第316毛 私情/事情
パ〚そうなんですね……。でも、その勇者様と、ヴィオレさんにどんな関係が??〛
モ〚はい。ヴィオレは、ボタニストに成り立てで、色々な現場に駆り出されていました。その中で、その勇者様一行の案件にも関わったのですが……〛
パ〚…??〛
シ〚…もしや、『肩入れ』を??〛
ヨ〚!!〛
モ〚…さすがシゲル様…相変わらずのお察しで…。その通りです。…ヴィオレは、その勇者様一行と関わるうちに、その不遇な状況に私情を挟むようになったのです〛
シ〚……………〛
メ〚……その事もあり、モイスチャーさんに、『肩入れ』について先日忠告していたのですね〛
モ〚…はい。〛
キュ〚それで、その肩入れが、ジャックさんと言う方と関係があるのですか??〛
モ〚…ジャック氏は、先程も申し上げた通り『記録者』です。彼は、我々ボタニストよりもっと『肩入れ』のような干渉は御法度です…ですが……〛
エ〚え〜…結局その方も??〛
モ〚…これについては、彼も可哀想な気がしますが…結局、『記録者』は起こった事象をあるがままに記録・みる者です。故に、『私情を挟んでいるボタニスト』の事も、その事象のひとつとしてみる必要があります。…しかしながら彼は〚忠告〛してしまいました〛
ラ〚…なるほど…。俺でも、何となく分かってきました〛
モ〚彼の『忠告』により、彼自身が『事象』として関与することになってしまった。そのため、彼は『記録者』としての立場を降ろされることになりました〛
エ〚えぇぇ…なかなか厳しいセカイですね〜……〛




