刀匠、目覚める・1
今回は長くなりそうだったので分割します
続きは後日アップ予定ですm(*_ _)m
作業場に入り、炉に火を入れる。
デッドラプトルの討伐報酬が入った木箱を1つ取り出し床に置く。
その中には何故か、多数の鉄鉱石が詰め込まれていた。
これはフェゴールが魔剣修復を依頼したことへの前払いだそうだ。
学級の面々に渡す武器を作るのにちょうどいい。
先にここから出して、後日それぞれから素材を回収すればいい。
アニータ、オレイン、ジェシカ、セイン、この4人は別として、ほかの面々から頼まれたのはショートソードが2本、短剣が3本、ロングソードとランスが1本ずつ、あと何故か鞭と弓。
もう片方のチーム人数分より多いのはサポートに回った2人からも頼まれたから。
そこはちゃっかりしてるよな、あいつら。
とりあえず、今まで扱ったことがない武器の作成も含まれるわけで、せっかくだから練習がてらやってみようと言うわけだ。
実際、槍なんて使ったこともないし、それにランスとなると全く別だ。
柄が長い点は変わらないが、刀身が短く、護拳がないものが槍、刀身が長く柄に近づくにつれて幅が広くなり護拳のように広がっているものがランスという解釈でいいのだろうか。
そういえば、ここの倉庫に何種類か武器が転がっていた記憶が・・・。
それより、鞭と弓って、鍛冶師の技能で作れるのか?
木工師とか、革細工師とか、そっちの技能がなくてもいいのだろうか。
炉の温度が上がりきる前に、併設された倉庫へ。
扉を開くと、壁一面に以前の家主が作ったであろう武器が飾られていた。
だが、おそらくどれも複製品。
ショートソード、ロングソード、大剣に槍、これが恐らくランスで、鎌?らしきもの、あ、やっぱりあるわ、弓に鞭。
あれ、何種類か杖もあるぞ?
倉庫というか、武器の展示場?
前の家主は自分で作った物をコレクションにするのが趣味だったのだろうか。
いやまぁ俺もいい出来の物を眺めるのは好きだけど・・・。
その他にも短剣、短刀、鎧まであった。
一通りそれぞれを手に取り、握り、確かめる。
さすがに鎧を今から着てたら時間がかかるからパス。
全てを見終えた瞬間、目の前に一瞬火花が散った。
パチッ、バチチッ!!
「な、なんだ・・・?!」
『あー、ああー、聞こえますかー?』
幻聴か?なんか、声が聞こえる。
『あ、聞こえてるじゃないですか!!アルバス様ですねー?』
「幻聴じゃない?!」
周りを見渡すが誰もいない。
どこから聞こえてる?
というか、何が喋ってるんだ?!
『えっとですね、私、智天使のケルビムと言います。どうぞお見知り置きを。』
そんな事言われてもな・・・
「これは、どういうことなのか教えて頂けますか?女神の仕業ですか?」
もはやこんな唐突な話、あの女神以外ありえない。
『あー、それに関してはですね、正式な神託があった際にご説明があるかと思います。とりあえず、私は貴方の『スキル』の一種ですのでご安心を。』
待て、スキル?
「スキルって、どういう意味です?」
『今貴方は複数の武器に触れ、それぞれの技術を得ました。結果としてスキルが進化し、私が発現する条件を満たしたという訳です。』
武器を持っただけで??そんな馬鹿な話・・・いや、まさか
「まさか、武術適性・・・?」
『ご明察。そして過日、貴方が会得した成長限界突破が、更に作用したわけです。』
なんだそれ、意味がわからん
『きっと意味わからないでしょうし理解できないと思いますけど、とりあえずステータスをパパっと確認してください。その方が早いので。』
頭の中読まないで欲しい。というか、ケルビムだったか、すごい軽いな。
とりあえず、ステータスの確認をした方が早そうだ。
「なんだ、これ・・・!?」
————— ————— ————— ————— —————
Name:アルバス=セルタニス
Age:12
Lv:40→50
種族:人族
職業:冒険者・鍛冶師
体力:5000/5000
魔力総量:2900/2900
力:9000
知力:2950
敏捷:2750
器用さ:12000(+1200)
運:1000
スキル(基礎スキル):成長補正(特大)、魔法適正(特大)、武術適正(特大)、技能適正(特大)、魔獣理解(中)、鉱石理解(大)、成長限界突破、魔法理解(大・New)、武器理解(特大・New)
基礎スキル規定数取得を確認。スキル統合・整理を行います
→スキル統合整理中...完了
スキル(基礎スキル):成長限界突破、成長特化(極・New)、魔法特化(極・New)、戦闘技能特化(極・New)、生産技能特化(極・New)
スキル(術技スキル):剣術Lv9(MAX10)、抜刀術Lv1(MAX10)、槍術Lv1(MAX10・New)、騎槍術(MAX10・New)、大剣術(MAX10・New)、細剣術(MAX10・New)、鞭術(MAX10・New)、弓術(MAX10・New)、短剣術(MAX10・New)、杖術Lv1(Max20・New)、火魔法Lv8(MAX10)、水魔法Lv1(Max10・New)、風魔法Lv7(MAX10)、土魔法Lv8(MAX10)、光魔法Lv1(Max10・New)、闇魔法Lv1(Max10・New)、空間魔法Lv5(MAX20)、付与魔法Lv5(MAX20・New)、隠蔽術LvMAX、鑑定LvMAX、鍛冶術Lv15(MAX20)、錬金術Lv5(MAX20)
術技スキル規定数取得を確認。スキル統合・整理を行います。
→スキル統合整理中...完了
スキル(術技スキル):近接武器術Lv10(Max20・New)、遠距離武器術Lv1(Max20・New)、基礎魔法Lv5(Max10・New)、根源魔法Lv3(Max10・New)、戦術魔法Lv3(Max10・New)、鍛冶術・鍛Lv15(Max20・New)、鍛冶術・創Lv8(Max20・New)
規定スキルの取得に伴い補助スキルの作成...成功
スキル(補助スキル):叡智の魔眼、偽装の魔眼、智天の書庫
スキル(加護スキル):女神の寵愛、鍛冶神の寵愛、剣神の寵愛、魔神の寵愛、???、???
————— ————— ————— ————— —————
め、目眩が・・・何だこのスキル・・・?!
やばい、スキルを見てさらに意味がわかんなくなった・・・
だが一つだけ確かなのは、『智天の書庫』が、さっきから聞こえる声の正体だろう。
だが、意味がわかんなすぎる。
そもそも、今までのスキルと違いすぎるぞ?!
それにまた加護に?増えてるし!!!
てかなんでレベル上がってるんだ?!
『あー、むしろもっと混乱しちゃいましたかね。これはいよいよ降臨頂いた方が早いかなー?』
「待て待てこれ以上の情報はもっと混乱する・・・降臨って女神様でも呼ぶ気か?」
『いえ、叡智の神で在らせられるメティス様です。』
うん、もっと結構です。
「いえ、それはいいから、とりあえず状況の整理をしたいんだが・・・。」
『おや、そうですか?では簡潔に整理してお伝えしますとですね、実の所私も詳しくわかっていないんですよ。』
ヲイ。
『いえいえ、それには理由がありまして、そもそも私がスキルとして発現するのはもっと先のはずだったんですよ。』
「まだ先?それはどういう意味です?」
『そもそも、貴方の成長が早すぎる訳でして。いくら女神様が無節操にスキルを与えて生み出したとはいえここまでの特殊スキルが発現するには早すぎるんです。』
おーい、女神様すごい言われようですよー?
『物質系の理解スキルも、技能系の理解スキルも、そう簡単に発現するものでは無いのです。しかも、この世界で過去に3人しか手にしたことがない成長限界突破なんて特殊スキルまで・・・。まぁそれは追追貴方には発現するであろう運命だったわけですが。』
えーっと、ますます訳分からん。
つまるところ、どういうこと?
『なんにしても、本来であれば、あと数年、それこそ成人するまでは絶対に発現するはずがないスキルが発現したことで、貴方のキャパシティを越えそうだったため、私が急遽発現したという訳です。これから先はもし新たにスキルが発現しそうになっても私の方で制御しますので、はい。』
つまるところ、俺のリミッター的な役割ってこと?
『まぁ言うなればそうです。それから、貴方の今後をサポートするのも私の役目です。まぁ周りには聞こえませんので、あしからず。』
「なるほど、とりあえず、わかりました。・・・みんなの前で急に話しかけてきたりしないでくださいよ?」
『状況にもよりますが、まぁ善処します。それと、貴方は私の主になるので、敬語は不要ですよ?』
スキルに人格があるとはいえ、一応天使らしいからあんまり不敬なこともと思ったけど、本人がいいならいいか。
「わ、わかった。ところで、なんて呼べばいい?」
『お好きなようにお呼びください。あ、天界ではケルちゃんなんて呼ばれてましたよ。』
「じゃあ、ケルで。」
スキル相手にちゃん付けはなんかね・・・。
「それより、ひとつ聞いても?」
『はい、なんなりとお聞きください主様。』
なんかすごくむず痒い。
けど慣れないとか。
「鍛冶術が二つに分かれたけど、これはなに?」
『それこそ私が発現する原因と言っても過言ではないですよ。それは、錬金術と鍛冶術が統合・再編されたスキルです。』
言ってる意味がわからん。
『簡単に言うと、『鍛冶術・鍛』は従来通り金属を自身の手で鍛造・鋳造するスキルで、加工時の補正能力が大幅に上がっています。一方の『鍛冶術・創』ですが、これは自身が創ったことがある物を再度創る、もしくは自身が知っている物を創りあげるスキルです。錬金術の応用で、性能や機能によって完成までの時間に差はありますが、見知ったもの、創ったことがあるものならものの数秒です。』
なにそれ万能。
自分が作ったことある物を作るのは鍛冶術で身につけた技能の『武具量産複製』の強化版だろう。
だが、それだと性能は劣化するのか。
「鍛冶術の技能で『武具量産複製』があったと思うけど、それとの違いは?」
『全く別物と思ってもらって構いませんよ。同じ形状、同じ性能も作ることが出来ますし、材質を変えて性能を落とすことも可能です。ただし、一定以上の性能のものは複製できませんのでそれはご注意ください。あ、複製と同じで普通の人では再鍛錬はできませんから、それはご注意を。』
やっぱり再鍛錬は通常では出来ない、と。
「俺が再鍛錬出来た理由は?」
『お察しの通り、鍛冶神様の寵愛です。』
まぁそうなるんだろうな。
上位の鍛冶術レベルになったらできるのかとも思ってたけど、そういうわけではないのだろうとは感じていたけど。
『実際、ドワーフ族の中で寵愛を持っている者は、武器の再鍛錬が出来るとのことですよ。』
まぁ、理由がわかったからよしとしよう。
だが、このスキルでも恐らく魔剣の打ち直しにも、魔鉄を用いた刀の鍛造にも力は足りないだろうな。
『それより、主様、せっかくなので何か作ってみてくださいよ。炉も十分すぎるほどあったまってますし。』
「おっと、そうだった。」
新たなスキルに振り回されてすっかり忘れていた。
炉に鉄鉱石を入れ、溶かす。
それを一度鉄塊にする。
なんか、目の前がチラつく。
なんだ・・・?
目を凝らす。
無意識に魔力が目に込められる。
瞬間、目の前が一変する。
「な、なんだ・・・?!」
目の前に広がる情報がいつもと違う。
今の炉内の温度、鉄の状態、合金に必要な素材、必要な量
今まで見えてなかった情報が目の前に広がる。
まるで転生前に遊んだゲームみたいに。
情報がまるで激流のように頭に流れ込む。
「何が起きてる・・・?!」
正直何が何だかわからん。
本で読んだ知識、知り得た知識、鑑定で読んだ鉄鉱石の知識が目の前に拡がっている。
『これが、『叡智の魔眼』の能力『智識開示』。』
なんだかよくわかんないが、目に力を込めると常時鑑定が使われるって状況か?
それ以上に、今まで知らなかった情報やらなんやらで頭が割れそうだ。
『落ち着いてください、主様。とりあえず、魔力の流れを抑えて、目に込める魔力を絞ってください。そうすれば情報量も抑えられますから。』
深呼吸をしてから、魔力の流れを抑え込む。
視界がクリアになり、頭痛がおさまる。
目の前に出ている情報も、必要なものだけ。
・・・こんなものコントロールしろと。急すぎだろマジで。
『さすがです主様。あとは日常的に使ってコントロールできるように頑張りましょう。』
・・・他人事だからって適当な・・・。
『さぁ、ここからが本番ですよ主様。』
・・・嫌な予感しか、しない。
いいね、感想、評価、ブックマークが投稿の励みになります。
下の☆☆☆☆☆から評価をお願いします。
文字数に関して、このくらいの文字量で抑えていこうと思います。
上手く分割してより読みやすくしていこうと思いますのでどうぞよろしくお願いします




