第633毛 エルターズ・オリジナル.17 死の神 理の神
……………
…
……
………
テンカイ
その中でも
『異質』な場所
滅多に足を踏み入れる者のない場所
否
『理』に沿わない限りは………
そんな場所に…
エリザベス(エリー)「………」ピョコピョコ…
エルター「……………」テクテク…
一兎と一柱が歩みを進めていた。
エルター「……エリーさん……」
エリー「はい」ピョコピョコ
エルター「………ヘラさんが……怒ってる感じかい??」
エリー「………その感情も、おありかと………」
………
ジャック〚死の神ヘラ・ルージュ様は、理の神であり、かなり古くから存在される神でもあります。それ故、此度の件、エリザベスの方で、ヘラ様のもとに情報収集へ伺いました〛
エルター〚うん…〛
ジャック〚先程の懸念点を、全て予想しておられたのが、ヘラ様です。そのうえで、『有り得ない』と、何度か呟いておられた、と聞いています〛
エルター〚……………〛
ジャック〚……エルター様…ですが、私は、先程も申し上げたように〛
エルター〚ジャック〛
ジャック〚! はい〛
エルター〚……………私も、理の神のはしくれだから、ヘラさんへ、キチンと話をしてくるよ〛
ジャック〚!! ……それは………しかし………〛
エルター〚……大丈夫……。それに、ヘラさんだからこそ、分かることもあると思うんだ………〛
ジャック〚………承知致しました……。お気をつけて〛
エルター〚うん。ありがとう〛
………
エルター「………ヘラさん……」
エリー「……………間もなく着きます」ピョコピョコ
真っ黒な扉
その前に
一兎と一柱が立つ。
エリー「………」
エルター「………」
そして
エルターが扉を開ける。
ギィィ………
…
……
………
エルター「……ヘラさん! 居るかい?? エル……不死者だよ!」
…
……
ブツブツ…
ブツブツ……
エルター「ヘラさん………あ!!」
ヘラ「……………」ブツブツ………
ヘラ・ルージュは
入口の扉に背を向け
座っていた。




