96話 エレジー/97話 エレジー2/98話 エレジー3/99話 食いもんだよ!!
ウィークスの提案でリッパーの村へ向かう事になった。サイオウや、捕獲したブラックの為である。ブラックを艦に乗せるのにマレーは皆を必死に説得した。B.N.ストリームに当たっており、危険性があるためである。
ソル[戻る国もなければ命を誓った王もいない....我々はアース.オブ.ザ.チルドレンと共に戦うぞ]
サイオウの要請で艦は途中で降りる。
サイオウ[ロストーレ!]
ロストーレ[サイオウ様!]
ライライ[サイオウ....]
ロストーレとライライ、エミィをエレジーに乗せる。エミィは衰弱していたため、医務室へと運ばれた。ソルはロストーレが元カレコシアの諜報部員という事で怪しんだがアローの口添えもあって乗船を許可された。
ライライ[ありがとう、アロー君.....]
アロー[いえ....]
トイレでアローとエックスははちあう。
アロー[.....何か?]
エックス[俺に...近づくんじゃねえぞ]
アロー[前にも聞きましたよ]
エックス[こんな時だ。いがみあってもどうしようもねえがな、だがな....俺達一族がやられた事を俺は一生忘れん! ミラ...妻の事もな!!]
アロー[どんな理由であれ申し訳ないと思ってますよ]
エックス[....俺もそれは前に聞いた。だから不思議でならん。お前だって友や部下を無くさなかったか? 仲間を失わなかったか!?ええ!!]
エックスはアローの襟首を持ち上げる。
アロー[だからですよ、俺がこの艦に乗ったのは]
エックス[.....何?]
カレコシアは主に人海戦術を使う。アローは仲間と信頼関係を気づくのが上手い男ではなかったが、それでも次々と仲間が死んでいくのに対して疲れはてていた。最初は怒りもあった。哀しさもあった。それが次第に麻痺し、死への恐怖感もなくなっていた。なんの為に戦っているのか....そこへジ.エンド.オブ.レインボウが現れ、アローは戦う意義を確認していた。
マレーは格納庫で鎖に繋がれたブラック観ていた。そこへウィークスが来る。
ウィークス[俺の責任です....すいませんでした]
マレー[気にするな。ブラックを行かせたのはこの俺だ。一緒にお前の元へ行けば良かったんだろうな.....きっと]
ウィークス[グーリー先生ならきっと助けてくれます。きっと....!]
マレー[そう願う。必ず....助ける!!]
ロストーレはエミィを観ていた。
ロストーレ(ありがとうございますサイオウ様....私ロストーレ、全身全霊もってお仕えする所存です....!!)
ライライ[...という訳です。7人のジ.エンド.オブ.レインボウが現れた時に世界滅亡が決定します。まだこれからも解読を進めてまいりますが....]
ソル[よくわかった。ありがとう]
ソルはため息をつく。
マレー[すでに2人...いや、3人現れたという事か]
エックス[城を消し飛ばしたような奴が7人か....手に負えんな]
アロー[ライライ老、1つ気になっているんだが]
ライライ[何でしょう]
アロー[レインボウの名の通り7人いるのは分かった。ならば対になるチルドレンも7人いるという事か?]
ロストーレ[あ....成る程]
ソル[そうなのか?]
ライライ[正確には申し上げられませんが、その可能性は強いでしょう。私の推測も入りますが....]
ソル[戦争の憎悪によってか....倒す事は出来ないんじゃないか?]
ライライ[はい。一時的にレスtoレスに返すので人類は手一杯なのでしょう]
エックス[封印...ってことか]
ウィークス[どうすればマンを救えますか]
皆がウィークスを見る。
ライライ[それについては....わしは何も言えん]
アロー[チルドレン、邪推をもって戦えば命を落とすぞ]
ウィークス[あんたらはあんたらで勝手にかんがえてろよ! 俺はマンを救いたいんだよ!]
マレー[考えようウィークス、まだ時間はある...]
ウィークス[.......]
アロー(肝心のチルドレンがこんなものとはな.....)
ライライ(気になるのは....ジ.エンドに勝ったのちに地球の子は絶望しサガを否定するとある。これは一体どういう意味だ....?)
エレジーはリッパーにつく。
サイオウとブラック、エミィの容態を見てもらう。
グーリー[エミィさんは大丈夫です。栄養のある物をたべさせてあげてください]
ロストーレ[ありがとうございます。良かった....]
グーリー[サイオウさんに関しては....]
グーリーの顔色が曇る。
ウィークス[....どうですか?]
グーリー[なんとかもってはいますが、まだどっちにも傾いてはいません。私のオーラがどこまで効いたか...]
ウィークス[そ、そうですか....ありがとうございます....]
グーリー[ドラゴンの事なんですが]
マレー[はい先生]
グーリー[傷は大丈夫なんですが、オーラに黒が混ざってますねえ....これは私にもどうにも出来ません]
マレー[そう....ですか]
グーリー[ですが、例えば....]
マレーはソルの元へ来る。
マレー[エイロウの丘へ行ってくれませんか艦長!]
ソル[どうした急に?]
マレー[あそこならブラックのB.N.ストリームを中和出来るかと...!]
ウィークスは外にいた。
ウィークス(サイオウ....みんな集まってんだぜ。何寝ぼけてんだよ、ばーか....)
向こうから馬車が来る。
ウィークス[ん?]
何か見に覚えのある人が....
ウィークス[あれ!?]
馬車から女が立ち上がる。
N.ジェイ[あ! いたいた! あんたのいう通りだったよヘラニー!]
ヘラニーは微笑む。馬車は蛇行しながら走ってくる。
ウィークス[N.ジェイ!?]
その馬車の後ろを故障しているライドポリスが追っかけて来る。ウィークスはオーラダッシュで馬車につく。
ウィークス[2人共....! 追っかけられてんの?]
N.ジェイ[見りゃあわかんでしょ! 早くあのポンコツ止めなさい!]
ウィークス[相変わらずだね全く]
ウィークスはライドポリスの前に立つ。
デュアロ[どけえーーっ!!]
バンプート[構わねえよ兄貴! 俺ら明日がかかってんだ!!]
ウィークス[しいいいいいっ!!]
ウィークスはアーバレストでライドポリスの足を切断する。
バンプート[ええ!?]
ライドポリスは派手に倒れる。
デュアロ[あつっ!]
バンプート[い、いてえよ兄貴!]
ハッチが開く。ウィークスはアーバレスト2人に突きつける。
デュアロ[ちっ....]
ウィークス[何故2人を追っていた! 答えろ!]
バンプート[食いもんだよ! もうろくなモン....!]
デュアロ[あほっ!]
デュアロはバンプートの頭を叩く。
バンプート[いてえよ兄貴!?]
デュアロ[何でもかんでも口に出すなバカ!!]
バンプート[す、すまねえよう兄貴....]
ウィークス[....失せろ!!]
ウィークスが後ろを向く。
デュアロ[シュッ....]
デュアロがナイフ片手にウィークスに襲いかかる。
バンプート[よし兄貴! 殺っちゃえ!!]
ウィークス[ん?]
ウィークスは振り返る。
デュアロ[くそっ!]
レッドルが自動的に装着され守られる。
デュアロ[な....何だこりゃ!?]
ウィークス[殺そうとしたな....!]
ウィークスからレッドオーラが舞い上がる。間にバンプートが入る。
バンプート[わ、悪かったって!! 早々に失せるから見逃してくれよっ!!]
デュアロ[どいてろバンプートオオオオーっ!!]
ヘラニー[ウィークス様!]
ウィークスはハッとする。ベーオにのってヘラニーが来る。
ヘラニー[殺してはなりません!]
ウィークス[何故です?]
ヘラニー[彼らからは....不思議なオーラを感じます。倒すのは早計です!]
ウィークス[........]
ネカロパ(ちっ、あの女)
レッドオーラが消えていく。
ウィークス[分かっています、ミス.ヘラニー。ですが捕まえさせてもらいますよ。俺を殺しにかかったんだ....!]
ヘラニー[そ、それは....分かり、ました(まずい...ネカロパの力に押されている...)]
補足;レスtoレス
人が言う地獄である。元々は存在しなかったものだが、生物が死にN.ストリームになって地球の中へ帰る時にどうしても憎悪や不安といったマイナスエネルギーまで地球は吸収してしまうため、それらを吐き出すうちにできたのがレスtoレス。それから魂の汚れた者が死後そこへ堕ちる事となった。物質という概念は存在せず、ただひたすらB.N.ストリームが渦巻く空間である(自らもB.N.ストリームの中で延々と渦を巻くだけ。個々の自我は消え去る)
そこからもう一度地球へ帰る為には集合意識の中で自我を見つけ出す事(悟り)が必要であるが、それをなし得た者は10分の1にも満たない。