっくり話しててもいいんだぞ?」
「ご主人様、嬉しいですがそれはいきません。私はあなたを守ると誓ったのですから」
「ミラ、あなたご主人様って...?」
そうか、ミラのお母さんは俺たちの関係者を知らないのか
「お母さん、それは移動しながら話すわ。私たちが泊まっている宿まで行きましょう。ではご主人様行ってきます」
「あぁわかった」
ミラがそういって部屋を出ていく
正直「ワープ」を使えば1発なんだが、久しぶりに親子で会ったんだ、話くらいさせてやらないといけないだろう
「さて、俺は面倒ごとを片付けるかな...」
俺はソナーを使って、地下の位置を発見する
「ここか...」
俺は扉を開き地下へと続く階段を降りていく
地下を降りるとそこには屋敷の10倍はあろうか広さの神殿が存在していた
「これは.....」
俺は周りを見ながら神殿の奥を目指す
「......なんか声が聞こえるな...」
おれが聞き耳を立てると
「くくく、これで魔神様の完全に復活させることができる......あぁ早くお姿を見たい!」
あれがガストンか...それにしても
「魔神だと...?」
俺は確かめるためにさらに奥を進んでいくと
「これはなんだ..!」
そこには儀式台が存在し、その奥には巨大な水晶があり、その中には男が1人入っていた
そして儀式台の周りには数人の魔法使いがいて、上にはダレル公爵の所の騎士、そしてメイドや盗賊みたいな男たちがいた
よく見たら昼間の男達もいるぞ
「あれが魔神か...」
その結晶の中の男から禍々しいオーラを感じる
「さて、生贄もできた......儀式をはじめよう!」
ガストンがそう言うと儀式台から魔法陣が展開し、光り輝きだす
生贄......儀式......まさか!
俺はある答えにたどり着き、儀式を止めに行く
「おい、待て!何をやってるんだ!」
「!?なんだ貴様は!...しかしもう遅い...儀式は完成した!」
魔法陣がさっきの比にはならないほどの輝きを放つ
「くそ!間に合わなかった!」
俺はそういい光に飲み込まれ、そして...
光がおさまると儀式台の上には
黒い瘴気をまとい、頭に角の生えた魔神が立っていた
「おぉ、魔神様!復活なされましたか!」
ガストンが台の上にいる魔神に近づいていく
ズサッ
「え?」
なにかが抜ける音がし、魔神の腕がガストンの胸を貫いていた
「人間ごときが俺に話しかけるな」
魔神は腕を引き抜き、ガストンを捨てる
「穢れた血だ...おい、お前達!」
魔神がそう呼ぶと周りにいた男たちが魔神のもとへと集まる
どうやらあの魔法使いたちは悪魔みたいだ
そして、魔神は俺に気づく
「む、まだ人間がいたか」
「お前は何者だ」
俺は魔神に話しかける
「なんと礼節をわきまえない人間だ、まぁいいだろう。俺の名はドレアム!邪神様に仕える魔神七柱の1人だ!」
「邪神だと?邪神は昔勇者に滅ぼされたんじゃないのか?」
「違う!邪神様は封印されただけだ!そして、今は長い眠りから目覚めようとしているのだ!」
邪神の復活だと?どういうことだ?
俺が思案していると
(ん、ん、あーあー、アレウスさん聞こえてますか?みんな大好き女神エリーナですよ!ただ今戻ってきました!)
久しぶりに聞いた女神の声が俺の頭の中でする
「エリーナ!?お前どうしてたんだ」
(すいません、アレウスさん天界がごたついてたようなので少し様子を見に行ってきました。アレウスさんは......またトラブルに巻き込まれてますね)
俺の頭の中から出ていけるのかよ...
「あぁトラブルどころの話じゃないがな、あそこにいる角の生えた男は魔神だ。どうやら邪神が戻ってくるみたいだぞ」
(あら、アレウスさんもう知っていたんですか。私が天界で聞いたきたのも邪神の復活です、どうやら本当のことみたいですね)
どうやら天界でも邪神の話題で持ち切りらしいな
「おい人間何をさっきから独り言を言っている」
おっと魔神様のことを忘れていた
「別になんだっていいだろ?どうせお前はここで死ぬ」
「何を間抜けなことを、おいお前達やれ」
ドレアムの周りにいた悪魔たちが一斉に俺に魔法を放ってくる
俺はそれを迎撃しようと腕を構えるが
バキンッ!
俺が迎撃する前になにかに弾かれる
「これは...」
俺の目の前には浮かぶ無数の盾
「ご主人様!」
後ろを振り向くとイージスを展開させたミラが俺のところへやってくる
「ご主人様ご無事ですか!」
「あぁ全然大丈夫だ、それよりこれはイージスか?」
「はい、地下に来るとご主人様に魔法が放たれてるのを目にしたんでとっさに発動しました」
「あぁ助かったよ」
「良かったです。それであいつらが今回の黒幕ですか?」
「あぁ奥にいる角の生えた男は魔神だ。それ以外は悪魔だ。魔神はガストンが儀式で封印を解いた、まぁそのガストンはもう死んでしまったんだがな」
俺はミラに簡単に説明する
そして、2人でドレアムとその悪魔たちの方を向き
「ミラ、ミラはまわりの悪魔どもを頼む。たぶんミラに呪いをかけたのはあの悪魔のうちの誰かだ、やり返してこい。俺はドレアムをやる」
「ほう、お前が俺と戦うと」
「戦うんじゃねぇ、俺がお前を殺すだけだ」
「口だけは達者だな」
俺とドレアムはそう言い合い、どちらからともなく接近していく
ドンッ!!!!
俺たちは激突し衝撃波が発生する
「こんなもんじゃないだろう、お前は」
「人間風情が生意気なことを!」
俺と魔神の戦いが今始まった
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