8話 遊撃戦闘部隊第4大隊
王[事情は分かった。しかし仮にもうちの兵士が死んだのだ。このまま事を見逃すわけにはいかん]
ウィークス[......]
王[マレーの代わりを君に託したい]
ウィークス[.......]
王[ウィークス君?]
ウィークス[ぼくに、出来るでしょうか?]
王[気安くは答えられん。が、レッドルを装着して戦ってほしい。そうすれば君のおじいさんの仇も討てるだろう]
ウィークス[今のままではきっと戦力になりません。着ます。そして...]
脳裏にはマジスの笑顔、そしてマレーの力強い眼がよぎる。
ウィークス[戦います!!]
ウィークスは一礼したあと兵士に連れられ出ていく。
大臣[良かったですな。悪いほうこうに転ばずに]
王[止めろ大臣。彼のレッドルという力が無ければ投獄している。彼には最後の最後まで戦ってもらうぞ]
ウィークスが配置されるのは遊撃戦闘部隊第4大隊。隊員数はたったの4名。本来は10名で構成されていたがレッドルの力を考慮して再編成された。
ウィークス[ウィークス.コッタリンです。宜しくお願いします]
ロンリー[俺が隊長のロンリー.ウルズヘッドだ。宜しくな]
エスコート[ウルズヘッドしってるか? あの戦闘集団の出なのさ]
ロンリー[余計な事を言うな。そいつはエスコート.クラブ。口やかましい奴さ]
エスコート[宜しくな]
ウィークスは頭を下げる。
ロンリー[あと奥にいる奴....ヴァイト!]
ヴァイト[聞こえてるようるせーな! せいぜい俺の足引っ張んなよ!]
ロンリー[ったく....彼の名はヴァイト.ブレス.ギラだ。口は悪いが腕はたつ。俺も最初は苦労したが戦場で奴程頼れる奴はいない。上手くやってくれ]
ウィークス[は、はい]
エスコート[ブレスってのは畏敬の念を込めていつしか呼ばれるようになったんだ。奴の息を感じたら終わりだ....ってね]
ウィークス[つ、強い方なんですね]
フラム[隊長とヴァイトさんでもってるようなもんですからね。もちろん、エスコート君もよくやっていますよ]
ウィークス[そ、そうなんですか]
ロンリー[そいつは....]
フラム[いえ、僕から言わせてください。僕の名はフラム.ウンシュルベルトです。宜しくお願いしますね]
ウィークスは一礼する。
ロンリー[隊番は俺が隊長、ヴァイトが副隊長、3番フラム、4番エスコート、そして新入りが最後だ。みんな宜しく頼むぞ]全員[はい!]
その後トレーニングが行われた。
ヴァイト[走れ走れ走れ走れ走れーーっ! とにかく足が早くなきゃ生き残れねーぞ!!]
3人は100mダッシュを繰り返している。
ウィークス[はあ....はあ....]
ロンリー[ウィークスは補習だな。ヴァイト、俺達も次のステップにいくぞ]
ヴァイト[おう、あんなとろくせえ奴らかまってられるか!]
トレーニングをしている時だけはウィークスはマレーの事から逃げ出せていた。そして、ウィークスを責める者は誰もいなかった。