第554毛 情報
ハテナ「あれ、アリーちゃん、オルビス…さんの名前は、出して良いんだっけ??」
アリガトネ「………あなた…今、呼び捨てにしようとしましたね?? それに、偉大な御方なのだから敬意を払いなさい」
ハテナ「え〜〜、でも、今はさ〜………」ブツブツ…
ウェーボ「………」
アリガ「!! 失礼致しました。まず、あなた達の元へ赴いたのは、ボタニストの長です。…あの方は、自らの名を、必要に応じて他者へ伝えるため、この場においてはお話しします。オルビス・フレスギー様と言い、元『3界』を守護されていた御方です」
ウェー「………オルビス…様……守護………」
アリガ「はい。現在は、かつての立場をお捨てになり、『平安・安寧』を保つ存在、ボタニストの長となり、主にこの、地上界リーブにおられます。そして…」
ウェー「…??」
アリガ「…昨今、『大きな淀み』のような者があり、オルビス様はお立場を最大限に駆使して、真相の究明に尽力されています。…そのひとつとして、あなたの件がありました」
ウェー「………」
アリガ「……念の為に、お聴きしますが、『アタマに響いていた声』の主については、何か心当たりがあったりしますでしょうか??」
ウェー「! ぇ……ぃえ…すみません………」
アリガ「あっ、いえいえ、問題ありません。…と、いうか、仕方のないことなのです」
ウェー「え??」
アリガ「…かの者は、非常に『大きな存在』であり、またそのチカラの一端に『消す』というものがあるとされています」
ウェー「………『消す』……………」
アリガ「はい……。オルビス様程の存在であれば別のようですが、かの者の『消す』チカラは、強大で……常に、自らの『認識を消す』事で、何やら暗躍をしているようなのです……『同志』とともに……」
ウェー「同志?? …ということは……仲間が、いるんですか?? …その……暗躍に与するような……」
ウェーボの言葉に、アリガトネとハテナは目を伏せる。
アリガ「……残念ながら…」
ウェー「……そうですか……。……そもそも…暗躍って…いったい、何をしようと」
ハテナ「あ、ウェーボくん、それ以上はいったん止めておいてくれる〜??」
ウェー「え?」
ハテナ「アタシもアリーちゃんも、まだよく分からない部分が多いんだよね…。それに、アタシ達はアタシ達で、そいつらに対抗するために、色々しなきゃならなくてさ〜…。その為にはね、『情報』って、すっごくダイジなの」
ウェー「……情報………」
ハテナ「そうそう♪ それに、どこでだれの耳があるかも分からないからね〜。発現や発言には、気をつけなきゃいけないんだよ〜」
ウェー「……そうですか…」
アリガ「申し訳ありません。ひとまずは、状況の整理ができました。その上で、初めの質問に戻りますね」
僅かに
空気がピリつく。
アリガトネ「ウェーボさん。あなたは何故、かの者に『消されず』……『生還できた』のですか? それと、あなたがお持ちの『チカラ』とは、何でしょうか??」




