151話 焦がれ焦がれて2
ガイロいいキャラだな。死んだかな...?
アロー[行かせろズイーブ! 今度はこちらが狙われるぞ!]
メカニックマン達は必死にアローを説得している。
ズイーブ[危険過ぎます! まだ調整が...!]
アロー[すぐそこにいんだよ!しゃらくせえ!]
フェニックスは無理矢理ケーブルを引っこ抜きながら発進する。
ズイーブ[ああもう....]
ガイロ[頭使ったつもりかアホどもがあ~!!]
黄金に輝く小型戦艦[インヴェレーション]は機体全体からレーザーを発射する。
アロー[これが...ちい!]
フェニックスは高速でよけながらも肩に一発、更にヘッドをかすめる。
アロー[あ、当たってない!]
エレジーはインヴェレーションの射程ギリギリにいながらも7発受ける。
ソル[まずい...消化班急げ!]
ワーチ[全方位圧縮型レーザー....ソル兄、早くあのキラキラから離れて! あの細いレーザーは貫通してくる!]ソル[分かっている!]
エレジーは雲の中に上昇していく。
フェニックスはインヴェレーションの足止めをする。
アロー[もうかわせん!はい!ここは一気に行く!]
レーザーがフェニックスの機体中を貫くなか、フェニックスはインヴェレーションに近づき、ミタムラで斬りつけようとする。が、インヴェレーションはUFOのような変則的な動きでかわす。
アロー[!?!?!?]
インヴェレーションは上空に回りフェニックスの頭上を取る。
ガイロ[得意気に人の機体をーーー!!]
アロー[上!?]
フェニックスは大きく旋回するように避けるが、拡散レーザーを更に足と胴体に一発ずつ受ける。
アロー[バカ野郎! もっと速く動けよあーーっ!]
フェニックスはレーザーを撃つが、インヴェレーションは回転しながらかわし、かわしながら拡散レーザーを撃ってくる。
アロー[だ、ダメだ! ジ.エンドどころではない! 使うぞズイーブ!!]
ズイーブ[え!? あ、はい!?]
アローがスイッチを押すと、箱型の機械が降りてきてアローは頭を入れる。
アロー[くうーーっ!!]
フェニックスを操縦しながらズイーブに指示する。
アロー[やれ!ちゃんと眠れよ!!]
ズイーブ[や、やりますよもう!! 知らんぞ!!]
ズイーブがスイッチを押す。
インヴェレーションはフェニックスの下を滑空してくる。
ガイロ[動きが止まったあ!! 出来れば捕獲したいんだが!!]
インヴェレーションから放たれたレーザーをフェニックスは驚異のスピードで避ける。
ガイロ[え?]
フェニックスが消えた。
ガイロ[何処よ!?]
スペリアル兵[下から来ます!!]
ガイロ[更に!?]
フェニックス[おおおおおおおおおおおおおおーーーーーーっ!!]
インヴェレーションはぶつかられ、空中を転がる。
ガイロ[消極回転座敷をおなめなあ!! ドラッキーめ!]
高速戦闘が始まった。
インヴェレーションは全方位圧縮型レーザーを撃ちながら変則的な動きで動き回る。
フェニックス[ああ...これがデューティーシステムの世界か]
フェニックスは更に速かった。もはやインヴェレーションのレーダーでも捉えきれていない。
スペリアル兵[右、ひだ、う...]
ガイロ[状況を報告せんかああ!!]
フェニックスは全方位圧縮型レーザーをかわしながらレールガンを的確に撃つ。レールガンの起動はもはや曲がっており、楕円状にインヴェレーションに当たりまくる。
ガイロ[もっと動けよばか!]
ガイロはスペリアル兵の頭を叩く。
スペリアル兵[.....ハリケーン?]
アロー以外、相手が、そして自分も、今どんな状態にあるのか分かってなかった。アローには見えている。
アロー(小さな世界が形成されていく...フハハ、ここは俺が中心の世界だ!!)
インヴェレーションの動きが止まっていく。
ガイロ[何してんの!?]
スペリアル兵[げ、限界です!]
フェニックスはビターッと止まり、ミタムラを振り上げる。
ガイロ[う、うあ.....]
フェニックス[最高の世界だぜズイーブ!!]
[ブハアッ!!]
アローの意識がコックピットのアローに戻り、胃液を吐く。
ガイロ[.....?]
フェニックスの動きが止まる。
メカニックマン[デューティーシステム強制遮断! 本体がもちませんでした!!]
ズイーブ[やはり早かったんだ....逃げれますかチルドレン!]
フェニックスもインヴェレーションも煙を吹き出している。
ガイロ[お...おとせおとせおとせおとせええええええ!!]
アロー[あー...あー...]
アローは目の前がチカチカする。インヴェレーションはそのままレーザーを撃とうとするが、空間が赤く染まり、爆発に巻き込まれる。
ガイロ[なしたああーーっ!?]
その爆発でアローは意識を取り戻す。
アロー[さ、さんきゅ...まれ....]
フェニックスのレールガンがインヴェレーションのブースターに連続で撃ち込まれ、爆発を起こし止まる。
ガイロ[くうっ! どうしたの!!]
フェニックスのレールガンがインヴェレーションの艦橋をうち貫く。
ガイロ[う、うわあああああああああーーーーーーーーーっ!!!!]
アロー[あばよ、ジランの猛執よ...げふっ]
インヴェレーションは爆発しながら落ちていく。
アロー[はあ..ふう...]
アローは一旦帰還しようとするが、フェニックスが動かない。
アロー[あ?]
フェニックスは落下していく。アローは脱出しようとするが、安全装置が作動しない。
アロー[や、やばいなあ....おお....くそ!!]
するとフェニックスの下半身が爆発し、落下スピードが抑えられる。
マレー[誘爆しねえ事を祈ってるぜ...はあ....はあ....射程に入っていたか?]
マレーは横になる。
森がクッションとなり、フェニックスは墜落する。アローは黒いスポンジに守られていた。
アロー[か、感謝してやるよ....ふう]
シャムをうちはなったフットライトとアコーディーを身にまとったサイオウは互角に戦っていた。B.N.ブレードと薙刀がぶつかる度に森は衝撃波で波打つように揺れる。
フットライト[はっ!]
サイオウ[はあ...はあ...かてえってな!!]
フットライトの投げたブレードをサイオウはあえてアコーディーに突き刺せ、そのまま死角へ回ろうとしたフットライトを薙刀で迎撃しようとする。
フットライト[あいいいいいーーーーっ!!]
しかしフットライトはサイオウの懐に一直線に入り、両手で薙刀の柄を止める。
サイオウ[やはり速いか...!]
サイオウは自身にN.ボールを発生させフットライトを吹っ飛ばす。
フットライト[はあはあ、いてえ...]
フットライトは黒いタンを吐く。
サイオウ(ジランとは訳が違うか....ライライ老の話によればフットライトとはミストの土地を切り開いた開拓者。体は小さいながらこの技術力、スピード....納得できる。これが多くの古代人をひれ伏しミストを造り上げた男か!!)
フットライト[認めるよ]
サイオウ[.....なに?]
フットライト[チルドレン2人を相手にしているようなものだ...ハア...ハア....だがな]