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第145毛 同族
シ「で、その創作物に、今回と同じような現象が描かれている、と…」
メ「はい。確か、ミタマがウサギか何かにうつっていたはずです」
シ「なるほど………。その作者について、何かわかりますか??」
メ「それが、作者名が書かれていないのです。また、図書館にも『いつ頃から贈呈されたかわからない』ようで…」
シ「ふむ…」
ヒ「…あ、あの…」
シ「はい」
ヒ「…勇者様は…異世界からお越しになられた方で……魔王を倒す為に、旅に出るということでしたよね?」
シ「まぁざっくり言えばそうですね。倒すというより、偽りのアタマへ現実を突きつけるつもりですが」
キ「同族嫌悪なのです!!」
シ「誰と誰が同族だって」
メ「キュレル、思っていても口にしてはいけないモノもあるのです」
シ「………」
ヒ「…あ、あの…」
シ「大変失礼致しました。なんでしょうか??」
ヒ「………差し出がましいお願いかと思いますが…私も、同行させていただけないでしょうか??」