163話 3つの顔2
ヴァイト[....B.N.ストリームってやつか?]
ヴィディはウィザに耳打ちする。
プロイド[アコーディー、だったなあ....]
ヴァイトは刀を拾い、プロイドの剣劇を見事に切っ先で捌く。
ヴァイト[よ...よええじゃねえか]
ヴィディ[多重人格なんじゃ! 彼は人を殺す事で自分という存在が確立すると盲信している!]
プロイド[チルドレンと同じ肉体だ、今は弱いがな....いずれはアコーディーとあのチルドレンが融合したように....!!]
ヴァイトは刀で切りつけるが、プロイドは後方にジャンプしながら剣を投げてくる。
ヴァイト[上手いな!]
途中で剣が爆発する。
プロイド[なに!?]
マレー[お前にサイオウと同じ事が出来てたまるか..!]
ヴァイト[マ、マレーか]
プロイド[ちっ.....第3の人格、レパードが現れてからはあいつもすっかり身を潜めちまったからなあ]
ヴァイト[3....?]
ヴィディ[レパードは主人格ではない]
ヴァイト[!]
プロイドは小さいB.N.ブレードでヴァイトに斬りかかってくる。
ヴァイト[殺すぜ....!]
ヴィディ[いや、もうその必要はない]
ヴァイト[あ!?]
マレーは写真を出す。
プロイド[!!]
マレー[これでいいんだな! ウィザ!]
サイ.ビーの写った写真をプロイドに見せる。
プロイド[ち、ちい....]
プロイドがうずくまる。
ヴィディ[プロイド引っ込め! レパード!!]
プロイド[まだだ....]
プロイドは立ち上がる。
ヴィディ[プロイド...!]
マレー[どういう事だウィザ! これで抑えられると...]
ウィザ[先生!]
ヴィディ[今までの治療は意味を成してなかったのか....!?]
ヴァイトは刀でB.N.ブレードを受け止める。
ヴァイト[おう!]
プロイド[いくぜ....大将、全存在意義をかけてでも俺は独立する!!]
ヴァイト[シッ!!]
ヴァイトは蹴りをプロイドの膝に放つがプロイドは一旦スウェーしたあと、もう一度斬りかかってくる。プロイド[ふあああ!!]
ヴァイトは鎖手袋でブレードを裁いて反撃しようとするが鎖手袋が焼ける。
ヴァイト[あちっ!!]
ヴァイトは怯んだまま左へ体を退くがプロイドはブレードを寝かせて横に振ってくる。
プロイド[ブレスよお!!]
マレー[離れろヴァイト!! 爆破させてやる!]
ヴァイトの耳には入っていなかった。
ウィザ[......笑ってる?]
ブレードが短い為ヴァイトは何とか皮一枚で後方に逃れる。
プロイド[安心だなあ!]
プロイドはブレードを投げつけてくる。
ヴァイト[しつけえ]
ヴァイトはダッキングするようにプロイドの懐に入り込む。
プロイド(意外な!)
プロイドは右手にブレードを出すがヴァイトに右腕を掴まれる。今度は左手にブレードを出すが左腕も掴まれる。
ヴァイト[ふうじたぜ]
プロイドの両腕を掴んだ状態でプロイドの顔面に頭突きしようとするがプロイドは両腕を下に下げるふりをして上に上げる。
ヴァイト[!!]
そのままプロイドは大きく両腕をぐるん!と回しヴァイトの手を外す。
プロイド[そうらあああ!!]
そしておもいっきりヴァイトの顔面を殴り飛ばそうとするが、ヴァイトは片足で刀を地面から蹴り浮かせる。思わずプロイドは刀の柄を持ち、ヴァイトは刀身を持つ。プロイドはヴァイトの刀をそのまま取り上げようとするが
ヴァイト[ちゃああああああああーーーっ!!]
ヴァイトはプロイドに金的を蹴る。
プロイド[おおうっ!!]
プロイドは悶絶してうずくまる。
プロイド[おあああ....あがっ]
ヴァイトは刀身を持ったままプロイドの頭を柄で殴り付ける。プロイドは横に倒れるがそのままさささっと建物の陰に隠れる。
ヴァイト[まだ休むにははエエよ]
ヴァイトはそれを追うがプロイドがいない。
プロイド[ひやあ!!]
プロイドは建物の上から降り襲ってくる。ヴァイトは影で気付き、刀を上にぶんまわす。
ヴァイト[うあああいいいいいいーーーっ!!]
ブレードと刀は打ち合い刀は折れる。しかしヴァイトは刀に対して期待していなかった。
プロイド[え]
着地したプロイドの背後を回転しながらとる。
プロイド(これが狙いか!)
しかしブレードが逆に伸び、ヴァイトの脇腹をかする。
ヴァイト[いってくそ!]
ヴァイトはプロイドを蹴り飛ばし距離をとり脇腹を押さえる。
プロイド[はあ...はあ...へへ]
ヴァイト[ハハ....はあはあ]
ウィザ[写真の効力はないんですか先生!]
ヴィディ[い、いや....父親の写真を見せれば収まるはずなんじゃが...!]
ウィザ[はずって...]
マレー[ヴァイトの狂喜]
ヴィディ[ん?]
マレー[もしかして....ヴァイトの殺意に応じてB.N.ストリームが強くなってるんじゃあないのか?]
ヴィディ[.....こ、これはもしや]
マレー[ヴァイッ!! 離れろ!! お前が離れれば済むことだ!!]
プロイドのブレードを鎖手袋でバンバンと捌く。鎖手袋が溶けていく。
ヴァイト[おいっ、おいっ、ほいっ!]
ヴァイトは楽しんでいる。
プロイド[ツナオオオオオオオオーーーーーッ!!]
プロイドは逆の手にブレードを移しながらヴァイトに飛びかかる。
ヴァイト[あヒゃアアアアアアアアアアーーーーーーッ!!]
ヴァイトは臆せず突っ込む。体を縮めて体当たりし壁にぶつからせる。ブレードがヴァイトの肩に刺さっている。
アッパーアアアアアアアアアアーーーーーーーーーーーッ!!!!!
ヴァイトのアッパーがプロイドの顎を浮かせる。そしてヴァイトにもたれかかるプロイドに熱い鎖手袋でパンチを連続で撃ち込む。
ヴァイト[シャアアアアアアアアアアアあああーーーーーッ!!]
しかし!一発壁にパンチしてしまいヴァイトは悶絶する。
ヴァイト[つっ!]
プロイドは両腕でトンとヴァイトを押し最後の力を振り絞る。
プロイド[俺はジ.エンドだあああああああああああーーーーーーーーーっ!!!]
プロイドはブレードでヴァイトに襲いかかる。
赤い輝きZUDOOOOOOOOOOOOOOON!!!!
プロイドは爆発し、ヴァイトも吹っ飛ぶ。
ヴァイト[ごふっ....]
ヴァイトは傷だらけで倒れている。
マレーは手を下ろす。
マレー[すまんヴァイト.....ヴィディ先生! ヴァイトをみてやって....!?]
爆煙の中プロイドが立っていた。
ウィザ[そ、そんな.....]
ヴィディ[......ん?]
プロイドは鎧を着ていた。N.ドライブである。
プロイド[あ.....ありがとうございました....ぐふっ]
プロイドは倒れる。しかしそれはプロイドではなかった。4人目のアースオブザチルドレン、カーレント.メディアスだった。