119話 涙を燃やせ!7
注とあるのは当時の自分が外にかきたしていたものです。
今みてもそうだろうなと思う為つけました。
中央にいる男はスクラムブルドを持ち逃げしようとした盗賊のひとりだった。
盗賊[じわじわなぶり殺したほうがいいぜジョップ!]
ジョップ[へへ...そうだなあ!!]
ジョップはオリョウを殴る。
オリョウ[ぐふっ!]
オリョウは吹き飛ぶ。
シュンヘイ[オ、オリョウ!!]
マレー[やめろおおーーーっ!!]
ジョップ[っと動くんじゃあねえぞてめえ]
シュンヘイは顔面を蹴られる。
シュンヘイ[ぶっ!]
シュンヘイは唇を切る。
マレー[やめてくれ....頼む!!]
ウィザは震えている。
ジョップ[やめてくれだあ? 俺の仲間は殺されたんだぞおい!]
マレー[家にお前達が城から盗み出したスクラムブルド、あの巨大な盾がある! それをやるから....!!]
盗賊達は顔を見合わせて笑う。
ジョップ[ああ~だれだったかなあ? 国の宝は国のもんだって言ったのはよお!]
マレー[頼む...止めてくれ....]
マレーは涙ぐむ。
ジョップ[まずはお前からだ足無しいいい!! よ~く観てろよクソガキが]
ボウガンをシュンヘイに向ける。
マレー[やめろおおおおおおおーーーーーっ!!]
マレーは走り出す。シュンヘイの瞳がマレーの目に映る。
ボウガンが3本、シュンヘイの首もとに刺さる。
シュンヘイ[かふっ....]
シュンヘイはのけ反るように倒れる。
マレー[!!]
マレーは膝をつく。
オリョウ[あ、あなたあああーーーっ!!]
オリョウの手がシュンヘイを掴む。
シュンヘイ[オリョウ....す...ま....]
オリョウは涙する。
シュンヘイ(申し訳ありません....ヴァリ様....)
シュンヘイはマレーを見る。
シュンヘイ[(生きろ...生きろお....)マレエエエエエエエーーーーっ......!!]
マレー[はっ!]
シュンヘイは雄叫びと共に絶命する。
マレー[と...父さん....んんん....]
そのシュンヘイの声は喝のようにマレーの全身を駆け巡る。
ジョップ[びっくりさせやがって....へへ、次は....]
その時
エネルギー弾がジョップのすぐ横に降り、盗賊が2人弾け飛ぶ。
ジョップ[......え?]
B.N.ストリームを吹き出しながらブラックが回るように飛んでいる。
ブラック[グウ....ガアアア...ガ]
ウィザ[竜!? アンセスタに.....そこの男投降しなさい! 逃げられませんよ!!]
ジョップ[うええ! ドラゴンって奴かあれ! 畜生!]
ジョップはオリョウにボウガンを射つ。
マレー[!!]
オリョウの頭、肩、胸に刺さる。
ウィザ[そんな!!]
オリョウはマレーを見る。そしてシュンヘイに寄り添うように絶命する。
マレー[.........]
ジョップ[くそ、一旦引くか! アバヨバケモンども!]
ジョップは逃げようとするが、足が地面から離れない。
ジョップ[??]
空間全体が赤くなっていく。
ジョップ[は、離れねえ!?]
コンクリートが溶けていた。靴と一体化していた。
ウィザ[!!]
ウィザはマレーから少し離れる。
ウィザ[ま....まさか!!]
全てのハフドラゴンの形態。人、竜、ハフ......それらでオーラの補いあいが行われ、マレーのロックは外れた。
マレー[かあああああああああーーーーーーーーーーーーーっ!!!!!]
上半身の鎧と服が吹き飛び、胸にハフの紋が表れる。ウィザの額にもハフの紋が表れる。ブラックの胸にもハフの紋が表れる。
ブラック[FUUUUUIIIIIIIII]
ウィザは止めようとしたが、かける言葉が見つからなかった。
マレー[燃えうせろおおおおおおおおおおおおおーーーーーーーーおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!]
ジョップ[あっち]
ジョップを中心に直径10m程が溶岩のように溶けてしまい、炎上爆発....轟音と共に上空に吹き飛ぶ。
ウィザ[きゃあ!]
マレーは大量のマグマを被るが全くダメージはない。
ブラック[GAAAAAA.....]
マレーはブラックを睨む。ウィザはハッとする。
ウィザ[待って! マレー兄さん!!]
マレーは大地を蹴って跳躍する。蹴った後はコンクリートが粘土のようにめくれている。
マレー[ゴルド.デク.シジオニーゲヲク(芯まで溶けろ!)(古代ベク語)]
ブラックは尾でマレーをはたき落とそうとする。
マレーはそれを両手で受け止め掴む。
マレー[BAAAAAAAAAAMU!!!]
マレーは地面にブラックを投げつける。
ウィザ[兄様ああああ!!]
ウィザは衝撃で倒れる。
マレー[SYAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!]
マレーは、ブラックに落ちながらエルボーを叩き込む。
ブラック[DEEEEEEEEEEE!!]
ブラックは尾でマレーをからみとり、頭にかぶりつこうとする。
ブラック[!!]
グサッとブラックの鼻に何か刺さる。マレーの額からはエネルギー状の角が生えていた。マレーは力ずくでゆっくり尾をほどいていく。
マレー[KAAAAAAAA.....]
ブラック[kuuuuuu....]
マレーが尾から抜け出そうとした時、ブラックは巨大な爪でマレーを引っ掻く。
ブラック[GAA!?]
ブラックの爪が溶ける。マレーは胸に浅くでかい切り傷を負う。マレーは両手で尾を掴み、勢いをつけてぶんまわす。
マレー[AAAAAAAAAAAAAI!!]
凄まじい高速回転で1トン以上はあろうブラックをぶんまわす。
ブラック[GAAAAA...!!]
ブラックは顔を上に向け、顔を建物にぶつからせる。
マレー[yaaaaaaaa!!!]
それでもブラックは建物をぶち壊しながら回転させられるが、勢いが止まる。ブラックは地面をかすった時爪を引っ立て、コンクリートから火花が出る。
マレー[KAA!!]
マレーの手から尾が抜け、ブラックは回転しながらマレーの目の前に顔をやる。
マレー[!!]
ブラックが口を開くと、エネルギー弾が出てくる。マレーの髪の毛が抜け飛んでいく。
マレー[HAUOOOOLO!!]
マレーはおもいっきりアッパーでブラックの顎を下から打ち上げる。ブラックは口腔内でグリコーゲン砲を爆発させてしまう。そしてマレーの右のハイキックでブラックの巨体は横に一回転し、落ちる。マレーが拳を強く握ると、ブラックに熱が集まっていく。
マレー[GOOOOOOOOO!!]
いや、違った。
マレー[!?]
マレーにエネルギーが集中していく。あまりの膨大なエネルギーに暴発していた。
マレー[HUOOOOOOOOOO!!!!]
巨大な大爆発が起きる。
マレーとブラックを中心にカレコシア城後は吹き飛ぶ。大地は揺れ、何もかもが焼け野原と化す。熱が充満するなか、マレーとブラックは重なって倒れていた。もう、ブラックにB.N.ストリームはなかった。マレーとブラックは、同量のハフのエネルギーで相殺しあっていた。傷はつかなかった。マレーとブラックからは紋が消え、熱も角も消える。
マレー[はあ....はあ....はあ....]
マレーの目から涙が蒸発していった。そしてそれらはウィザも同様だった。
マレー[ブラックの手当てをお願いします]
ソル[お前もボロボロじゃないか....]
ウィザ[兄様も早く!]
マレー[すぐいく]
エレジーにウィザとブラックが乗せられていく。
マレーは拳を握る。焼けて溶けている地下への扉が吹き飛ぶ。そこへ入ると、変わらぬ家の風景があった。マレー[.......!]
ふと見ると、スクラムブルドがあった。磨かれていて、マレーの全身が映る。
シュンヘイ[心血をとし! 学ばせます!!]
マレーは精悍な顔つきで号泣する。声は出さなかった。自分をしっかりと見つめて泣いていた。
ソル[あの爆発は尋常なものではなかった....最強の種族と呼ばれる所以か]
ヘラニー[ハフとして覚醒した彼の力は熱量.....そしてブラック様もそれは同じはず。ウィザ様も攻撃には向かないでしょうが、潜在的には同じ程度のハフの力を持っていると見ていいでしょう]
ライライ[男のハフが絶滅した理由はこれか....そりゃあジ.エンドにも目の敵にされるわい]
ソル(ウィークス、サイオウ....皆、強くなっているぞ....)
6日後
エレジーの兵を総動員して、カレコシア城後の被害を調査した結果がでる。ハフの大爆発で受けた人的被害は盗賊のみという結果だった。昼間、あそこの住民は外に出ていなかったのだ。(注;いたとしても骨すら残らない為、マレーを騙している可能性あり)
ウィザ[やはり、アトモ叔父様のご子息であられましたか!]
3人のオーラが共鳴しあい、意思を理解しあう。
ブラック[竜の中で生きた為、私はこのように進化してきました。竜の存在が邪魔なアンセスタのものたちにより迫害され続けてきたため、主に渓谷などで身を潜めて暮らしてきたのです]
ウィザ[大変なご苦労を....]
ブラック[たった1人のハフであるマレーと共に生き抜いていこうと心に誓ってここまで参りました。俺は運がよかった]
マレーはブラックに顔を寄せる。
マレー[ずっと俺を...助けていてくれたんだな]
ブラック[落ちてきた時は流石に驚いたがな。俺の孤独な心を救ってくれたのはマレー....お前だ]
ウィザ(お父様、お母様....アンセスタで私達3人、力を合わせて生きて行きます!!)
3人があのハフの爆発で助かった可能性として、オーラがリンクしていたためという記述もあります。作者としては纏めておかなければいけないのですが、正解不明のため答えがありません。
候補としては
1;3人のオーラがリンクしてダメージを無意識に消した
2;作中にあるようにハフのエネルギーで相殺しあった
3;派手に爆発はしたがマレー自身のエネルギーが空になった
などがあげられます。
これについては皆さんで補完してもらえばと思います。宜しくお願い致します。
注の所はその可能性有りと考えています。