第485毛 特異
第479毛 対極/大局 の続き
カリブ(ラキ)の部屋にて
シゲル「眷属?」
ラキ「あ、うん。…色々前後しちゃって申し訳ないんだけど、今ここにいるみんなへは、先に話すね。ヨルちゃんが『死に向かう』とき、ヘラさんと交渉して、身代わりになったみたいなんだよ」
エッシェンシャルル「!!」
パ「み、身代わり…そんな事が……」
ヘラ「………」
ラキ「まぁ、これについては、ヘラちゃんの口から説明してもらった方が早くはあるんだけど…」チラッ
ヘラ「………」
ラキ「…話す気はなさそうですだね…。ボクから、多少言っちゃっても良い? このヒト達は、知るべきだと思うんだ」
ヘラ「……………」
ラキ「………沈黙は肯定だね☆ じゃ、ボクから話すよ。なんか補足があったら、都度話して良いからね」
ラキは改めて、シゲル達を見る。
ラキ「さて、詳しくは、ヨルちゃんが『戻ってきてから』にするけど…。ヨルちゃん…かつての名前だと『ヒルデ』ちゃんは、もともとナルキューレ(戦乙女)として、むかーしむかしあった『とある戦争』に参加していたんだよ」
シ「!!」
コー〘…戦争…ですか…〙
シャ「………」
ラキ「うん。そのときの名は『ヘブンヒルデ』。ナルキューレの中では圧倒的に戦闘力に秀でていて、尚且つ『容赦がなかった』」
メ「………」
キュ「………」
ラキ「…ボクはね、単純に『戦が好き』なんだと思った。『ホロモニター』内で隊長さんが言っていたみたいに、ね。…でも、実際は違ったようだ。彼女は、『戦いを好まない』からこそ、『人想いに処理』していたんだと思うよ」
シャ「……ヨル…」
アーデランス「…ヨルさん、今のスキルが発現されたのも…」
ラキ「そうだね。『戦い以外で解決したい』と、感じていたんだと思うよ」
皆は、ホロモニターを見つめる。
ラキ「…話を続けるね。ヨルちゃんたちナルキューレには、それぞれ、多方面のサポート…支援をしてくれる『眷属』がいた。この眷属は、ヒトだったり、ハンジン(シンジン)だったり、動物だったりと、様々だった」
シ「動物も?」
ラキ「うん。例えば…あ、シゲル君達の世界でも、犬とかは、優秀な相棒になったりするよね? コッチの世界でもそう。あんな感じをイメージしてくれたらいいよ」
シ「なるほど」
パ「あ、あの、でも、あの黒猫さんは、動物ですが…喋っていますよね??」
ラキ「ああ。あの方は特殊でね。厳密には、動物ではないんだよ」
パ「え??」
ラキ「『彼女』の名は『ベル』。元々、カミガミの中でもかなりの地位を築いたカミなんだよ」




