148話 グラヂュアリ5/149話 デューティーシステム/150話 焦がれ焦がれて
キャラクターについては[生存中]をご覧下さい。
ソル[ヴァ、ヴァイト]
ヴァイト[どうもです指揮官....グラヂュアリはいいとこですね。一休みしたらピンピンすよ]
ソル[よく言うな....完治したのか?]
ヴァイト[もちろん。ずいぶんリハビリに手間あとりましたが、それなりにはやってみせますよ]
ソル[そうか....ならば助かるよ]
ヴァイト[ウィークス....行方不明なんすってね]
ソル[....ああ]
ヴァイト[あの小便くせえガキがアース...なんたらですって? 復帰早々笑わせてもらいましたよ。忙しい奴だよほんと...]
ソル(変わっていないなヴァイト)
ヴァイト[まっ、つー事で宜しくたのんます]
ヴァイトは去っていく。
ヴァイト(ちっ...ネズミみてーにちょろちょろ逃げ回ってたまに顔見せりゃあいいんだよお前は.....)
フェニックスが朝一番でグラヂュアリにつく。コックピットが開き外に出ると、女を筆頭に逞しき男たちが並んでいる。
ワーチ[よう!]
アロー[.....?]
ワーチ[俺らはこのフェニックスの為に集められたメカニックだ。これからエレジーに世話になる。宜しくなっ!]
アロー[艦長め....このフェニックスには指一本触れさせん]
ワーチ[......]
アロー[なんだ?]
ワーチ[ソル兄のいう通りだな、かってえやつ...]
アロー[なんだソル兄とは...艦長と呼べ艦長と!]
ワーチ[んじゃあ乗ってもいいんだな?]
アロー[.....おい、この機体はな]
ワーチ[スペック見たって。あんた乗りこなせてないだろ?]
アロー[......]
ワーチ[見た感じ更に軽量化されてんな....俺に任せな。ドライバーの意識を保てるように、この速さを維持したまま更なるパンプアップをしてやる]
アロー[!!]
ワーチ[俺の名はワーチ、ワーチ.ディスクリート。後ろの衆ともども宜しくな]
ワーチは手を出す。
アロー[........]
アローは去っていく。
ワーチ[機体より頭の方が面倒そうだな....まあいいや。みんな! 宜しく頼むぞ!!]
衆[オス!!]
ヴィディもエレジーに乗船することとなった。何か気がかりがあるらしいが.....
負傷兵をグラヂュアリに預け、ウインレイから送られて来た兵でエレジーは構成される。
ヘラニー[艦長様....ジ.エンドの狙いはこの艦かも知れません]
ライライ[それはわしも考えていた。久方ぶりに現れたのは恐らく憎しみが減ったため、エレジーが邪魔になった為じゃろう]
ソル[ジャラブ王とも相談した。結論は出ている。我々はジ.エンドとの戦いを優先する。アローの報告でやつらの位置も分かったしな]
ライライ[エイザ.ナップの里に奴らがいるのは偶然ではないだろう]
ソル[決まりだな]
アロー[デューティーシステム?]
ワーチ[うん。簡単に言えばあんたの脳波をフェニックス...]
アロー[......]
ワーチ[ああー....つまり、君の意識をフェニックスに移すってことよ]
アロー[....?]
ワーチ[君、ほんと物わかり悪いね。とりあえず乗ってみなよ! ほら! じゃあズイーブ、後宜しくね!]
ワーチは行ってしまう。アローはコックピットに乗る。
アロー[大丈夫なのか?]
ズイーブ[オス、任せて下さい]
アローの目の前に大きな箱型の機械が降りてくる。
ズイーブ[そのままそれに頭を入れてください!]
アローは渋々言われた通りにする。ズイーブがボタンを押すと、アローは一瞬で眠りにはいる。そして目を覚ますと....
アロー[....!?]
ずいぶん高い所が見える。
アロー(何処だ...?)
ズイーブが下で手を振っている。
アロー(......え!?)
アローは自分の手を見る。機械だ。アローは自分の体を見る。
アロー(な、なん...あ!?)
アロー自身がフェニックスになっていた。
ズイーブ[下手に動かないで! この状態でアローさんの意識、反応速度ともにだいぶカバーされます!]
アロー[ど、どうやって戻る!? 何が....!!]
フェニックスは混乱して動き出す。
ズイーブ[お、落ち着きを!! 戻ろうと意識すればすぐ戻れますから!!]
アロー[ハッ!]
コックピットのアローが目を覚ます。フェニックスはこける。
ズイーブ[うわあ!]
アロー[いっ...あいたた....]
アローの体は黒いスポンジのような厚い固形物体にぎっしりと包まれていた。それはアローの体から離れる。
ズイーブ[今のは9割以上の衝撃を吸収するものです。意識の移動時の速さからアローさんの肉体を守ります]
アロー[そうか....ふう、恐ろしいシステムだったな....]
ズイーブ[ですがそれでも内臓への負担を100%はとれません。30秒行ったら最低1時間の休養をしてください。さもないと最悪、内臓破裂なんて事になりますから....]
アロー[分かったよ。いい機能だ。気に入った]
ズイーブ[それと極端な衝撃を受けるとフェニックスとのコンタクトが強制的に解除されてしまいますから....]
アロー[30秒....微妙な時間だな]
メカニックマンが数人がかりで何か持ってくる。
ズイーブ[この弾倉はソウル.ド.ボルケーノの溶岩で造られた弾です。ジ.エンド相手に大きな効果を期待出来ると見込んでいます。それと同様に造った剣、ミタムラです。出力系と繋がってますからジ.エンドあいてにはフェニックスの無限駆動は天敵となるでしょう]
アロー[成る程....艦長がお前たちに任せたのも頷ける]
ズイーブ[恐縮です。残念なのは、ぶっつけ本番でしか試せないってところでしょうかね?]
アロー[それも俺に向いている]
ワーチ[やっほーソル兄]
ソル[もう冬だぞ、ドア閉めろよ]
ワーチ[あんたも相変わらずだねえ]
ヘラニー[......??]
ワーチ[一応挨拶に来たんだよ。宜しくね]
ソル[ワーチ...なぜ志願した]
ワーチ[ああ~来た]
ソル[俺達の相手はジ.エンドオブ.レインボウなんだぞ!?]
ワーチ[....そんなの俺の勝手じゃん]
ワーチは走り去る。
ソル[おいっ....いつも俺を困らせやがる!]
ヘラニー[あ、あの....]
ソル[あ、ああ、俺の従兄弟なんですけどね....フェニックスのメカニックマンとして乗ってもらったんですよ]
ヘラニー[メカニックですか...]
オーキッド[.....5はなんとかこらえました。回復には時間がかかりそうですが....]
フットライト[.....俺の方が先に行くことになるかもな]
オーキッド[4、お止めください]
フットライト[いや....確かにジランには荷がキツすぎるわ]
オーキッド[!!]
上空を光球が飛んでくる。
サイオウ[やはりレスtoレスへのゲートの為に動けないか!]
森からフットライトが飛び出してくる。
サイオウ[きたきたあ!!]
フットライト[ホアアアアアアアーーーーッ!!]
フットライトのブレードが振るわれると、突風がおき、瞬時に装着したアコーディーにもヒビがはいる。
フットライト[消えろ!!]
更なる2撃目で大きな破裂音とともに衝撃波がおき、アコーディーはバラバラに砕け散る。
サイオウ[ういっちいい....アロー、てめえ!!]
サイオウは距離を取るが、フットライトが体当たりを仕掛けてくる。
フットライト[一瞬だ! 一気に落とす1人めえええええーーーーー!!]
サイオウはN.ボールでガードするが打ち破られ吹っ飛ぶ。フットライトは追撃しようとするが、オーキッドの真上の雲からエレジーが降りてくる。
フットライト[囮かチルドレン?]
大地がべこっと沈む。
フットライト[何も真上にしか発射出来ないわけじゃあないんだよ! シャム!!]
大地から発射されたB.N.ストリームのレーザーは斜めに発射され、エレジーを地球外へと持っていってしまう。
サイオウ[かかりやがったぜ....]
サイオウは再びアコーディーを身にまとい、森から飛んでくる。
フットライト[.....!!]
フットライトが空を見上げると、またもエレジーが雲から降りてくる。
フットライト[なっ....??]
サイオウ[ダミーバルーンだよ! このポンコツがっ!!]
ソル[CF-91投下開始!!]
エレジーからオーキッドに向かって爆弾が投下される。
フットライト[オーーキッ!!]
フットライトは急いでオーキッドの元へ戻ろうとするが、後ろからサイオウが薙刀で斬り込んでくる。
フットライト[くっ! はあ...はあ...]
サイオウ[やはりシャムとやらでかなり持っていかれたな! 遅いぜ!!]
フットライト(オーキッド!!)
遠くから無数の細かいレーザーが拡散状に発射されてきて、爆弾が落ちきる前にほとんど爆発してしまう。
サイオウ[なに!?]
ソル[後ろだと!?]
黄金に輝く小さな戦艦がやってくる。
ガイロ[こちらはお任せを!! フットライト様はチルドレンを!!]
サイオウ[この声、ガイロか!! なぜ....!?]
フットライト[よくやったあーーーっ!!]
ヴァイト.ブレス.ギラ;ウィークスが所属していたアルフォリア軍強襲組第4部隊副隊長。唯一生き残ったが、精神に異常をきたし入院していた。3年の歳月をかけて復活。
ガイロ.マホロキッド;カレコシアの3大臣の1人。生きてたのね....