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⑶『エターナルの忘却』
⑶『エターナルの忘却』
㈠
恣意的作為によって、物事を前方へと推し進める時に、エターナルはこちらを、凝視しているようだ。無論、本当であって、嘘ではない。しかしこうも簡単に、世界が変容してしまう時代だから、我々は、エターナルを忘却せねばならないのだろう。
㈡
明確に言って、言葉の無力を知る度に、俺の痛覚は増し、曇天に似た精神の状態が見事に反映された、小説が出来上がるのである。訳の分からない、本当に、訳の分からない小説だと筆者が言うのだから、読み手は更に、訳が分からないだろうと思う。
㈢
それもこれも、一言でいえば、神のせいなのである。キリストや仏陀のことではない。俺自身を神だと称する、点で訳の分からない、賊軍が、平和を乱すこともあるし、それぞれ、神と言えば、何かしらの意味を持つのだろうが、人生がエターナルではないことを鑑みると、エターナルは忘却してしまったほうが、良さそうだ。