第684毛 初対面
…
……
………
それから俺は
色々とあったけど
依頼をこなしてきた。
そして
勇者様とお会いする。
勇者様
勇者シゲル様は
仕上がった肉体はもちろん
自信に満ち溢れているというか
物凄い威厳で
何だか
自分が恥ずかしくなるくらいだった。
だけど
いや
だから
俺は
勇者シゲル様についていきたい
俺は
半端者じゃなく
しっかりと家族を
皆を支える事ができる存在に
…
……
………
※第304毛 整理
及び
第344毛 番人/守護者 エイムダルの評価File.2
捜査/操作の録
から
第584毛 胸中
までの出来事
ラックス「………(モイスチャーさん、後は任せましたって、なんで俺に…)」
エクステ「…ぅぅ〜ん……」ゴロッ
ラ「!!」ビクッ
エクステ「…ぅ…ぅう……行かない…で……だめ………」
ラ「!?エクステさん??」
エ「………」スースー
ラ「………寝言か……」
………
……フ……タ……
ラ「!!お前……」
…
……フタ……イル…ナカ……
ラ「え??」
……ナカ…イル……ダレカ………ナニ……カ
ラ「! エクステさんの『ナカ』にってことか?」
……エク……エクステ……ナカ……イル………ミテル……エクステ……ミテル………
ラ「………そう……なのか………」
ラックスは
エクステの寝顔を見つめる。
ラ「………(エクステさん……いつも明るくて、俺なんかにも気さくに絡んでくれる良い方だ……そんな彼女が………ひょっとすると………俺みたいな………悩みを………)」
…
……ラックス……ラックス……
ラ「………」
……ラックス………カラ……カラス……カラ…
ラ「! 前にも言っただろう!!勝手に枯らすな!!エクステさんには……エクステさんの悩みがあるんだろう……それに……踏み込むのは……」
…
……ラックス……セイ……
セイ……チョ……
ラ「? ……俺の成長? …いや、俺はまだまだだ。…だから……エクステさんが話してくれるまでは……俺からは………」
ラックスは
両の拳を強く握った。
…
……
………
キュレル「………」スースー………
メトリー「…ふふ…明日はいよいよ、創作の都の主様と会う、という事で浮足立っていましたが、やはり肝が据わっていますね…。もうぐっすり眠っています」
※第463毛 前面
にて
アーデランスが回想していた刻における
別の場面での出来事
メトリー「………(最近……ラックスのナカにいる『あの者』は、私のもとに来ていません……。ラックスと、折り合いがついたのでしょうか……それとも……)」
メトリーは暫し考え
スクッ
立ち上がり
部屋を出る。
メトリー「(ラックスの様子を見に行くべきか……いや、落ち着いて眠っているなら、それにこしたことはありません…)」
そうした考えを抱きながら
ラックスの部屋が見える所まで歩みを進めると
メトリー「……!!」
ラックスの部屋の前に
ラックスと思わしき者が俯いて立っていた。
メトリー「……(あれは……ラックス…ではなく……?) ラ」
メトリーが声を掛けようとした
刹那
シゲル「む?」
メトリー「!!」
反対方向から
勇者シゲルが現れる。
ラックス?「……………」
シ「……………」ツカツカ
シゲルは
何故か
ラックスと思わしき者へ『話しかけず』
近づく。
メトリー「………」サッ
メトリーは何故か反射的に
廊下踊り場へ身を隠す。
シ「………」ザッ
ラックス?「……………」
シ「こんばんは。『はじめまして』かな。ミノキシゲルです。フサフサです」
メトリー「!!!!」
「……………」
その者はゆっくりと顔を上げ
「……………ハ………ゲ……………」
シ「誰がハゲだ」




