206話 2人だけのフラワーズ3
遅くなりました。
ペースを上げていかないと
カーレント[....!]
グローリア[吹っ飛ばしすぎたか!]
見張り[なっ!]
グローリアはセーフティーロックを外しレーザーガンを撃つが
見張り[うあああ!]
見張りは急いで角に隠れる。
レーザーガンは角に当たり小さく爆発する。
グローリア[思わずうってしまっ...まずい! いやいいのか!?出力の弱いガンでは壁まで貫通しない!]
カーレントは震えだす。
カーレント[あふゃああ]
手に小さなN.ブレードをだす。
それは安定していないミニサイズのナイフ......
グローリア[カーレント!]
カーレント[おっ]
カーレントはスローナイフのように角に投げつける。
見張り[!!]
無線を繋ごうとした瞬間角にN.ブレードが刺さり爆発する。
既にグローリアはレーザーガンを構えている!
グローリア[OK....よく見えるさ....]
正確な射撃は見張りの無線機を撃つ。
見張り[あづっ!]
無線機はバラバラに吹っ飛ぶが、見張りはそれを考える間も無く、キャスタリングで近づいてきたグローリアのボディーへのパンチで即気絶する。
メキッと嫌な音がする。
グローリア[やべえ、骨まで逝ったか]
カーレント[.....げほっ]
2人はまた歩き出す。
グローリア[っ]
カーレントは壁にもたれる。
支えようとするグローリアの手をカーレントは振りほどく。
カーレント[いいぜもう....いけよ....]
グローリア[お前をただボランティア精神で助けていると思うのか?]
カーレント[うぜえ.....]
グローリア[.....カーレント、俺はお前の仲間を殺した。このままいかせるのか?]
カーレントは氷のような冷たい目でグローリアを睨む。
カーレント[この目で....確認してからと...思っただけだ。悔しいよ、ほんとにな....]
グローリア(変わったなカーレント、本当に....)
グローリアは無理矢理カーレントを支える。
グローリア[見せてやる。かつての仲間の惨劇をな]
カーレント[ぶっ殺す....グローリア]
グローリアはマッピング機能で生体反応を確認する。
グローリア[この時間帯で正解だったな。こっちの牢屋側を通るぞ]
2人は牢屋側の通路を通る。
そこでカーレントは見覚えのある顔を見つける。
男は牢の中で手を後ろに繋がれ正座していた。
カーレント[パオ...ライアン....]
暗闇の中、静かにパオライアンは目をうっすらと開ける。
パオライアン[あ....あ]
グローリア[........]
カーレント[.......]
カーレントは歯を強く噛む。
カーレント[あけろ...グローリア....早く.....!]
グローリア[足手まといになる。こんな状態の奴は連れていけん]
カーレント[グロー....]
グローリア[行くぞ!]
グローリアは無理矢理引きずるようにカーレントを連れていく。
カーレント(パオライアン....だからナナンの元にいれば....!)
カーレントは分かりたくなくとも分かっていた。
パオライアンはもう再起不能だ......
2人はデカイドアの前に立つ。
グローリア[この先の広間を抜けて階段を上がれば医療施設だ。だがここの門番が厄介でな]
カーレント[誰...だ]
グローリア[名を炎床。簡単にいえばマシンナリーシリーズの量産型に位置する存在だ]
カーレント[りょう....ごほっ]
グローリア[.....機械化しているのは脳の一部のみだ。だがそこで奇跡が起こった。]