24話 2人の想い
ウィークス[な....なんであなたが....!?]
イブは頭から血を流している。
イブ[誤算だったわ....あなたが...こんなところに...]
ウィークスは混乱して口走ってしまう。
ウィークス[お...同じ国同士の人間で争っている場合ではないでしょう!]
イブ[私はね....カレコシアで捨てられてたのよ]
ウィークス[惨めだったわ....肌の色だけで差別されて....そんな私を救ってくれたのがアイッド様よ。彼の為なら平気で同胞を撃てるわ]
ウィークス[僕を助けてくれたじゃないですか!]
異文化はフッ...と笑う。
イブ[当たり前よ....宿主に死なれたらネカロパはまた貝のように閉じ籠ってしまうからね...見事に引っ掛かっちゃてまあ....]
ウィークス[あんな.....あんな男の為に!]
イブ[知ったふうな口きいてんじゃねえーーわよ!!]
ウィークス[!!]
イブ[ネカロパを倒す為だけに生きる彼の覚悟があなたにあるかしら!? 今に...っ]
イブは頭が痛む。ウィークスは右腕の痛みに耐えながらもイブを気遣う。
イブ[優しいね....あんた]
ライドポリスは急に起き上がり、ウィークスをはね飛ばす。
ウィークス[ぎゃあああっ!!]
ウィークスは右腕を抱えて塞ぎこむ。
イブ(アイッド様...!)
ライドポリスはゆっくりと出口に向かう。
そして外に出ると、カレコシアの飛空挺と、それに対してミラとアルフォリアの飛空挺に対空兵器までも応戦していた。カレコシアの飛空挺にはアイッドも乗っていた。アイッド(イブからの定時連絡がない...ノッドラ遺跡で何かあったに違いない!!)
ーークラッド城....
アロー[勝手な事を!! たかだか女1人の為に何百の兵犠牲にするつもりだあいつは!!]マスカード[も、申し訳ありません....]
アロー[ちっ...(こいつは王に直訴した方がいいな。あいつの力は認めるがこんな勝手が許されてたまるか!!)]
ーーエックス[隠れていろ皆...]
弾幕の中、メラノ族は別れて岩陰に隠れていた。
エックス(くっ....もうここも駄目か!?)
その時、ノッドラ遺跡からライドポリスが出てくる。
エックス(なっ....ウィークス!)
イブは無線を使う。
イブ[アイッド様....レーザー兵器です....これで宝玉を...]
アイッド[イブか!!]
飛空挺からライドポリスが見える。
アイッド[そこか...そこだなイブ!! 俺はすぐ上にいる!!ケガも完治した!!迎えに行くぞ!!]
イブはカレコシアの飛空挺を仰ぐ。
イブ[ああ、アイッド様....私の為に...!]
アイッド[すぐに降ろせ艦長!早く!!]
艦長[無茶な! この弾幕が見えますでしょう!?]
イブ[嬉しゅうございますアイッ....]
天を仰いでいたイブはきずかなかった。
槍がイブの体に刺さる。
イブ[ぶふっ....あ?]
レイザーだった。
レイザー[みんな....ごめんよおっ!!!]
レイザーは泣いていた。
アイッド[イ、イブーーっ!!]
エックス[戻れレイザああああーーっ!!]
イブ[れいざ...あ...]
カレコシアの飛空挺がイブごとレイザーをバルカンで掃射する。
アイッド[な、待てやめろ貴様ああ!!]
アイッドは艦長の襟首を掴みあげる。
長老[レ.....]
エックスは走りだす。
エックス[オオオオオオ!!!!]
銃弾の中レイザーを担ぎ、岩陰に隠れる。
エックス[レイザー待て!閉じるな!!]
レイザー[エ、エックスさん....俺、あんたみたいに...なりたくて....ご...め...]
レイザーから力が抜ける。
エックス[は....早まったな....レイザー.....]
エックスはレイザーを抱きしめる。