第531毛 助力
………
エクステ「………ここが…『ハザマの森』…」
ウェーボ「…ああ。…マカイへの用事自体、リーブの民はほとんどないから、この場所へ転移する者は、ほとんどいないんだけどね…」
エ「……………」
二人は、小さなポタールから出て、森の中へ足を踏み入れる。
ウェ「………」
エ「……………」
ウェ「エクステ。聴いてくれ。一応、ボタニストさんには連絡してある。…ただ、『念話が途絶えた』という事だけでは、ボタニストさん側は動きにくいらしい」
エ「え!?」
ウェ「……『気力』が尽きたか、『念話』が一時的に届かない所にいるのか、今僕たちが考えているような非常事態がおこったのか……色んな原因が考えられるからね。…『事件』が起こっていると断言できない以上、動きにくいみたいなんだよ」
エ「そんな………でも、だって…何かあってからじゃ遅いじゃん!!」
ウェ「その通りだね。だから、ボタニストさんは、こうも言っていた。必ず何らかの助力はする、と」
エ「……………」
ウェ「よし。時間も惜しいから、さっそく………」
ウェーボとエクステが
森を進もうとした時
ガサ
ガサ……
ウェ&エ「「!!」」
エ「……お兄ちゃん……ナニか……」
ウェ「…ああ。…近づいてくるな…」
ウェーボはエクステを庇いつつ、前方へ最善の注意をはらう。
ガサ…
ガサガサ…
そして
ウェ「!!」
エ「…!!え!?お、お父さん!?」
そこには
見知った顔の男があらわれた。




