134話 偉大なる慈悲 (133話カット)
3年が経った。
エレジーはミラ大陸最大の都市ピアリアドを拠点にスペリアルと戦っていた。ブラックはスクラムブルドを加工した鎧を着、マレーを乗せて戦う。アローはフェニックスの驚異的なスピードに慣れていき、肩のレーザーカノンと足についているアフレックスミサイルを使い戦う。
マレー[ブラアアアアアック!!]
ブラックは地上から放たれるライドポリス改のレーザー兵器の雨あられを大きく旋回してかわしていき、その間にフェニックスがレーザーカノンで次々とライドポリス改を破壊していく。しかし、フェニックスの足にレーザーが一発当たる。
アロー[くっ!!]
そのあまりのスピードに被弾するとすぐに暴走してしまうのがフェニックスの弱点でもある。フェニックスは回転しながら地上すれすれを飛ぶ。
アロー[くっ、くくっ...うおおおおお!!]
フェニックスは何とか上昇する。そこに背部へミサイルが迫る。
サイオウ[色んな意味で危険な機体だ!!]
サイオウがエレジーからN.ボールをミサイルに直撃させ吹き飛ばす。
マレー[ち....遠いな!!]
マレーが念を発するとライドポリス改が2機爆発する。
ブラック[!?]
レーザーが一発翼に被弾する。
マレー[ブラック!!]
ブラック[くうっ!? マレー!! 高度が保てん!!]
ブラックは降下していく。
ウィザ[お兄ちゃん!!!]
マレー[......ライドポリス改に突っ込めブラック!!]
ブラック[何!?]
マレー[掃討して降りるしかない! 爆煙を前に突っ込めえ!!]
ブラック[無茶を言うな!! 後9体はいるぞ!! アローは間に合わん!]
マレー[このまま降下したら集中砲火を受ける!! 俺の射程距離に入れてくれ! 全部溶かしてやる!]
ブラックは旋回し、ライドポリスを正面に捉える。
ブラック[ええい....爆煙が消えきる前に突っ込むぞおおおおおお!!]
マレー[上等!! 近づけえええええええ!!]
ブラックは低飛空で羽を揃えてライドポリスの集団に突っ込む。ライドポリスのレーザーは爆煙でブラックに的が絞れていない。マレーは両手を広げる。
ブラック[くっ!?]
レーザーがスクラムブルドに当たり反射する。レーザーが4発来るが当たらない。
ブラック[!!]
レーザーがマレーに直接来る。
サイオウ[ウイイイイイイイイイイーーーーーーーッ!!]
サイオウがN.ボールをまとい落ちてくる。レーザーとN.ボールが相殺しあって消える。サイオウは空中でオーラジャンプし、地上に着地するが右足にヒビが入る。
サイオウ[つっ....やってやれよハフーーーーっ!!]
爆煙が止み、ライドポリス改が一斉にブラックを見る。
マレー[入ったあああああああああーー!!]
大気が集中するような窮屈な音を出し、ライドポリス改が一斉に大爆発を起こす。
サイオウ[やった....!?]
1体残っている。
ブラック[捕まってろマレエエエエエエエエエーーーッ!!]
ブラックはその体とスピードで体当たりし、ライドポリス改を押していく。
ブラック[DAAaaaaaaaaaaaa.....!!]
ライドポリス改は四方八方にレーザーを撃ちながらバラバラになっていく。ブラックはそのまま地面を滑りながら止まる。
ブラック[ハアハアハア.....マレー、やっ...]
マレーがいない。
ブラック[!!]
マレーは空中に投げ出されていた。
ブラック[マレー!!]
マレー[お....おお...]
マレーは空中で回転しながら落ちる。
アロー[マニピュレーターも役に立つだろ?]
フェニックスがマレーの降下速度にあわせてゆっくりとマレーを手に乗せる。
マレー[ハアーハアーハアー....]
マレーは冷や汗が止まらなかった。
エイザ.ナップの里。
オーキッド[.....少しずつではありますが....人々の怒りがおさまってきているようです]
フットライト[あのエレジーとかいう艦のせいだな。アルフォリアの希望にしては少し活躍し過ぎているようだが]
ジランが立ち上がる。
フットライト[いけるのか?]
ジラン[どういう意味です4....]
オーキッド[5!!]
フットライト[アース.オブ.ザ.チルドレン以外の者に敗北を喫しているのだぞ?]
ジラン[敗北ではない!! 引いただけだ!!]
オーキッドは冷や汗をかき、フットライトに目をやる。
フットライト[.....分かっているとは思うが、今度醜態を晒してみろ......俺にも庇いきれなくなるぞ?]
ジラン[分かっています....必ず]
ジランは飛び立っていく。
フットライト[困った坊やだよ本当に。少しはオーキッドを見習ってほしいものだがね]
オーキッド[いえ、そんな..]
フットライト[3にはいい報告がしたいものだ。これだけレスtoレスが開いていればジランでもそこそこは戦えよう....チルドレン1人相手に我ら2人の力を見せてしまうのは気が引けるが....どうかな?]
