第522毛 チカラ
シ「……なるほど……そして今は、『御業』と呼ばれるものが、発動していると言う事で間違いないでしょうか?」
モ「!!」
ラキ「…その通りだよ。さすがはシゲル君だね。気付いていたのかい?」
シ「そうですね……。ここまでの、モイスチャー氏の発言や、貴殿らの様相から、おそらくは、と、思ってはいました。同時に、そのような『御業』が発動されている中で、尚且つ警戒を怠らないという事は、些か切迫した事態なのかも、とも…」
ヘラ「……………」ジー
シ「む?」
ヘラ「……」プイッ
シ「………」
モ「…シゲル様……あの……」
シ「はい」
モ「………師匠の『御業』や、師匠の…正体のこと、深くお伝えできず、失礼致しました」
モイスチャーはアタマを下げる。
シ「! いえ、問題はありません。理由があるとは思っていましたし、これまでの流れや、貴殿の立ち振舞を見て、本当に必要な際は、話してくれるだろうとも捉えておりました故」
モ「……シゲル様………」
ラキ「…あっ、え〜っと良い雰囲気のところ恐縮だけど、話を戻しても大丈夫かな? 割と、説明時間は短めにして、ホロモニターで見守りたいんだよね」
モ「!!失礼致しました」
パ「……………」
シャ「………パンテーン……」
パ「! な、なんでもないよ!?」
シャ「…何も言ってませんよ?」
ラキ「よし。最後、『チカラ』についてだね。シゲル君ならもう分かってそうだけど、この『チカラ』が、一番汎用性が高いというか、全般的に用いる言葉だよ」




