第126毛 真名
パ「シゲル!!まだ見えない??アタシ達もそろそろ厳し…というか、シャダーンがあってもここまで長くなるとなんか眩しいんだけど!!」
シ「失礼な」
メトリーがスキルを使い、『呼び出し』を開始してから5分強。
シゲルもまたキャツーラを外し光り輝いているが、対象はまだ現れない。
ウィッグ「………やはり…無理なのでは…」
ジン「…お姉さん…」
少女1「弱気になるな犯罪者」
少女2「想いが弱くなったら呼べるものも呼べないでしょうが」
シ「そうですね。それにしても、魂だけだからなのか、なかなか難しいな」
パ「アサヒさんって言う名前にふさわしく、朝日みたいに輝いてるのにね」
シ「誰のアタマが日の出だ」
ウィッグ&ジン「「!!」」
ウィッグ「そうか…勇者様!!」
シ「む?はい」
ウィッグ「えっと……彼女は、アサヒって人前では名乗っていたようですが、本当はヒルデと言います」
シ「ほう」
少女1「!!」
少女2「なぜ…お姉様が真名を…犯罪者に…」
シ「経緯は後で確認するとして、それも一因かもしれませんね。つまり、呼び出す対象の『名前が曖昧』だった。皆様、ヒルデ氏という名をアタマに刻みつけながら続けてください」
一同は同意する。
キ「それにしても名前のセンスが安直なのです!!」
ス「わかりやすくて良いじゃないか」
キュレルとスカルプのやりとりを横目で見ていたシゲルの視界に、ナニカがうつる。
シ「!!どうやら」
シゲルか言いかけると、徐々にシゲル以外にも、輪郭が見えてくる。
一同が息を呑む。
シ「成功ですね」




