第669毛 罵倒
ハルト「……………あ゛?? ……どういう……!! ………『コッチ』って……………そうか………」
ヘラ「…………ハァ…ハァ………ハルトの………世界………わからない………私………とおなじ……『死』を………誰が………制してる……のか………っ……」
ハルト「………」
シゲル「………」
コーデルワイス〘………〙
ヘラ「ハァ………ハァ……ハルト……叶えられ……ない………『あそこにいたまま』じゃ………だから……………」
ハルト「………お前には、そこのアリガトネとかいうフザケた名前の女みたいに、未来がミエタってわけか?」
アリガトネ「………(フザケた名前の女………)」ガーン←打たれ弱い
ヘラ「……っ私は……未来視……できない………。でも………私を………私に……近づく者を……感じる…っ………ことが………」
ハルト「?………………私に近づく…………それは………」
シゲル「横から失礼。おそらく『死に近づいている者』を感じ取る、という意味合いでは?」
ハルト「! ……そうか。………じゃぁヘラ。お前は、俺が元の世界で、どう転んでも『死』に近づく…まぁぶっちゃけバッドエンドルートしかないから、それを回避させたかった感じか? …にしても、それでなぜ、こっちに呼び出す必要があった?」
ヘラ「……っ…ココで………得たチカラ………ココで培った………『御魂(この場合、生命)の強さ』…は……向こうでも………きっと………」
ハルト「!!」
コーデルワイス〘…つまり、ここでの経験や能力は、リセットされずに、そのまま元の世界へ持って行くことができる、という事でしょうか? 確証はなさそうですが……〙
ハルト「……………」
コー「あっ! すみません、口を挟んでしまって……」
ハルト「いや、構わない。………ヘラ。お前は……」
ヘラ「………っハルト……!!アナタは……っ…こっち(死)に来ちゃダメ!!ハルト………生きて………ハルト…………ごめ………ごめん………なさ……………」ポロポロ…
ハルト「!!」
アリガトネ「!!!?(ヘラ様が………涙をお流しに………)」
ラキ「………」←初めて見た
ハルト「……………」
ハルトは
ジッと
死の神を見る。
ヘラ「………ハァ……ハァ………来ないで………ハルト………」
ハルト「………ヘラ…名前通り、ヘラってんな」
ヘラ「………っ………」
ハルト「……ハァ…………おい、ヘラさんよ」
ヘラ「…………ウッ………ハァ…ハァ……」
ハルト「…妙な気遣いをしたのか知らねぇが、俺は『死ぬ』つもりはない」
ヘラ「!!………」
シゲル「………」
コーデルワイス〘……………〙
ハルト「アリガトネとやらが何をミタのか、ヘラが何を感じたのか、どうでもいい。俺の『これから』は、俺が決める。このフザケたセカイに呼ばれた事自体は理不尽極まりねぇが、まぁチカラは『利用できる』。お前等と同様、俺もお前等を利用させてもらうぜ」
ベーグル「……………」
コーボ「……ハルト………」
レノア「……ハルト様。ひとつ、よろしいでしょうか?」
ハルト「………なんだ」
レノア「はい。『コチラ側』の私が発言するため、無視されても構いませんが……ヘラ様の『権能』は、非常に強力です。とりわけ、ハルト様は現在『加護』にも近しい形で、ヘラ様から護られて(守られて)います」
ハルト「……何がいいたい?」
レノア「はい。先程のハルト様の御言葉を使わせていただきますと、ヘラ様を『利用』されたいのでしたら、ヘラ様と深く、想いを伝え合われた方がよろしいかと」
ヘラ「!!!?」
ハルト「………あ?」
レノア「つまり、もう少し柔らかく、接した方がよろしいかと存じます」
ハルト「……………は?」
レノア「ヘラ様はあのように寡黙な御方ですが、非常に乙女です。辛辣な言葉も、貴方様からでしたらそれなりに良いのかもしれませんが、あまり続くと…」
ヘラ「っ…ボタニスト!!」
レノア「! はい」
ヘラ「……っよ、余計な……事を……いうな……っ!!………ハルトに………ますます………嫌われる……………」ハァ…ハァ……
レノア「……………ハルト様………」チラッ
ハルト「……………(どうしろってんだ)………」
ハルト「………ハァ…………おいヘラ。…俺は、怒ってはいるが………嫌ってはいねぇ。変な勘違いすんな。気まずくなんだろうが」
ヘラ「!!!!……………」
ハルト「……お前の行動理由がわかったから、まぁいい。とりあえず、もう過度に関わんな。俺は俺で考えて動く。変に気を遣うんじゃねぇぞ。死の神なら、ドンと構えてろ」
ヘラ「……………ハルト……………」グスッ…
イヴ「………ハヤメ、あれも愛の形?」ヒソヒソ
ハヤメ「どっ、どうなのでしょう……なんか、歪んでいる気もしますが………」ヒソヒソ
コモルル「……シンシューク様…」ギュッ
シンシューク「は、はい」
コモルル「……………罵倒されたいですか??」ギュッ
シンシュ「……………は?」
エクステ「……お父さん………そんな趣味が………」ジト…
シンシュ「何も言ってないじゃないか!?」




