15話 メラノ族
ウィークス[........]
ウィークスは気が薄れていく。
ネカロパ[.....バカがよ、ホントに]
ウィークス[.....?]
目をさますと、そこには大きなステンドガラスがあった。
ウィークス[....?]
?[気付かれましたか]
修道女がいた。手には濡れたタオルを持っている。
ウィークス[.....!]
その手は青紫に変色している。何時簡解放してくれたのか....
修道女[ここはアルフォ修道院。被災地で偶然あなたを見かけてここに運んだのですよ]
ウィークス[ありがとうございます....あのままだとどうなっていたか]
修道女[全ては神に感謝いたしましょう]
ウィークス[(神....か)はい]
修道女[私はランと申します。今お食事をお持ちしますね]
ランは出ていった。
ネカロパ[助かったなウィークス。お前どうしちまったんだ?]
ウィークス[.......]
周りには包帯に身を包んだ怪我人達がいた。
ウィークス[こんな所が....あったんだな....]
その頃、クラッド城にて....
マスカード[レッドルを壊す方法ですか?]
アイッド[ああ、あの時俺は勝っていたんだ。レッドルに戻られることを想像して躊躇してしまった。レッドルのまま壊す方法はねえのかよ]
マスカード[ふうむ....]
マスカードは考え込む。
マスカード[ノッドラ遺跡には鍛冶技能に優れた種族、メラノ族が住んでいるらしいが....]
アイッド[ほう....]
マスカード[奴らならもしくは....だがそれだけにメラノの装備は非常に硬い。従わせるにしても苦労するぞ?]
アイッド[そいつらがどういう種族かは知らんがネカロパは世界共通の敵だ。協力してくれるはずだ。でなくば....]
?[その仕事、俺にやらせてみないか?]
赤く染めた髪の男が出てくる。
マスカード[ヘランか]
ヘラン[あなたは傷を治してくれ]
アイッド[危険だぞ?]
ヘラン[任せな。伊達にカレコシアを名乗ってはいないさ]
アイッド[....了解した。頼むぞ]
ヘラン(たかが鎧1つで上に立たれてたまるか。そのメラノ族とやらを味方につけて、やつやレッドルを超える武具さえ製作できれば....だが正攻法で行くのは無謀すぎるかな。よし....)
ーーーウィークスの表情が冴えない。
ネカロパ(気が減っているか....)
ラン[....あまり食べていませんね]
ウィークス[すいません...]
ラン[悩み事はありませんか? 最後まで聞きますよ?]
ウィークス[あ.....]
その優しさにウィークスの心は弾けた。今までの出来事を吐き出すように喋りまくる。
ウィークス[すいません、急に...こんなこと....]
ラン[大変なことに巻き込まれていたんですね...]
ウィークスは涙を浮かべる。
ネカロパ(また始まった)
ウィークス[皆初めて友....友達に....仲間になってくれたんです。なのに僕は....僕は....約束を!!]
ネカロパ[ウィークス!!]
そろそろウィークスにも元気がでてくるころです。