第170毛 ポタール
アート街を抜けた一行。
シ「確認だが、このセカイの人々は基本的に『徒歩』で移動していて、各所に『転移地点』がある、ということだな??」
エ「はい。私から説明致しますね。このセカイは大きく分け21の国がありますが、主な交友・交通手段は徒歩であり、様々な場所に『ポタール』と言われる『転移地点』があります」
シ「ふむ」
エ「ポタールは基本的に、中へ入ると別の場所へ『転移』できるもので、それぞれの国の教会、ボタニスト、王様等が管理しています。そして、1日の時間帯及び回数制限が設けられています」
パ「一度に『転移』できる人数も、限られてるんだっけ??」
エ「はい。基本的には一度に最大10000人まで、となっています」
シ「かなり多いな」
エ「例えば災害等で、小国が甚大な被害を受けた際、住民規模で転移避難を余儀なくされる事もあり、転移人数は多めとなっています。ただし、ポタールの場所にもよりまして、基本的にそこまでの大規模転移ができる地点は、一国につき3つ程となっています」
シ「ふむ」
エ「また、時間帯の制限もあり、基本、深夜は転移不可です。ただし、非常時等の場合も想定し、ポタール地点には、必ずボタニストや教会の人間が待機してます」
シ「なるほどな」
ヨ「ちなみに、私が以前、ジンくんやウィッグ君を国またぎで運んだ時、ポタールは使用しませんでした。深夜ということと、事情を説明できなさそうだったからです」
シャ「まぁそうでしょうね」
シ「ありがとう。大体わかった。そして今、そのうちの一つのポタールへ向かっているわけだな」
エ「その通りです。ネイチャー王国最大のポタールから、転移しようと思います」




