第204毛 手荒
シ「……君たちは?」
???「名乗る必要はないわね。私達はのんびりしてられないの」
??「そうそう。大人しく言う事を聞けば良いんだよ」
シ「……望みは?」
???「あら、素直ね。さすがは勇者様ってとこかしら。まぁ、話が早いのは好きよ」
??「そうだね。とりあえず、そのタブレットとやらを、コチラへ渡してくれないかな」
ヨ「!!」
シ「…理由は、教えられないのかな??」
???「そうね。貴方の事は嫌いじゃないけど、残念ながら言えないわ」
??「そういうこと。さ、早く渡してよ。変なマネをしたら、わかってるよね??」
男はナイフをシャルルの首元へグッと押し付ける。
シャ「…くっ………」
ヨ「シャルル!!」
???「…喋る猫なんて、変わってるわね〜。まぁ、貴方のような子は、何度か見たことあるけどね、ヒルデちゃん」
ヨ「!?」
???「あら、今はヨルちゃんだったかしら?」
ヨ「…なぜ……それを…」
??「ボク達を甘く見ないでくれるかな? 『あの方』の邪魔になりそうなヤツらは、常に把握してるんだよ」
シ「あの方??」
???「こーら、余計な事は言わないの」
??「あ、ごめん」
???「まぁ良いわ。さぁ勇者様、それをこっちによこしなさい。私達も、手荒なマネはしたくないの」
シ「……半分本当で、半分ウソと言ったところかな」
???「え?」




