第399毛 突飛
…
……
………
創作の都へ出発時
シゲル達と合流する少し前
モイスチャー「………師匠…相変わらず大胆というか…豪胆というか…」
オルビス(ミタマ1)「オッホッホ♪まぁミタマの分裂はなかなか骨が折れましたけど、そうでもしないと現状を打破できませんからねぇ。ま、必要な措置ですよ」
モ「……それにしても…師匠がそこまでなさるということは…」
オル1「ええ。勇者ハルトも『現状の違和感』に気付いた以上、他勇者の召喚や、他勇者の『誘導』に皆尻込みするでしょう…『一部』を除いて…」
モ「…炙り出し、ですか……」
オル1「出てきてくれれば苦労はしないんですけどねぇ。おそらく、そう簡単には尻尾を出さないでしょう。だから、ヘラちゃん含め、強力な協力者が必要なのですよ」
モ「……現状、理解できました。…私は、私達は、このまま『創作の都』へ行っても問題ないでしょうか?」
オル1「ええ。むしろ、カリブのもとなら安全でしょう。アナタとカリブがいれば、まぁ、私の分身のチカラもあるので、ひとまずは大丈夫です。…ただ……」
モ「?? ただ?」
オル1「……『今の』カリブは、あなた達にきっと、『試練』を与えるでしょう。アナタや勇者シゲルさんはまぁ、大丈夫だと思いますが、他のお仲間さんは、なかなか大変でしょうねぇ」
モ「………それは…阻止した方が良いでしょうか?」
オル1「オッホッホ♪ アナタなら可能かもしれませんが、カリブも考えあってのこと。とりあえずは、静観をしてみてくださいな♬」
モ「……………わかりました」
オル1「あら? 不服かしら??」
モ「………シ…勇者様達に危害が加えられそうであれば、直ちに止めます」
オル1「ふむふむ。なかなかに、シゲルさんへの想いを募らせていますねぇ」
モ「!! …っ…そういうわけでは………」
オル1「オッホッホ!! 茶化すつもりはないのですよ。モイスチャー、アレコレ言いましたが、そちらではアナタの判断に委ねます。それも、アナタと、シゲルさん達の成長に繋がるのですから」
モ「………わかりました。 師匠も、どうかお気をつけて」
オル1「はいはい。わざわざありがとうございます♪」
……………
モ「………『創作の都』の主…カリブ様……どう出てくるのか……………!! いや、考えるのは道中でもできるか…。よし、シゲル様たちに追いつかなければ!!」
モイスチャー・ミルクは踵を返した。




