第40毛 ルール
メ「きっかけは、いつもの遊びからでした」
キュレルが戻ってきてからしばし喜びを分かち合っていた2人が、落ち着きを取り戻す。
メ「敷地内でかくれんぼをしているとき、私が、見つけるのが難しそうな場所へ隠れてみたのです。その時、キュレルは『入れ替え』を使いました」
シ「ほう。」
メ「あとから聞くと、ただ、私と自分の位置を一瞬入れ替えて、場所がわかってから再度入れ替えるつもりだったようです」
ラ「!! キュレル、そこまで瞬時に使えるんだね」
キュレル「うん。」
メ「ただ、入れ替えを念じる際、強く私をイメージし過ぎたせいなのか、『御魂』ごと入れ替わってしまいました」
キ「びっくりしました」
パ「すごいね…聞いたことないよそんなの。よっぽどスキルが色濃く出てるんだね」
メ「その時は驚いてすぐキュレルが元に戻してくれました。それからカラダの隅々までお互いに確認しましたが、異常はなく」
シ「そこから、頻繁に使うようになった、と?」
メ「い、いえ…危険だとは思っていたので、しばらくは使いませんでした…。それに、キュレルの『入れ替え』スキルは、『日をまたぐまでに解除が必要』というルールがあるようなのです」
キ「スキルと説明が、アタマに浮かんでくるんです」
シ「なるほどな。それを破ってしまったと」
メ「はい…。私のせいで」
キ「母上は悪くないよ!!私が、使った方がいいよってススメたんだもん!大切な人なんでしょ??」
ラ「まさか…母上…」
メ「…はい。私は、かつての幼なじみの元へ、キュレルのカラダを借りて会いに行っていました」




