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勇者様を召喚したら光り輝いてました  作者: 早々にフリーランス


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522/711

第519毛 ヤマザキ ハルトのパンプ祭り 9順目 歪/イビツ/いびつ

………


………


レノア「オルビス様。昨今の流れに、異を唱えないのでしょうか?」


オルビス「オッホッホ!! レノア。アナタは、異を唱えるべきだと思っているのですか?」


レ「! それは……はい…」


オル「では、私に言わずとも、唱えて良いのですよ」


レ「!! ……………」


オル「どうしました?」


レ「………私……私は………」


オル「ホホホ♪ すみません、すこしからかいたくなりました♬」


レ「え??」


オル「レノア・ハーピネス。大切な12真が一柱。よく聴きなさい。…私達は、『何を求めているか』を、じっくり考える必要があります」


レ「………何を求めているか、ですか?」


オル「ええ。…セカイを変えたいのか、維持したいのか…。これの理由です。…変わることにより良くなる事も、維持される事で良くなる…あるいは良いままでい続けられる事も、それぞれあります。……私達は、何を求めているか……。それは、『私達』が『私達』として『セカイ』に求めている事なのか、それとも『ワタシのために(自らのために)』求めていることなのか……今一度、考えましょう」


レ「!!…………………」



……………


……………




ヴィオレ「…オルビス様……アタシは……このままで良いんす…よね………」


オルビス(ミタマ3)「あら? 弱気になっちゃいましたか?? アナタともあろう方が」


ヴィ「………アタシは、そんなに…ミタマも強くないっす……」


オル3「あらあら。私の意見を言うと、アナタは誰よりも強いですよ」


ヴィ「!?」


オル3「いいですか、ヴィオレ・ユウ。なりふり構わず、また己を省みず突き進むのも、ひとつの強さです。実際に、全てをねじ伏せるチカラがあれば、問題ないのですから」


ヴィ「………はい……」


オル3「ですが、そういった『完成された個としての強さ』は、いつか必ず、綻びがでます。それは、『セカイが個だけで成り立っているわけではないから』です」


ヴィ「!!」


オル3「その前提がある以上、必ず、その『個』に反旗を翻すもの、真反対の行動をするもの、抹消しようとするものが現れます。これは縮図のようであり、理のようでもあるのです」


ヴィ「………」


オル3「ヴィオレ。そしてバルクザール。いかなる存在でも、セカイをなすがままにすることはできません。…できなかったからこそ、『今のセカイ』が生まれたのです。つまりヴィオレ、アナタのように、自らを省みて、自らの現状を把握して、自らの進むべき道を他者へ問う…。その姿勢こそ、真の意味での『強者』たる所以なのですよ」


ヴィ「……………」





……………




ハルト「………おい…大丈夫か?」



レノア&ヴィオレ「「!! …失礼しました」」「っす」



ハルト「………」




ヴィオレ「…ハハ………アタシ、正直、勇者ハルト様の事を、過小評価していたっす」


コーボ「え!?」



レノア「私もですね」



ベーグル「………(マジかよ………)」



ハルト「……………」




ヴィ「勇者ハルト様。貴方が想う通りで大丈夫っす。つまり……アタシ達は、イビツな関係っす」 


ハルト「!!」



コーボ「……え?…え??」



レ「そうですね…。私達も…そして私も、それぞれ、想う(思う)ところがあります。瞬間的な、一部の目的や方向性が一緒になっているだけの…いびつな関係性かと」


ベー「……………」



ヴィ「…それでも、それぞれの想いのためには、一時的にしろ、突発的にしろ、協力する必要がある。…それで、許して貰えないっすか?」



ハルト「……………」







時間は




有限だ





特に





俺にとっては






ここに来た意味も






これから成すことにも






興味はない






ただ






ただ







俺は






俺は……………













ハルト「………ふん………歪な関係、か………」



コーボ「ハ、ハルト??」


ベーグル「……ハルト…」




ハルトは




『仲間』を見る。











………




そんな顔をするな






俺は





俺には…






仲間なんて……………










ハルト「……………各々の『勝手』で動く。結果、今がお前達ボタニストと協力する形になるなら………それでいい。………互いに、利用し合うのも、悪くないかもな」



ヤマザキ ハルトは僅かに笑みを浮かべた。

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