第148毛 私情
シ「なるほど。つまり、カーラ氏、リン氏は、暴行を働いた人々への謝罪その他お詫び、ウィッグ氏とジン氏は、状況証拠がない分、厳重注意という形になりそう、だと」
ボ「そうです。カーラ氏とリン氏が暴行を働いた人々は、こう言っては何ですが、柄の悪い輩が多く…。そもそも、我々に何回も捕まっている感じです」
シ「ふむふむ」
ボ「とは言え、その瞬間の非はカーラ氏とリン氏にありますため、それなりの対応はしてもらっている形です」
シ「わかりました」
ボ「それから、少し時間を要するのが、ジン氏の『存在証明』ですね」
ヨ「!!」
パ「そういえば、存在しない扱いになっていたんでしたね…」
ボ「はい。どちらかと言うと、その罪の方が重いですね。まぁ、事情は聴いてはいますし、そもそも隠蔽した教会側の責任もあります」
シャ「確かに…」
ボ「現在、お伝えできるのはここまでです。」
シ「わかりました。迅速にありがとうございます」
ボ「ではまた」
ヨ「…あ、あの!!……………ぁ」
シ&パ&シャ「「「あ」」」
ボ「………気づかないようにしようかとは思いましたが、なかなか興味深い事になっていますね」
シ「!! お声はおそらく聴こえるだろうとは思っていましたが、この現象をご存知で??」
ボ「……私情は挟まない主義ですので、今からは独り言です。『魔界』を彷徨った住民が、同様の状態になっていたかな…」
一同「「「「!!」」」」
ボ「おっと、独り言はここまでです。して、黒猫さん、何か聴きたい事が??」
ヨ「………あの…カーラとリンは、とても優しい子達で…私…の…せい…あと、ウィッグく…ウィッグさんとジンさんも、本当は…」
ボ「要領を得ませんね。何が言いたいのですか??」
ヨ「…!!」
シャ「ヨル。想いは、ハッキリ言葉にしなさい」
ヨ「…う、うん!! あの!!どうか…どうか寛大なご対応を、お願いします!!私にできる事なら、何でもしますから!!」
ボ「…貴方に?その状態で?」
ヨ「っ………」
ボ「失礼。責めている訳ではありません。それに、対応については、こちらの勇者様や、王から直々にお願いを受けた身です。お任せを」
ヨ「………はい!!わかりました。ありがとうございます」
ボ「では今度こそ失礼」




