158話(2) ミストを築きし者
連合兵[........]
連合兵達は固まっていた。
連合兵[どうなってんだい...これ...]
どす黒い煙が漂うなか、座り込んだサイオウに黒いオイルのようなものがこびりついている。
連合兵[....どうするよ、これ]
その時
連合兵[うわあ!!]
オイルはぐにぐにと動きだし、地面に吸い込まれるように消えていく。サイオウは倒れる。
連合兵[.....]
息があった。サイオウは直ぐ様エレジーに運び込まれた。
ソル[どうですか?]
ヴィディ[....全身の機能不全。脳が止まっとる。鼓動音も弱い。よく生きとるが、どこまでもつか...]
ソル[そうですか....]
ニラックは膝まづいて泣いていた。
ウィザ[お兄ちゃん....]
マレーは部屋から出てこない。
サイオウは連合兵に運ばれる時こう言ったという。
[あいつが....守ってくれた]
グラヂュアリ
男[レパード、お客さんだ]
レパードが振り返ると、白髪で痩せ衰えたジランがいた。
レパード[....お、お前]
ジラン[やあ...以前船頭にここを聞いておいて正解だったよ]
レパード[随分様変わりしたな...何しに来た、俺には関わるなとーーー]
ジランは大きなバッグをおく。
ジラン[400万入っている]
レパード[!!]
ジラン[依頼だ。引き受けてくれるかな?]
レパード[....何をすればいい?]
ジランは写真を出す。
ジラン[左の者がサイオウ.オーラ.ウンダーズだ。右の男の名は分からん。だが2人共にエレジーに乗船している。アース.オブ.ザ.チルドレンだ。どうだ? 殺れるか?]
レパード[......]
ジラン[(当然か....)君の父親、生き返してやろう]
レパード[何!?]
ジラン[大金を手に2人で余生を...]
レパード[出来るのか!? そんな事が!!]
ジラン[(食いついた....)ああ、どうする?]
レパード[あ、ああ、是非やらせてくれ!]
ジラン[交渉成立だな。ならスぺリアルのバーミントガムまで行く。小型のバックアップ生命維持装置を用意しろ]
レパード[いいかジラン...父に何かあったら貴様ら全員殺してやるぞ!!]
ジラン[君なら可能だろう。OK! 心しておくよ...]