第35毛 認識
現在
メ「皆様のお力で…あの子を…!!」
シ「そうです。呼び出す事が出来たら、あとはメトリー様次第です」
メ「私次第…ですか?」
シ「はい。声を、そして姿を、互いに認識する必要がある。まずはメトリー様が、キュレル氏を認識し『もういいよ』と声をかけてください。それから、キュレル氏が貴殿を見つける事ができれば、おそらくキュレル氏はコチラへ戻ってこれるかと思われます」
パ「確証はないんだよね…?」
シ「ああ。ただ、スキルの特性と、彷徨っている事を考えると、おそらく成功するはずだ。」
ラ「今まで、何もできなかったので、期待できる事はどれだけ嬉しいか…」
メ「はい…。ぜひ、ぜひお願い致します!!」
シ「わかりました。よし始めよう。……………」
しばしの沈黙。
パ「あれ?どうしたの?」
シ「…スキルはどうやって使うのだろう」
パ「え?」
シ「いや、今まで一度も使用した事がないからな。名前でも言えば良いのか??」
ラ「そ、そうですね。それも良いかと。私の場合は、『入れ替わっている』ところを想像しアタマの中でスキル名を言います」
シ「なるほど」
メ「あ…あの…大丈夫でしょうか?」
シ「失礼しました。では始めます。」
『後ろ髪引かれる』
…
……
………
パ「…何かおこっ……!!」
室内の空気がかわった。




