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⑵『エターナルの忘却』
⑵『エターナルの忘却』
㈠
アリストテレスが、何をどういったか、ということを、俺は知らない。しかし、崇高な哲学者だったことは、どこかで習った様に思う。驚くべきは、そんな古代の哲学者の名前が、現在にまで残っているということなのである。
㈡
エターナルの忘却、と書いた。今のところ、アリストテレスは、エターナルを獲得している、歴史において。この驚嘆によって、我々が知るところの、大いなる次元を思い起こさせるが、それでも、素晴らしいことは、素晴らしいことだと、認めよう。
㈢
だからこそ、エターナルはあると、思われがちである。事実、しかし、声などは現在、残存していないのであって、これは、エターナルが、忘却されたということだ。つまり、其の侭の原型で、人物が残ることはない。エターナルの忘却は、やはり、遂行されているのだ。