39話 青、再び(タイトル改変)
その少し前...
クラム.ショットはイグイッド遺跡の前に着く。ウィークスは降りる。
ウィークス[この中か?]
ウルズ兵[はい、すでにヴァイチングタイガーは中で戦っているはずです]
ウィークス[らしくない....]
ウルズ兵[え?]
ウィークス[協力しようって言ったのに...]
ウィークスは急いで、そして慎重に、中へ入っていく。
ウルズ兵[....]
クラム.ショットは去っていく。
しかし
ウィークスのすぐ目の前にバスコーがいた。
ウィークス[え.....]
バスコー[あ? なんだてめえ?]
ウィークスはすぐさま先制攻撃を放つ。頭で考えた結果ではない。こいつの声を聞いた途端右の拳がでた。
だが暗い!
右拳は空を斬る。
ウィークス(よく見えねえ!!)
バスコーは斧を肩に乗せて振ってくる。
まずい。
狭い空間での戦い方も慣れているのか!!
その時
バスコー[!?]
ウィークスから放たれた青い光でバスコーの目がやられる。
バスコー[うわあっ! なんだあちくしょう!!]
バスコーは外に走っていく。
ネカロパ[なっ....誰だ!? ブルールを引っ張ってやがる!]
ウィークスのポケットから飛び出たブルールは遺跡を飛び出し大空へ飛んでいく。
ネカロパ[ブルールが命令されてんのか!?]
ウィークス[今はあのくそったれだ! それからだネカロパ!!]
ウィークスは外に駆け出す。
ウィークス[!!]
外に出た瞬間だった。
バスコー[ガキこらああっ!!]
ウィークスはバスコーの蹴りを右手で裁き
ウィークス(おもてえ!!)
左手によるイモータルショットを放つ。
ネカロパ[おい! タイミング....!]
ウィークス[消しとべええええええっ!!]
左手のため威力は弱い。だがしかたない。盾に防がれるリスクをかんがえればこの位置しかない。
しかし
ウィークス[!!]
イモータルショットは色が薄く、確かに当たるが威力がない。
ネカロパ[呼吸があってねえ!]
ウィークス[くっ! 何だよ!!]
バスコー[テメエ...なにもんだこらあああーっ!!!]
バスコーはよろけながら勢いでウィークスに体当たりする。
ウィークス[つうっ!]
瞬時に体重を後ろに反らし体当たりされたインパクトをずらす。ウィークスは吹っ飛ぶ。
ウィークス[あがっ!]
ウィークスは倒れる。
バスコー[そうか....オーラってやつか...!]
ウィークス[衝撃過ぎるぜ悪党....腐っても....ウルズヘッドかよ、え?]
バスコー[あ?]
ウィークスの挑発だった。こういう単純野郎はキレさせれば守りが薄くなる。なんとしても盾をよけて攻撃しないと....
しかしそれは逆効果だった。
ネカロパ[ほらよ、裏目にでたぜ]
バスコーはしっかり盾を正面に構える。
バスコー[どうしても俺にオーラを叩き込みたいんだろ? こいよ。そらどうした来いよ!!]
ウィークス[ちっ....やってやるよとことんなあ!!]
ーーピス[な、なんだこれ!? 助けてギュス...!]
ウルズ兵[ま、まずいのか!? かかれ!!]
ギュス[動くんじゃねえーーーっ!!]
ピスの青い波動はギュスごとウルズ兵を吹き飛ばす。
ウルズ兵[なっ...?]
ギュス[ピス....]
ピスはブルールを装着していた。
ミダス[青い鎧....ブルールか!? 構わん! たかだかネカロパのお守りだ、数で仕留めろ!!]
ブルール[チカラヲヨコセ...タマシイヲ.....ネカロパヲウツ....!?]
ピス心にあった感情。
それは怒りではない。
憧れだった。
尊敬だった。
ブルール[トモダチ...? ナンダソレハアアアア!?]
ネカロパに対しての友情。それはブルールには理解不能の感情だった。
ブルール[オマエガワレヲヨンダノニ....ネカロパニカンケイスルモノヲメッスルト....オマエガ!!]
ピス[イグイッドイセキ....]
ギュス[!]
ミダス[!]
ピス[い、行ってギュス...ここは...僕は!!]
ギュス[....もたせろピス!! ウィークスを連れてすぐ戻る!!]
ミダス[何!?]
ギュスはイグイッド遺跡へ走っていく。
ミダス[ヴァイチング....ギュシイイイイイヌーーー!!]
ピスから暴走ぎみに放たれた青い光弾は2つ、ウルズ兵の腹を突き抜け爆発する。
ミダス[うおおおお!?]
青い霧が煙のように漂う。更にウルズ兵が集まってくる。
ピス[指揮官はお前かあっ!!]
ピスは胸をミダスに向ける。かかってくるウルズ兵には目もくれない。
ピス[殺したくないのにいいいい!!]
ピスの胸から放たれた光弾はミダスへ発射される。
ミダス[ーー!]
青い輝きにミダスは消えていく。
とーー
ピス[!!]
ミダス[!?]
ギュスが代わりとなって盾で光弾を受ける。




