表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
182/699

第179毛 反発

女性「はい…。実は最近、ワイス様が公の場に姿を見せなくなっており…」


ヨ「!!」


男性「先程の制度、国民を平等に扱うという意味では、非常に好感を得ました。ただ…」


シ「富裕層の反発、とかですかね」


男性「!! その通りです。鋭いですね」


シ「フサフサですから」


パ「それはいいでしょ」


女性「そもそも裕福な方々は、何かあっても、いつ何時でも治療を受けられていました。しかしながら現制度では、どんな人であれ『順番』『優先順位』があります。ケガや病気の程度、単純に治療へ訪れた順番、などです」


シャ「……そうでしょうね」


男性「富裕層の不満は募り、いつしか『コーデルワイスは国家反逆者だ』という者も出てきました。これまでの伝統に水を差す気か、と…」


女性「そんな声が1人や2人じゃなくなってきた頃、巷で『おかしな事件』が度々起こるようになりました」


パ「おかしな事件?」


男性「はい。一番多いのは、先程もあった『爆発』です。あれは、ボタニストさんや教会の方が色々調査しても『明確な原因がわからない』そうなんです」


シ「ほう」


女性「スキルでもなければ、何かを用いた形跡も調べた限りでは見られない。なので段々と『神がかりな奇跡』を使って事件を引き起こしているのでは、ワイス様はもう、この国を見限ったのでは、と言われ始め…」


パ「なんかひどい話ですね!!証拠とかはないんですよね!?」


男性「そうですね。ただ、『証拠が見つからない』ことが、逆にワイス様の仕業じゃないか、となる要因でもあり…普通の人なら、必ずボロが出るはずだ、と………」


パ「それも当てつけですよね」


シ「まぁまぁパンテーン。この方々が悪いわけじゃない」


パ「あっ…すみませんでした」


女性「いえ。お怒りはもっともです。なので、私達もそうですが、国民の多く、特にワイス様がお作りになった制度によって救われた者達は皆、ワイス様のご帰還と潔白を信じ、日々祈りを捧げています」


シ「…なるほど…。本当にありがとうございました。とてもよくわかりました」


男性「いえ…。本来は、他国の方々を不安にさせるような話題を出したくは無いのですが…失礼致しました」


シ「いえ、詳細を知ることができ助かりました。では、失礼致します」



そう言って、シゲル一行はその場を離れた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ