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194話 我に輝け 聖域バーミントガム12

レパードはかすかなオーラダッシュで大きく歩幅を開けて突っ込むが、サイオウは最大加速でレパードに体当たりをする。

レパード[つっ!]

右フックがレパードの頭に

右ボディーがレパードの脇腹に

右ハイキックがレパードの頭を蹴り抜いた。

レパード[....!!]

これがレパードをキレさせた。

レパード[うらああーーーーっ!!]

金槌と漬け物いしで殴ったような一撃がサイオウの頭を殴り付ける。

サイオウ[かっ...ちっ!]

レパード[父は....父はなああーーーーーっ!!]

更に上から叩くように拳を上げるが、サイオウは足からN.ストリームを放出し

サイオウ[アアアアアアアアアア!!]

勢いでレパードの顎へアッパーを繰り出す。

レパードの足がガクつく。

サイオウ[ニラック、今殺る...!]

レパード[ぐっ...おおお]

レパードのボディーをサイオウはガードし、軸足を狩り倒れさせる。

Zudon!と重い一撃をレパードへうち下ろすがレパードはその腕を回転しながら下から掴む。

サイオウ[シュッ]

サイオウは空転して振りほどき、後ろげりを放つ。

レパードは前転してかわし

レパード[ソイヤアアーーッ!!]

サイオウヘ飛び後ろ回しげりを放つ。

サイオウ[つっ]

サイオウは下に払うように捌いたため、レパードが前傾に崩れる。

サイオウ[オオオオオオオオオオ!!]

サイオウの体重を乗せた一発がレパードへ打たれるが

レパード[!!]

レパードは額でそれを受けて逆に自分の体勢を整えた。

レパードはその腕をとり、関節を取ろうとするがサイオウは逆の手をレパードの股間へ回してくる。

ボディースラム!

身を察したレパードは股間へ回ってきた腕を挟んでグルン! と回る。

サイオウ[ぎゃ!]

サイオウは肩を上げて何とか衝撃を和らげ、折れるのを防ぐ。

サイオウ[はあはあうっ!!]

サイオウはそのまま更にレパードの後ろへ回るが、レパードは後方に頭突きをする。

サイオウ[ぶふっ]

サイオウが倒れそうになるのを、レパードは髪を掴んで止める。

レパード[シッ!!]

レパードの手刀が喉を突く。

サイオウ[かっっは!]

サイオウは悶絶してうずくまるが、レパードの膝げりで倒れる。

レパード[潰れろやああああ!!]

レパードはジャンプしてサイオウの顔を踏みつけようとするが、目に痛みが走り突如視界がぼやける。

レパード[っ!]

地面を踏んでしまったレパードの足の側面部にある竜日が利(龍東利)というツボを手指の第二関節でぎゅっとサイオウは突く。

レパード[あがあああああ!!]

レパードは叫びながらよろける。

サイオウはグルンと両足を回転させて立ち上がる。

レパード[サ、サイオウ!!]

レパードが目突きを出してくるが

サイオウはパンチで下から打ち上げる。


両者同時だった。


お互いのパンチがクロス気味に顔面に叩きつけられる。

サイオウ[.........]

レパード[...........]


その瞬間、拳が止まった。


N.ストリームが繋がっていく。

サイオウ[何故ニラックを殺した!? あいつには病まない未来が....!]

レパード[父を救えなかったチルドレンの言う台詞か! この世のどんな物よりもあの人は高潔で...!]

サイオウ[ニラックは...!]

レパード[父は!!]


.............?


サイオウ[......?]

レパードが押し黙る。

レパード[....そうか、そう言うことか]

レパードに光の亀裂が入る。

サイオウ[!?]

レパード[ま、待て! 父さんはこいつらに....!]

レパードは崩れていく。

レパード[なぜだカーレント...お前も...]

カーレントの声が響き渡る。

サイオウ[声....カーレント?]

カーレント[父さんはもう死んだ。お前が守るべきものはもう何も無い]

レパード[そういうことではない!! すべてにおいて祝福があるべきだ例えばこの世を去るときでも!! お前もそうして来ただろうカーレント.メディアス!]

カーレント[ああ、無念だったろうな、こんな息子モドキのせいで死んでいったのは....]

レパード[......カーレント?]

カーレント[あの人は....サイ.ビーは死を運命と位置付けていた。俺もそれに準ずるよ]

レパード[卑屈になるんじゃねえええええええーーーーーっ!! 違う違う違う違う違う違う違う違う違う!!]

カーレント[己を殺す....だ]

レパード[止めるんだカアアアアアアアアアアレエエエエエエエエエン!!]

N.ストリームは弾け飛び、2人はもたれあうように倒れる。

サイオウ[がっ....]

サイオウはもう足腰が立たない。

カーレント[すい...すいません...サイオウさん]

カーレントはゆっくり立ち上がる。

カーレント[サイ.ビーの敷いたレールに敢えて俺は乗っかる....あなたに...仇を取らせる訳にはいかない、まだ...!]

サイオウ[..........]

カーレントとサイオウは見つめ会う。

サイオウはばたっと仰向けになる。

カーレントは血を滴らせながら飛び上がる。

サイオウ(いいやなニラック....こいつはもう、俺が手を下すまでもねえやな....)

サイオウは1人静かに笑った。


カーレントはナイトベアレーゼへ飛ぶ。

カーレントは思う!


もう、何もいらない!!


バラリアン[チルドレンと見られる敵、向かってくるぞ!!]

テラミネ[動けんと見て油断したか愚息が!! 跡形もなく吹き飛ばせ!!]

空間が光に包まれる程に光輝く。

無数のレーザー...もはや回避不可能。


ヴォケイショナル城。

そこの屋上で男は観ていた。

身長は2m程あろうか....巨大な体に、鎧とマントを着ている。


その男はスペリアルの王。

名をイモーラルと言った。


イモーラル[フフ.....]

マーチェン[どうなされました?]

イモーラル[魅せてくれるわ]


バラリアン[命中! 相手は避けるまもなく命中! 完全消滅です!!]

テラミネ[よ、よし! よしいいいバラリアン!! チルドレンを1匹散らしてやったぞ!! やはりこのZONEはむて]


UGOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!

DGOAAAAA!!

BAGOOOOOOOOOOOOOO!!


テラミネ[ーーーーーー!?]

ナイトベアレーゼは大きく揺れ、テラミネとバラリアンはコクピットで転がる。

バラリアンは揺れるコクピット内で必死にナイトベアレーゼの状態を確認する。

テラミネ[どうしたああーーーっ!? なんだこの揺れは!!]

バラリアン[第3、7、14ブロックにいじょ...え!? いえ、吹っ飛んで...無くなってる!?]

テラミネ[な.....なになに?]

ナイトベアレーゼの後部が吹き飛び、爆発している。

空間の光が割れて、カーレントが出てくる。


サイオウ[......!]

大地からN.ストリームが沸き上がってくる。

サイオウは察した。

自分にも経験があるから、体験しているから。

サイオウ[エセンス....!]

サイオウは大爆笑した。

腹から笑った。

まさかこれ程憎んでいた相手にこんなにも近いなんて。

立ち上がる黄金のN.ストリームの中、涙が出るほど笑った。

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