第681毛 抱擁/高揚
ラックス「………は、母上……?? 俺は………」
メトリー「……ラックス……貴方なのですね…。……お身体に、不調はありますか?」
ラ「…ぇ………ぅ〜ん………何だか…アタマが少し、痛いです……」
メ「! そうですか…何か、温かいものでも、お持ち致しましょうか? それとも……『眠れそう』ですか??………」
メトリーの問いに
ラ「……ああ、だ、大丈夫…です…お気遣いなく……あれ?」
ラックスは違和感を覚える。
ラ「……俺は、眠っていた訳ではないのですか?? ……どうして、母上の…お部屋に………」
メ「……………」
ラ「…は、母上?」
メ「………(…乱れているのが、何となく分かります……ここは………無理に踏み込まず……)ラックス、貴方がうなされていたため、中途半端に起こしてしまいました。寝ぼけ眼で、私の部屋て椅子に座ったら、再度眠ってしまわれたのですよ」
ラ「…え? …ぁ、そ、そうなのですね……それは、大変お見苦しいところを……」アセアセ
メ「いえいえ。お気になさらないでください。…して、ラックス」
ラ「は、はい!!」
メ「これ以上お身体に障っても大変なので、もう休みましょうか」
ラ「あ、はい!!そうしますね!!母上、本当にありが」
ガシッ
ラ「………??」
メトリーは
ラックスの左腕をガッチリと掴む。
ラ「……は、母上??」
メ「では、お休みしましょう」ニコッ
ラ「え?」
一瞬戸惑ったラックスは
母の意向を理解する。
ラ「…!!ま、まさか、母上と一緒に!?」
メ「ええ。ナニゲに、初めてですね♡」
ラ「え、あ、いや、それはそうで……いや母上!!俺っ…自分の部屋で眠れますからっ……」
ラックスは言いながら
メトリーの手から逃れようと…
ガシッ
ラ「!!!?(な、なんてチカラ……)全く振りほどけない」
メ「恥ずかしがる事はありませんよ♡親子じゃないですか♡♡」ニッコリ ガッチリ
ラ「い、いや、親子だからって………」バタバタ
メ「ラックス、落ち着きなさい。さもないと、後頭部にえいっとやりますよ」
メトリーは左手で手刀の動作をする。
ラ「!?!?母上…なぜ手刀を………」
メ「さ、寝ましょう♡」グイッ
ラ「!!!!!!」
…
……
………
ネムケが吹っ飛んだラックスだが
元々『気力』が落ちていた事もあり
一刻足らずで眠りにつく。
ラ「………」スースー…
メ「……………」
メトリーは
そんなラックスを
ベッドの横から見守り
その胸に
自身の手をそっと置いて
目を閉じる。
メ「……………」
…
…
…
…
…ヵ……ヵ………
メ〘大丈夫。私は、アナタを除け者にしたりしませんよ〙
…!! …………
メ〘もし、また『出てきたい』お気持ちになったら、よければ私のところへ来てください。たくさん、アナタのお話を、聞かせてください〙
…………オ…ハ……ハナシ………
メ〘はい。……お待ちしていますよ〙
……………
……………
……………
その者のイシキが
初めて少し
高揚した。




