81話 純粋な君のままで2
これでウィークスの長かったカレコシアの旅も終わりです。
ウィークスがアコーディーに執着していた理由はおそらく哀愁です。
理解出来ない父性を感じていたのかもしれないです。
続きは後書きで。
サイオウ[シャアアアアアッ!!]
ネイティブストリームの絡み付いた剣でアコーディーをきりつける。しかし僅かなヒビが入るだけでびくともしない。
アコーディー[saioooooo!]
アコーディーはすぐさま反撃しようとするが、そこへウィークスがアーバレストできりつける。ヒビは入るが。
ウィークス[修復されるんじゃなんもねえ!!]
アコーディーのバックブローをかわし距離をとる。大地からのネイティブストリームで3人は空に浮いていく。
サイオウ[情けない奴....あのアコーディーはどこへいった!!]
剣の先にデカイ光球を作り出す。
ウィークス[あれか!]
サイオウ[押せええええええ!!]
振るわれた剣から光球は離れ、ゆっくりとアコーディーにを近づいていく。
サイオウ[ちいいいい....いけおらあ!!]
アコーディーは後ろへよける。
ウィークス[雑魚ってんじゃねえアコーデイイイイイイイイイ!!!]
ウィークスが後ろからタックルする。
アコーディー[!?]
アコーディーは光球に包まれ爆発する。ウィークスはアコーディーの堅牢な鎧によってかすり傷ですんだ。アコーディーを包んでいたB.ネイティブストリームが一瞬、オレンジに戻る。
サイオウ[!!]
そして鎧が壊れていく。
サイオウ[はあ...はあ...アコーディー]
サイオウへアコーディーは体当たりしてくるが、ウィークスが後ろからアコーディーに抱きつく。そしてネイティブストリームを全開にする。
ウィークス[頼む戻れ!! 戻るんだよアコーディーさん!!]
サイオウ[危ないネカロパ!!]
アコーディーの肘がウィークスの顔面に当たり、兜が吹き飛ぶ。
ウィークス[ぶっ.....]
ウィークスは吹っ飛ぶ。
サイオウ[アコーディーーー!!]
カウンターぎみに入ったサイオウへのパンチをサイオウは剣で受けるが、剣がへし折れる。
サイオウ[しまっ...!]
ウィークス[くうあっ!! おおおおおおおおぉおお!!]
ウィークスはアーバレストを乗せ、右腕からイモータルショットを飛ばす。
アコーディー[!!]
当たりはするが、アーバレストは弾かれ、イモータルショットも散ってしまう。ウィークスはそれをジャンプしてとる。
それは計算だった。
サイオウが衝撃に巻き込まれない位置....
ウィークス[目標頭上から下方に向けてのイッパアアアアアツ!! あんたは絶対死なねえからなああああああああーーーー!!]
ウィークスはその時、自分の中でアース.オブ.ザ.チルドレンの力が発動したような気がした。振るわれた衝撃波はアコーディーのネイティブストリームを切り裂き、オロウの森全体を真っ二つに切り裂く。
サイオウ[........]
あまりの衝撃にサイオウは言葉を失った。切り裂かれた大地から血のようにネイティブストリームが噴出される。オロウの森全体が揺れだす。アコーディーの鎧は半壊し、顔が表になる。痩せこけてしまっていた。
サイオウ[ア...アコーディー....]
アコーディー[サイオウ....これが結末なのか?]
サイオウ[えっ?]
アコーディー[大地を再生し、人間らしい世界を取り戻せば何もかも元に戻ると確信していた。だが人間は駄目だ.....敵を自ら探し始めた。私達のした事は戦争の基盤を造ったんだサイオウ]
サイオウ[違う! そう思ってしまうのも分かる! 現に俺だってカレコシアと戦っている....土地を作り上げたその上にいるのも人間なんだよアコーディー!! 俺達は次のステージに乗り遅れたんだ!]
アコーディー[お前はそうして戦っている。そして俺は逃げた。卑屈で力にあがなえぬものたちから逃げたんだ俺は.....]
サイオウは手を出す。
サイオウ[まだだアコーディー....俺達の仕事は終わっていない!!]
アコーディーは少し口をゆるめる。
アコーディー[俺は....お前の隣に居たときが一番、充実していたよ]
サイオウ[アコーディー!]
アコーディーは元の黒い鎧に包まれる。
ウィークス[く、くそ、ダメか....連撃だサイオウ! 完全にこのクソ鎧を....!]
サイオウ[カアーーーーーーッ!!]
サイオウのネイティブストリームがアコーディーに絡み付く。
ウィークス[お、おい]
サイオウ[いいさアコーディー....いいんだ、もう]
サイオウはアコーディーに抱きつく。
ウィークス[離れろサイオオオオオオオオオオオオ!!]
ウィークスからもネイティブストリームがあふれ、それは自分の意思とは無関係にアコーディーへ流れ出す。アコーディーの鎧も、そしてサイオウの鎧も吹き飛ぶ。
ウィークス[な....何かマズイ....サイオ..!!]
空間中が光で充たされる。
サイオウ[アコーディー....行こう!]
何もかもがネイティブストリームに変わっていく。
アコーディー[ぶはっ....]
サイオウ[ーー!?]
アコーディーは血を吐く。
サイオウ[アコー...ディー....?]
アコーディーは笑みを浮かべてサイオウを見る。
アコーディー[ありがとよ....アルフォリアの戦士よ....]
アーバレストだった。
ウィークスはアーバレストでアコーディーの腹を貫いていた。
ウィークス[はあ....はあ....]
無意識だった。
危険を察知し、無意識にアコーディーを殺した。
サイオウ[待てアコーディー! おい!!]
アコーディーは光となり、オロウ森の光も徐々に止み、空間の光も消えていく。
サイオウ[.......]
ウィークスはアーバレストをガタガタと震わせている。光となったアコーディーはサイオウの中へ吸い込まれる。サイオウは唖然としながらゆっくり降りていく。そして大地に拳をつける。
サイオウ[共に....大地に....眠ろうと....!!]
サイオウの涙はネイティブストリームで輝いていた。
最後の無意識の一撃は本当に無意識だったのか.....疑問に思いました。
ウィークスはこの罪悪感に包まれながらも真の敵との戦いに突入します。
アーバレスト マガフの目(写本、アーバンイルペ.ヒロイックエルプより抜粋あり)にブァーモとアコーディーの記述追加。