第176毛 キレイ
パ「え!?何今の!?」
シャ「かなり大きな爆発音でしたね」
エ「あ!!あの通りは、フェイタストリートです!!」
シ「……」
ラ「シゲル様…」
シ「…良くしてくれた皆がいる以上、無関係の場所ではないか…行ってみよう」
一同は頷き、足早にフェイタストリートへ向かう。
ヨ「………これは……」
フェイタストリートの中心が煙で覆われている現場を見て、一同は愕然とする。
シャ「…まさかここまで…被害は…」
ボタ「ご歓談中失礼します」
パ「うわびっくりした!!」
ボタ「どうも。定期報告をと思ったのですが、ご覧の有り様のため私も駆り出されてます」
シ「そうなのですね。お疲れ様です」
ボタ「皆様はどうしてここへ?」
シ「はい。さる事情でこの国に着き、最初に通ったのが、このフェイタストリートなのです。住民で、商売をされている方々と、少しばかり交流もしまして」
ボタ「なるほど。心配になった、と」
シ「そういう事です」
パ「ボタニストさん。これって、事件何ですか?事故なんですか?」
ボタ「………」
シャ「パンテーン。おそらく、秘匿事項では」
パ「あ!! すみません」
ボタ「……ここからは独り言です」
ヨ「……(よく独り言を話す人だな)」
ボタ「今回の件は事故として処理はされそうですが、どうも計画的犯行にも見えるな…」
シ「………」
ボタ「そもそも、これだけの爆発にも関わらず、店仕舞いをした直後ということもあり怪我人はいない。かつ、爆発の正体もまだ明らかになっていない。…事故にしては『キレイで怪しすぎる』」
パ「む、難しい…」
ボタ「おっと。独り言が長くなってしまいました。定期報告に際しては、この件が落ち着いてからに致します。特に変わった事もないので」
シ「わかりました」
ボタ「では失礼」
パ「ねぇシゲル。あのボタニストさん、結構親切だよね」
シ「そうだな………。とりあえず、怪我人がいない事を聞けてよかった」
パ「そうだね」
シャ「この場は、ボタニストさん達にお任せした方が良いですね」
シ「そうだな。…行こう」
一同は踵を返す。
煙の中に見える白いナニカが、シゲルは気にかかった。




