160話 長い寄港2
ヘラニー[仕方ありません。彼らとスペリアルの関係性、そしてジ.エンドの1人を倒せたのです。良しとしなければバチが当たりますよ]
ソル[....そうだな。何とかここまでやってこれたんだ]
ヘラニー[...ソル様、何を悩んでおられるのですか?]
2人はベンチに腰かけ話していた。
ソル[はは...何でもお見通しですね。ヘラニーさんは....]
ソルは患者たちを見る。
ソル[もう少し指導者としてしっかりしていればと、思いましてね]
ヘラニー[....グーリー様の事ですか?]
ソル[ウィークスの事だってそうです。ロストーレ君もドラッキー博士も、サイオウも、エレジーに乗っていた兵達も....私の指揮の元で多く死傷者が出ました]
ヘラニー[でも私は...ソル様の指示が間違っていたとは思えません。むしろ!]
ソル[正しいか間違っていたかはどうでもいいんです。......どうも、私には向かない仕事なのかもしれませんね]
ヘラニー(ソル様....)
ヴァイト[.......]
ヴァイトは座ってレパードを観ていた。
N.ジェイ[あんたね! 暇そうにしてないでこっちも手伝いな!]
ヴァイト[あいつ]
N.ジェイ[え?]
ヴァイト[どことなくだが....ウィークスに似てるんだよな]
N.ジェイ[え...ああ、あいつか]
ヴァイト[名前なんてんだ?]
N.ジェイ[えー...レパード.ナーリシュメント、だったかな。ここのバウンサーみたいなもんね。何でもお父さんが植物状態で....]
ヴァイト[へえ]
N.ジェイ[まあ、お父さんはどこか別の場所に移されたみたいだけどね]
ヴァイト[....出されたのか?]
N.ジェイ[違うよ。どうもそっちに行ったら助かるみたいな感じだと思うけど....]
ヴァイト[おいおい、植物状態なんだろ?]
N.ジェイ[知らないわよ]
ヴァイト[じゃあ何であそこでボーッとつったってんだ?]
N.ジェイ[だから知らないってば。一応マスカードさんに紹介されただけなんだから]
ヴァイト(妙にサイオウを気にしてるような気がすんだが...長い間ボケてたせいで勘が鈍ったかな)
ウィザ[あ! これすごーい!]
ウィザは銀色のネックレスを取る。時期が時期な為品揃いはあまり良くなかったが、ウィザはマレーの心遣いが嬉しかった。マレーにかってもらったネックレスをして、2人はベンチでジュースを飲む。
マレー[悪いなウィザ、あまり金がなくて]
ウィザ[ううん、ありがとうお兄ちゃん、ほんとに...]
マレー[ジ.エンドとの戦いでなかなかこういう機会もとれないからな。今日は思いきってパーっと!]
ウィザ[話があるの、お兄ちゃん]
マレー[.....どうした、ウィザ?]
ウィザ[......ううん、やっぱりいいや]
ウィザはジュースを飲む。
マレー[な、何だよ気になるだろ。言えって]
ウィザ[.....この間の戦いを見て思ったの。今のままじゃあ....]
ウィザは黙る。
マレー[今でもよくやってるじゃないか! ブラックのグリコーゲン砲はジ.エンドの腕を焼けただらせたらしいぜ?]
ウィザ[でも対等に渡り合えない。今の私の祈りじゃあ...]
マレー[ウィザ...それは仕方ないさ。俺達はチルドレンじゃない]