第621毛 エルターズ・オリジナル.5 奥の手
……………
教会の者2「……怖がらなくても良いのだよ。我々は」
ス「いやだ!!いやだいやだいやだ!!」ブンブン
教2「!!」
スカルプはハゲしく首を横に振る。
教会の者1「………」
エルター「………ど、どうしたと言うんだい??」
ス「ボクは、もう『そっち』に行きたくない!!ボクは、もう痛くされたくない!!ボクは、エルターと一緒にいる!!」
教1「!!」
教2「?? え、えるたー??? 何を言って………」
ス「くるな!!くるなくるなくるな!!」タッ
教2「!!」
エルター「!?え………!?」
ガシッ
スカルプは
エルターのもとへと駆け寄り
エルターの右手をギュッと握る。
ス「いやだ……帰りたくない……帰りたくない………エルターと………ずっと一緒にいる………」
教2「…!!ま、まさか……その御方を…勝手にそのような………」
教1「……………」
エルター「…え……あ、いや……これは………」
教1「……不死者様」
エルター「! ………なんだい??」
教1「………貴方様が、その子を……お救いになられたのですか??」
エルター「!!………いや……それは……」
ス「そう!!エルターがボクを、痛くなくしてくれた!!エルターがボクに優しくしてくれたんだ!!エルターは」
エルター「ス……君!!」
ス「!!」ビクッ
エルター「………ふぅ。……良いかい君たち。勘違いをするんじゃない。私は、捨てられたこの子を暫しここに置いていただけだ。…傷は……『不死者の前で不可抗力に死なれたら困る』から、見える範囲で処置した……。別に、特別扱いはしていない」
教2「……そ、それは………」
エルター「なんだい?? 『今までリーブの民が色んな悩みを持ってきても無干渉だったのに』とでも言うつもりかい?」
教2「! …ぃ…いえ………」
教1「……………わかりました」
エルター「!」
教1「…その子がここに捨てられたのは、その子のせいではない。よって、これまでのような、諸問題を抱えた民とは違う。故に、貴方様の『理』にも反しない、という訳ですね」
エルター「………そうだよ」
教1「そういうことであれば、我々が咎めるなど、お門違いもよいところ。と、いうわけだ」
教2「……そう…ですね……」
エルター「………」ホッ
教1「………しかし、です」チラッ
ス「!!」ギュッ
エルター「……ああ。わかっているよ」
エルターは
スカルプを見る。
そして
カラダをかがめ
スカルプと同じ目線になり
その両の手を握る。
教1&2「「!!!!」」
エルター「……君…」
ス「! スカルプだよ!?スカルプって呼んで!!」
エルター「………ごめんごめん、スカルプ…」
ス「……うん…」
エルター「…私達はね、一緒には居れない……生きる『時』が、違うんだ」
ス「!!」
エルター「大丈夫。『ソト』は、怖いヒトばかりじゃないさ。この者たちも、君…スカルプに優しくしてくれるよ。だから」
ス「いやだ!!いやだいやだいやだ!!エルターと一緒にいるんだもん!!エルターとじゃなきゃヤダ!!」ブンブン
エルター「………」
エルターは
ゆっくりと
教会の者たちを見る。
そして
エルター「……すまない。少しだけ、後ろを向いていてくれるかい?」
教1&2「「! え??」」
エルター「フフッ、この子をどうしても、納得させたいからね。ちょっとした『奥の手』を出すよ」
教2「…お、奥の手??」
教1「………(……まさかとは思うが………)わかりました」
教2「え?」
そうして
教会の者たちは後ろを向いた。
エルター「…ありがとう」
エルター「……スカルプ…」
ス「ヤダ!!ヤダヤダヤダ!!ボクは、ずっとここに…」
エルター「スカルプ」スッ
ス「…グス……!!え!?」
スカルプは
仮面を外した
エルターを見つめた。




