第160毛 植え込み
シャ「貴方が、私達と一緒に?? 失礼ですが、私達の旅の目的はご存知の上で、ですか??」
エ「あ…はい…。説明させていただくと、依頼が入りまして…」
パ「依頼??」
エ「はい。私達商人へは、様々な国から、様々な依頼が舞い込みます。中には、結構な無理難題もありますが……。それで、今回は『マカイ』のとある商店街から、依頼が来たのです」
ラ「商店街??どんな依頼なのですか?」
エ「はい。私の作製・販売するキャツーラをいくつかと、私の『スキル』に対する依頼でした」
シ「む」
パ「エクステさんのスキルって確か…」
エ「はい。私のスキルは『植え込み』というもので、その名の通り『対象へ植え込みをする』というものです。私はもっぱら、このスキルでキャツーラを作製していますが、他にも色々あります」
シ「ほう。そういえば以前、お父上とともにされているお店へ言った際、多くの品があったね」
エ「はい!!勇者様のキャツーラを作製する際、勇者様用の『ミウツシ人形』も1から作っています」
シ「ミウツシ人形???…ひょっとして、あのマネキン…人の形を模した人形の事か??」
エ「はいそうです。私達は『ミウツシ人形』と呼んでいまして、皆さんの寸法を測った上で、姿形をうつすように、緻密な作製をします」
シ「なるほど」
エ「そして今回の依頼内容には『貴殿のミウツシ人形の精巧さも評価し、協力を仰ぎたい』とありました」
シ「ふむ…」
エ「マカイからの依頼であっても、依頼であれば、私達は基本どこでも行きます。 それに、何故か今回は、依頼書と一緒に前払いでお金も来まして………」
パ「それで尚更、行かざるを得ないんだね」
エ「はい。 それで、どうせ行くなら、勇者様に同行させていただければ、と思い、声をお掛けした次第です」




